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パート2

(8)校内新聞の紙面

見出し「体育館にミステリー・サークルあらわる!」

  裏側へめくる…

見出しの続き「か?」

見出し「超自然現象研究クラブ、ミステリーサークルの出現を前日に予言!本格的に調査を開始」

  裏側へめくる…

見出しの続き「か?」

見出し「警備員A氏、宇宙人の襲撃を受ける」

  裏側へめくる…

見出しの続き「か?」


(9)超自研、部室

  樹麗が校内新聞を読んでいる。

樹麗「これで、学園祭の大入りは間違いなしですわね。」

  腕輪が鳴る。

  樹麗、腕輪に視線を移す。


(10)パン売り場

  混雑している。

  ノリコが混雑から吐き出される。

ノリコ「くっ、もう一度アタック!」

  ノリコ、混雑の中へ飛びこむ。

  同時に麒麟がひとごみを掻き分けて、満足そうに出てくる。

麒麟「今日は焼きそばパンですぅ。」

  さっそくほおばる。

  その瞬間、腕輪が鳴る。

  麒麟、混雑に手を差し入れ、ノリコをひっぱり出す。

麒麟「集合ですぅ」

ノリコ「ぱ、パンがぁ‥‥‥」

麒麟「リーダーがいないと始まらないですぅ」

ノリコ「わ、私の焼きそばパン~」

  ノリコ、涙を流しながら、焼きそばパンをかじる麒麟に引きずられて行く。


(11)図書館

  沙羅香、集中して本を読んでいる。腕輪が鳴る。

  沙羅香、集中しているので気が付かない。

  周りが迷惑な表情をする。

  腕章をつけた図書委員(男)が立ち上がり、沙羅香のもとへ来る。

委員「あー、もしもし?」

  沙羅香、集中しているので気が付かない。

  委員、腕章を直す。

委員「あのー、もしもし?」

  沙羅香、集中しているので気が付かない。

  委員、咳払い。

委員「(どなる)もしもーし!」

  沙羅香、ようやく気が付き、非常にゆっくりとした動作で唇に人差し指を。

沙羅香「お静かに。ここは図書館です。」

委員「(キレかかっている)そのアラーム、迷惑だから止めてください。」

沙羅香「あら…(腕輪を見る)ごめんなさいね、時間だわ。(立ち上がる)」

委員「時間、て…」

  沙羅香、思いっ切り色っぽい流し目で

沙羅香「ヤボなことを尋くものではなくってよ…♪ ほっほっほっほ…」

  沙羅香、低い笑い声と呼び出し音を残して去る。

  後にボーゼンとしている生徒たちが残る。


(12)教室

  おベントの時間。

左馬子「(しあわせそうに)いっただっきまーす♪」

左馬子の友達A「よっく食べるわね~。2時間目と3時間目の間にもおベント食べてたでしょ?」

左馬子の友達B「え?わたし、1時間目の最中に食べてるの、見たわよ?」

左馬子「(弁当をかっこみながら)うん。4時間目にも食べた。」

左馬子の友達A&B「(同時に)よく、太らないわねぇ…(同時にため息)」

  突然、腕輪が鳴る。

  左馬子の手が止まる。

  左馬子、一瞬未練の表情を見せるが、弁当に蓋をする。

左馬子「いかなくっちゃ!」

  左馬子、弁当箱を抱えて飛び出して行く。

左馬子の友達B「今の、ポケットベル?」

左馬子の友達A「左馬子がおベントやめて走ってくなんて、どう言うこと?」

左馬子の友達B「こっ、これはもしかして…」

左馬子の友達A「いよいよ左馬子にも春が…」

左馬子の友達B「それに比べて私たち…」

  同時にため息。


(13)部室

  錠が掛けられ、カーテンが閉められる。

  5人は、すでに集まっている。

樹麗「準備OKですわ、リーダー」

  ノリコ、うなずいて黒板を上にあげる。

  黒板の裏からモニターが出てくる。

  ノリコ、全員を見る。

  全員、うなずく。

  モニターのスイッチが入る。

  モニターには、美形らしき顔を白扇をひろげて隠した謎の男(じつは生徒会長)。

謎の男「やあお嬢様方。いつも裏生徒会として働いてくれてご苦労。時期が時期だけに、今は学園祭の準備で忙しい頃だと思う。だしものの内容は決まったかな?」

麒麟「ミステリー・サークルですぅ!」

謎の男「…、そういえば、諸君が予言した通り体育館にあらわれたというミステリーサークルを調査していると聞いたが、経過はどうだね?」

  全員、顔を見合わせてひきつった笑い。

ノリコ「そ、その件については、気にするほどのことはありません。」

謎の男「そうか?うん。ところで‥‥‥私立野上高校のことは知っているか?」

樹麗「うち、皇学園とはとても仲の悪い学校ですわ」

謎の男「そうだ。その野上高校から皇学園に、密かにスパイが送りこまれていたらしい。」

全員「スパイ?」

謎の男「校長室にあった学園の土地に関する権利書が盗まれたのだ。調査の結果、どうやら野上高校の連中によるしわざと判明した。」

ノリコ「土地の…権利書を?」

樹麗「まさか、この皇学園を乗っ取るつもりでは…」

謎の男「あるいは権利書をたてに、皇財閥をゆする気かもしれん。そこで君たちの使命だが…(一拍おく)、学園祭が終わるまでにこの権利書を捜し出し、取り戻すことにある。さいわい、明日から野上高校も学園祭にはいるから、客のふりをして潜り込むこともたやすいはずだ。」

ノリコ「わかりました!と・こ・ろ・で、……♪」

謎の男「うむ、毎度おなじみの報酬の件だな。今回は何を望む?」

ノリコ「どうする、みんな?」

左馬子「キャッシュ、ていうのもなんか味気ないよね…」

沙羅香「…食べ物でいいんじゃないかしら?」

樹麗「そうですわね、お茶受けか何か、甘いものでも…」

麒麟「特大ケーキがいいですぅ!」

左馬子「そうだ! チョコレート・ケーキにしよう、特大チョコレート・ケーキ! 人間くらいの大きさの!」

ノリコ「学園際の打ち上げに、特大ケーキ…いいわね、そうしましょうか」

謎の男「人間大のチョコレート・ケーキだな。いいだろう、さっそくシェフを呼んで学園祭の打ち上げに間に合うように準備させよう。では諸君、成功を祈る。」

  モニター、切れる。

  黒板、下りる。

  ノリコ、全員と向き合う。

ノリコ「裏生徒会・懲罰戦隊、いざ…」

全員「出陣!」


 (CF)

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