コトバツナグ・文志
ボクはどうやら人間よりもコトバが好きみたい。
肩書きはミュージシャン兼、文筆家兼、役者だけど結局飽きることなく続いているのは文筆家だ。
常にノートとペンは忘れず持ち歩いている。ケータイやパソコンではダメなのだ。
小学生のときから読書ばかりしていた。野球やサッカーになんて興味を持たず運動会の待ち時間も本を読んでいたほどだ。そのせいで中学のときは一年と三ヶ月で図書室の本をすべて読んだ。高校に入ると本を読むだけでは物足りなく感じ、自分で書くようになった。
そんな「変わり者」のボクに高校のときから隣にいる背の小さな女の子がいる。彼女も本を読むのが好きで読んだ小説の内容を基にマンガにしてしまう。
彼女はこの度はじめての単行マンガ本を出した。話の内容も設定もオリジナルで主人公の女の子はどこか懐かしい感じがする。花火や部活など読んでいてこんなに懐かしいマンガは初めてだった。
そうだ。思い出した。ボクらの思い出だ。一巻完結なのだが、最後は夫婦になっている。そんな歳にボクらもなったな。明日マンガの中の「ボク」と同じセリフを言ってみよう。
「ずっと隣で笑っていてくれないか」




