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T字路交差点

T字路交差点

どこかの街のどこかにあるT字路交差点。

今日はどんなことが起きるのだろうか。


目に映るのは中学生のカップル。


「どうして、そんな女がいいの? 私のことを無視し続けるの? 私はこんなにも貴方を想っているのに」

「おかしいじゃない、あなたと過ごす時間は私の方が長いはずなのにどうしてこちらに目を向けることはないの?」

「こんなに想っているのに、慕っているのに気づかないのは何故?」

「その女が悪いのよ! そうでしょ?」

ひたすら恨むかのように言葉を続けていると、どうやらカップルはT字路に差し掛かったようで女の子は男の子に向かって手を振りながら名残惜しそうな感じで離れていく。


「当然よ! あんたなんかには渡さないわ」

「これであなたはあたしのもの」

「うふふふ……そう、あたしのものよ!」

「誰にも渡さない、あたしだけのものなの!」

「だから、あたしを受け止めるのが当たり前なのよ!」

「さぁ、あたしを受け止めなさい、それが当然なのよぉ」


そう叫んだとたん目の前の男の子がこちらに振り向く。

こちらを視界に入れたとたん、瞬く間に怯えの表情を浮かべながら「助けて――――」と一目散に駆け出している。


「逃げないで! 受け止めて!」

振り向くことなく必死に逃げる男の子


当然だろう、象に追いかけられていればどんな人間でも逃げる。

大きすぎるゾウを受け止めるのは困難なのだ。







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