ウェンブリー公演開始
⸻
Wembley Arena 3DAYS「UNBAA FOR ALL」
共通オープニング(客電落ち〜登場30秒)
•暗転→心音SE→客席の手拍子が自然発生
•スクリーンに大書:“Laughter is Energy / Thank you is the Switch.”
•バンドの4カウント→**命の4音(C–E–G–A)**をオーケストラが薄く鳴らす
•光子&優子がセンターへ、ウィンク→投げキッス→うんばぁ〜(客席、どかーん)
⸻
初日のテーマ:GAG × CLASSIC × BEATLES × ENGLISH MANZAI
副題: “Wembley, Are You Ready to Be Switched On?”
00:00–00:03 Opening Burst
1.「爆笑序曲《Power Plant》」:ストリングス+打で疾走(30秒)
2.「らら、はじめての歌」ショート版(観客のコーラスを即誘導)
3.ビートルズ・メドレー(インスト)
•“A Day in the Life”(終結和音→ライト全点)
•“Come Together”(低音リフに和太鼓)
•“Hey Jude”(観客コーラス仕込み:ナーナーナーは最終曲で全体合唱に温存)
→ ここで呼吸が合った瞬間、最初のMCへ。
⸻
最初のMC(爆笑をかっさらう即効型)
優子(英語)
“Good evening, London! We flew 13 hours, slept like pandas, and now… we can start a concert in our dreams too!”
(通訳いらずの笑い。客席くすくす)
光子(日本語→英語)
「飛行機の中で“発電”しすぎて、客室の照明が勝手に明るくなりました」
“We accidentally powered the cabin lights… with laughter.”
(照明が1%アップ→客席どっ)
優子
“And if you hear a strange word tonight—‘UNBAA’—don’t worry.”
(客席:ウンバァ?のざわめき)
光子
“It’s a baby-level world peace button.”
“Let’s try together. Wink → Blow a kiss → and… UNBAA!”
(会場参加:ウィンク→投げキッス→うんばぁ〜!/低音バフッSEで一体化)
優子(畳みかけ)
“Side effects include smiling neighbors and happier exes.”
(客席:大爆笑&拍手)
光子(締め)
“Tonight is simple: we won’t make fun of people. We’ll make fun with people. Ready?”
(大歓声)
ポイント:
•“with, not of”で博多式=人を傷つけない笑いを宣言。
•英語は短文・即オチ・ジェスチャー連動。
•1分で“場の重力”をこちらが握る。
⸻
英語漫才(3分/初日1ブロック)
設定: ロンドンの“礼儀”と“ありがとう”の数が多すぎる件
優子
“In London, people say ‘Sorry’ even when you step on their foot.”
光子
“Yeah, I was like: ‘I’m Japanese, I apologize professionally!’”
優子
“Let’s upgrade. New British-Japanese greeting: ‘Thank you-sorry-unbaa’.”
(客席:リズムで復唱→うんばぁで爆笑)
小ネタ
•地下鉄“Mind the gap”→“Mind the gag”に言い換え、ギャップ=笑いの間に接続
•ビートルズ“Help!”のタイトルで「ヘルプ!ツッコミを!」の身振り
•最後は観客2名を**“うんばぁ・アンバサダー”**に任命→小缶バッジ進呈
⸻
セット中盤ハイライト
•クラシック×ギャグ:「威風堂々〜Wembley Mix」
•直前に“笑いは行進曲、涙はハーモニー”の一言→大拍手
•ファイブピーチ★ソロ回し
•美香:Tbで“Penny Lane”フレーズをさりげなく引用(※引用は短いモチーフのみ)
•奏太:ギターで観客と3コード・コール&レス
•小春:うんばぁ・シャッフルの新ステップ指導→全アリーナが立つ
⸻
終盤〜アンコール
•“Come Together”再プチ引用→観客の手拍子を“呼吸で”揃える
•フィナーレ:「ありがとうの連鎖 – Wembley Ver.」
•言語シャワー:英/日/ウクライナ語で“ありがとう”
•ライトは**1%→3%**の段階アップで“心拍上昇”を演出
•アンコール最後:全員で“Hey Jude”のna-naを会場に委ね、
ストップ寸前で静寂の1拍→ウィンク→投げキッス→うんばぁ〜(大団円)
⸻
3DAYS 変化球プログラム
Day1「Switch On」
•目的:英国の心拍に“うんばぁ”を植える
•仕掛け:英語漫才×ビートルズ短モチーフ×クラシック行進
Day2「Breathe Together」
•目的:無音の1拍と“呼吸の間”にフォーカス
•仕掛け:照明は呼吸同期(客席のハミングでレベル連動)、
“Thank you-sorry-unbaa”を輪唱にして全員即合唱
Day3「Thank You For All」
•目的:国際拠点リンク(キーウ支部中継+札幌メロンちゃん5秒カットイン)
•仕掛け:中継で**“にゃんばぁ〜”**ポーズ→会場総崩れの笑い
•ラストMCで宣言:「With, not of の笑いを、世界標準に」
⸻
MC台本(最初の30秒・完全版)
優子
“Good evening, Wembley! We flew 13 hours, slept like pandas, and now we can start a concert even in our dreams.”
