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遠い・夏海


大学のときからの友人の亜希とは8年経っても月イチで会う。

今日は彼女が出版するマンガをもらって夢の話で盛り上がった。

私も30歳になる。年齢のことなんて忘れていたし、誕生日も祝ってなさすぎて半分忘れた。

年齢的にそろそろ「結婚」というものを意識しなければと思うけれど、彼は東京から車で5時間、電車だと1日かかりそうな場所で働いている。彼とは高校のときから一緒になっているけれど2つ上だったから私が2年になるころには中部地方山奥の大学に行ってしまった。そのまま東海地方の港で就職してしまったのですぐに遠距離恋愛になった。

はじめは辛かったけれど私も彼も合わない趣味に没頭していたので気にせずでラクだった。年に5回会えればいいほうでお互い仕事に忙しかった。

けれど毎日大切にしているものがあった。挨拶だ。メールでも電話でも「おはよう」と「おやすみ」は欠かさなかった。これは14年間変わらず続いている。

もしも「結婚」するとしたら、この街から離れることになるだろう。わたしは生まれ育ったこの街が大好きだから離れるのには気持ちが重い。

大切な「ふたつ」どちらも選べず、ズルズル過ごしてしまう。

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