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アナザーワールドへようこそっ!  作者: mitsuzo
第四章「夏期(サマーシーズン)へようこそっ!」 【069】
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第四章  【094】




  【094】




「なるほど……『袋の鼠』ということか」


 下へと降りる階段や通路は、すべて、獣人、操られた側近魔法士ボディーガードと修道会の信者によって塞がれていた。


(ハッハッハ……ロマネよ、残念だが、貴様はここで陛下共々、死んでもらうぞ)


 ガーギル・アーチボルトは、勝ち誇った声で叫ぶ。


「ロ、ロマネ……」


 リサが、恐怖のあまり、ロマネの袖を掴んだ。


「……」


 ロマネがそっと目を閉じる。そして……、


「ガーギル・アーチボルトよ……最後に聞かせて欲しいのだがよいか?」


 ロマネが静かに問いかけた。


(なんだ? 命乞いか? クックック、いいだろう……聞いてやるぞ、ロマネ・フランジュよ)


 ガーギル・アーチボルトが高笑いしながらロマネの問いに答えた。


「……貴様、この力、『闇属性の魔法』と言ったな? それは本当か?」

(ああ。わたしは、この『闇属性の魔法』を『神』から授けられたのだ)

「神……?」

(そうだ。まあ、お前にそんなことを言っても信じないだろうが、これはわたしの『セントエレナ様』への信仰心が起こした奇跡なのだ)

「それは、セントエレナ修道会、全ての者が『闇属性の魔法士』ということなのか?」

(そんなことはない。『闇属性の魔法士』は、このわたし……唯一のみだ。まあ、今となっては、セントエレナ様のご加護により得た『闇属性の力』があれば、もう、セントエレナ修道会など、どうでも良い。これからは、我、『ガーギル・アーチボルト』がこの世の神……支配者となるのだからな)


 ガーギル・アーチボルトは自身の弁に酔いつつ、さらに話を続ける。


(貴様たち、二人を殺した後は、セントリア王国を統べ、すべての種族を支配し、わたしがこの世界の王として君臨するのだ)

「なるほど……。ということは、今回の反乱の件は『セントエレナ修道会』は関係ないということだな?」

(無論だ。もはや、わたしにとって、セントエレナ修道会は何の意味もない)

「そうか。では…………お前をみつけ、処分しても関係ないということだな?」

(なにっ?!)


 そう言うと、ロマネは懐から2枚の『魔法符カード』を出し、魔法を発動させる。


術者防御セルフガード レベル8!」

火炎爆砕フレイム・ボム レベル6!」


 ロマネとリサを囲むように、虹色の膜が展開すると同時に、ロマネの身体が炎に包まれ、胸元に寄せていた両腕を一気に外へと拡げた。


 瞬間。


 ロマネを中心に、『炎の塊』が四方八方、上下左右へ飛び出した。


 その『炎の塊』は、虹色の膜で保護されているロマネとリサ以外のすべて……敵はもちろん建物ごと、すべてを破壊していった。


 ロマネとリサは虹色の膜に包まれた状態で、ゆっくりと地上へ足を着ける。


 二人の周囲には、建物の瓦礫と一緒に、獣人、修道会信者、操られた側近魔法士ボディーガードが倒れていた。


(バ、バカな……! あれだけの数を一瞬で……)

「ガーギルよ……お前、少し、舐めすぎてはせんか? 側近魔法士ボディーガード室長を」

(……)


 ガーギルから饒舌が消え、一瞬無言となり、そして……、


(そうだな、少し舐めてたよ、お前を。お前は、わたし自らの手で……葬り去る)


 ガーギルがそう言い放った瞬間――ロマネとリサの目の前に、突如、『黒い渦』のようなものが現れた。


「!?……な、なに?!」


 リサが、目の前の『黒い渦』に反応する。


「リサ様、わたしの側から離れないでください……」


 そして、その『黒い渦』の中から、音も無くスーッとガーギル・アーチボルトが出現。


「ロマネ…………殺す」

「……」


 ガーギル・アーチボルト……その顔は、人間のソレを超えた『形相』だった。


「『人』を捨てたか……ガーギル・アーチボルトよ」


 ロマネ・フランジュとガーギル・アーチボルト、両者が激突する。






  「更新あとがき」




おはようございます。


沖縄もグッと冷え込んでいます、


mitsuzoです。



更新しました~。



業務連絡でした~ww



というわけで、本日も読んでいただき、ありがとうございました。


<(_ _)>( ̄∇ ̄)

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