光子
“We accidentally powered the cabin lights with… laughter.”
(照明+1%)
優子
“If you hear ‘UNBAA’, don’t panic. It’s a baby-level world peace button.”
光子
“Let’s try it: Wink, Kiss… and—”
全員&会場「UNBAA!!」
(バスドン/笑い爆発)
優子(即ツッコミ)
“Side effects: happier neighbors… and possibly happier exes.”
(爆笑・拍手)
光子(締め)
“Tonight, we don’t make fun of people. We make fun with people. Thank you—and welcome.”
⸻
客電が落ちた瞬間、ウェンブリーの空気が一段だけ重くなる。歓声ではない。期待の重みだ。三日分の熱が、まだ行き場を決めていない。
暗転。心音のSEが、遠くから近づいてくる。
ドクン。ドクン。
それは舞台の下からじゃない。観客の胸の内側から鳴っているみたいだった。
スクリーンに言葉が走る。
「笑いはエネルギー。ありがとうはスイッチ。」
読んだはずの文字が、“意味”になるまでに、ほんの数秒だけ必要だった。オーケストラが薄く、C。続いてE。G。A。命の四音が、会場の背骨をまっすぐにする。
四カウント。
バンドが息を合わせる。
ストリングスが火花みたいに走る。
センターに二人が立った。光子が先に、ほんの少しだけ顎を上げる。優子はその半拍後、客席の奥まで目を運ぶ。ウェンブリーはようやく歓声の形を思い出し、音として放つ準備をする。
その瞬間、スクリーンの端が小さく割れた。
「爆笑通信」のリモート枠が、ここにまで食い込んできたのだ。
「徳島支部より、ウェンブリーのみなさーん!」
花苗の声が、場違いなほど明るい。映像の向こうには、見慣れた小さなスタジオ。止まり木と、紙のポンポン。手作りのうちわに、歪んだ文字で「うんばぁおうえん」と書いてある。
由理恵が両腕を上げた。
「いくよ、愛ちゃん、正男くん!」
愛ちゃん四歳は、ポンポンを頭より高く振り上げる。勢いが良すぎて、リズムが一拍先に飛ぶ。
「うんばぁー! うんばぁー!」
正男くん三歳は、ポンポンより先に自分の笑いが暴走する。
「えへへっ、えへへっ、うんばぁー!」
由理恵は腹を抱えながらも、ちゃんと隊形を整え直す。
「はい、そこ、いったん深呼吸! いち、に!」
花苗はマイクを持ったまま、むしろ真剣な顔になった。
「ウェンブリーのみなさん、ここからは徳島支部の公式応援です。混ざってください。混ざらないと、インコが勝手に増えます」
「増えます、って何」
優子が舞台袖で小さくツッコミ、光子が笑いを堪えながら前へ一歩出る。ソフィーアは客席の空気が変わるのを、まるで譜面のページをめくるように感じ取っていた。
そして、画面下から、インコ一家が乱入する。
せきちゃん閣下が胸を張る。
「うぇんぶりー、すわっとるか。よし。えらい」
せいちゃん姫が羽をふるふるさせる。
「ひめは、きょうのかちを、ぜんぶしってる」
しらゆきは周囲を見回して、ふいに真顔で言う。
「ひとがいっぱい」
きびまるは嬉しそうに先走る。
「きびまるも、いっぱいしゃべる」
あわみは小声で、でも外さない。
「…しずかに、おうえん…」
花苗がすかさず言った。
「はい、ここで“今日のインコ日記”。テーマは『ロンドンの礼儀、すごい』です」
せきちゃん閣下がうなずく。
「ろんどんのひとはな、あやまる。あやまりながら、ありがとうもいう。いそがしい」
