15/33
赤いトレーナー・亜希
赤いトレーナーを着た彼が好きで、きっかけは容姿でも性格でもなく雰囲気が一番好きな小説の主人公に似ているっていうのは内緒。
君はいつも好きなことに夢中になって私を困らせた。
付き合ってもう13年も経つのに今も好きなことをしている君。そんな君にあこがれて去年事務の仕事を辞めちゃった。
私は昔から絵を描くのが好きで写真をそのまま絵にするのが一番の趣味だった。好きな小説から景色を拾って同じような場所を探してよく絵にした。
でもそれだけじゃ面白くなくて君との思い出も描いた。たくさんの写真やメールや記憶から景色を描き上げる。でも現在までいくと内容に詰まった。
私たちの未来はどうなるのだろう。
結婚?別れ?
プロポーズされるなら君から言われたいの。
ずっと隣で笑っていてくれないか、って。