せいちゃん姫が誇らしげに続ける。
「ひめも、ありがとうと、ごめんを、いっしょにいう。きれい」
きびまるが口を挟む。
「きびまるもいう。ありがとう、ごめん、うんばぁ」
しらゆきが首をかしげる。
「さいご、なんでうんばぁ」
あわみがぽつり。
「…おち…」
そこで由理恵が合図を出した。
「チア隊、テイクツー! 今度は“間”を守るよ!」
愛ちゃんが一拍止まる。正男くんも真似して止まる。止まった途端、正男くんがこらえきれず笑いだして、全員が釣られる。由理恵が笑いながら号令をやり直す。
「いち、に、さん!」
画面の徳島支部が、ポンポンを振りながら声を揃える。
「ありがとう! ごめん! うんばぁ!」
客席がそれを拾う。
英語の会場なのに、意味の説明はいらない。言葉より先に、楽しさが伝染する。
光子がセンターで、やっとマイクを口に近づけた。さっき用意していた英語は、もう必要なくなっていた。だから、言葉を日本語に戻す。
優子がまず、笑い混じりに言う。
「ウェンブリーのみなさん、こんばんは。うちら、十三時間飛んできて、パンダみたいに爆睡して、今やっと全回復しました」
会場に笑いが落ちる。意味の半分は伝わらないはずなのに、テンポと表情が先に届いてしまう。
光子が続ける。
「飛行機の中で“発電”しすぎて、客室の照明が勝手に明るくなりました」
照明が、ほんの少しだけ上がる。会場がどっと沸く。計算された一%の上げ方が、“冗談を本当にしてしまう”快感に変わる。
優子が畳みかける。
「もし今夜、“うんばぁ”って変な言葉が聞こえても、心配せんでください。赤ちゃんレベルの世界平和ボタンです」
ソフィーアが横で、静かにうなずく。翻訳者としてではなく、音楽監修者として。今の一言が、会場のリズムを一段上に持っていくのが分かったからだ。
花苗の画面が叫ぶ。
「ウェンブリーのみなさん、練習いきます!」
由理恵が腕を振り上げる。
「愛ちゃん、正男くん、いくよ!」
愛ちゃんが胸を張る。
「うぃんく!」
正男くんが頑張って口を尖らせる。
「ちゅー!」
せきちゃん閣下が仕切る。
「さいご、うんばぁ。ちいさくでもええ」
あわみが頷く。
「…ちいさくでいい…」
光子がマイク越しに、会場へ手で合図する。
「いくよ。ウィンク、投げキッス、そして――」
客席のあちこちで、笑いながらウィンクする人がいる。隣同士で照れながらキスを投げる人がいる。はじめて会ったはずなのに、もう“仲間”みたいに息が揃っていく。
そして、ウェンブリー全体が一つの声になる。
うんばぁ。
その瞬間、徳島支部の画面で正男くんが転び、愛ちゃんが大笑いし、由理恵が「だいじょうぶ!」と抱き起こし、花苗が「これがライブです!」と胸を張り、きびまるが「きびまるもころべる」と言い、しらゆきが「ころぶな」と叱り、せいちゃん姫が「ひめはころばない」と宣言し、せきちゃん閣下が「ころんでも、たちあがれ」とまとめ、あわみが「…しずかに…たちあがる…」と締めた。
会場は、笑いの方向を覚えた。
誰かを笑うんじゃない。誰かと一緒に笑う。
そのルールが、言葉より先に共有されていく。
ソフィーアが小さく呟いた。
「今のが、リズムの優しさ」
優子が返す。
「ほら、ウェンブリー。うちら、誰も傷つけん。みんなで笑う」
光子が頷く。
「じゃあ始めよ。ここから三日間、スイッチ入れていくよ」
最初の曲が走り出す。心拍が揃い、手拍子が生まれ、会場の呼吸が“同じテンポ”を思い出す。徳島支部は画面の隅で、まだポンポンを振っている。インコ一家は勝手にうなずいている。愛ちゃんはもう一回だけ「うぃんく!」と言って、由理恵に軽く止められている。
そして夜は、終盤へ向かっていく。
全員で“Hey Jude”のna-naを会場に委ね、ストップ寸前で静寂の1拍→ウィンク→投げキッス→うんばぁ〜(大団円)
『UNBAA FOR ALL』最終章 ― Wembley Curtain Call
終盤の熱気
ロンドン・ウェンブリーアリーナ三日目。
三日間の熱狂が、ついにクライマックスを迎えていた。
光子がマイクを掲げる。
「ロンドンのみんな――最後の発電、いくばい!」
観客が一斉に立ち上がる。
優子がドラムスティックを握り、にやりと笑う。
「トップガン、発射準備完了!」
⸻
ケニー・ロギンス「Danger Zone」
イントロのギターリフが鳴り響く。
奏太がステージ中央で弦をかき鳴らし、
小春がコーラスマイクに向かって叫ぶ。
「Highway to the——Danger Zone!!」
ライトが赤からオレンジ、そして白に切り替わる。
光子がサングラスを投げ、ベースを低く構えた。
優子のドラムが轟くたびに、客席の床が震える。
「飛ばすよ!フルスロットル発電モードぉぉぉ!!」
火花が上がり、ジェットサウンドのSEとともに、
巨大スクリーンに「UNBAA AIRLINES」ロゴが出現。
観客全員が両手を広げ、空を飛ぶジェスチャー。
笑顔と涙が入り混じるその瞬間、
アリーナ全体がひとつの“空”になっていた。
⸻
「ジェームズ・ボンドのテーマ」
ステージが暗転し、照明が青に染まる。
奏太が静かにコードを鳴らす。
サックスが滑り込む――美香の低音がセクシーに響く。
光子がステージ中央をゆっくり歩く。
右手で指を銃の形にして、客席に構えた。
優子が後ろからスパイさながらに照明を避けながら前進。
光子「ミッション:笑いで世界を救え」
優子「コードネーム:ファイブピーチ★」
イントロの金管が鳴り響く――
観客が一斉にスマホライトを掲げ、スパイの影を模す。
光子と優子が視線を交わし、同時に一言。
「ターゲット、笑顔ロックオン!」
――ドラムの一撃。
スポットライトが炸裂。
美香のトロンボーンが鋭く鳴り、
ステージは爆笑とスリルの融合に包まれた。
⸻
カーテンコール
三曲目が終わり、ライトが暖色に変わる。
光子と優子、そしてファイブピーチ★のメンバー全員が整列。
舞台中央にはソフィーアも立っていた。
彼女の瞳には、ウクライナで始まる“爆笑発電所ミュージカル”の希望が宿る。
光子「ロンドンの皆さん、ありがとう。
笑いは国を越え、言葉を越え、心を照らす光です。」
優子「この三日間、みんながうんばぁ〜って言うたびに、
世界がちょっとずつ、優しくなった気がします。」
客席の数万人が、両手を胸に当てる。
「Thank you… UNBAA〜!」
ふわもちぷにすけ(うちなる声)
陽翔「ママ、ロンドンで一番発電してるわ」
結音「電気代ゼロどころか、地球明るなっとるで」
ステージの上、ファイブピーチ★が最後のハーモニーを奏でる。
美香のトロンボーンが天に伸び、
奏太と小春の音が寄り添う。
光子と優子の声が重なった瞬間、
アリーナの天井に巨大な「UNBAA」の光文字が浮かび上がる。
⸻
エンディング・アナウンス
「Thank you, Wembley!
Next Stage — Kyiv, Ukraine.
Love, Laughter, and… UNBAA!」
紙吹雪が舞い、観客が涙と笑顔で立ち尽くす。
光子が優子に小声で言った。
「ねぇ、優子。あの“爆笑発電所”の光、ほんとに見えたね。」
優子は頷き、笑った。
「うん。これが、うちらのトップガンミッションやけん。」
――そして幕が降りる。
三日間の笑いと感謝を詰め込んだ、
世界最高のカーテンコールだった。
⸻




