爆笑山陰ナイト
松江しんじ湖温泉・家族旅館ステイ(音大卒業旅行の“家族版”アフター)
水木しげる記念館の“ぬらりひょん洗礼”と“猫娘キュン事件”を経て、夕暮れの車列は宍道湖の西岸へ。
旅館の軒提灯が灯るころ、光子家(光子・翼・陽翔・燈真)と優子家(優子・拓実・結音・灯乃)はチェックインした。
1.ロビー:ただいま、家族旅行
番頭さん「お待ちしておりました。お部屋は湖向きの二間続きでございます」
光子「助かります〜。赤ちゃん二人おるけん、荷物も“倍プッシュ”なんよ」
優子「今日は“家族温泉アフター”やけぇ、爆笑は控えめに……の予定」
翼&拓実(小声)「(控えめ……?)」
フロント横には“記念撮影コーナー”。
陽翔「おとうしゃん、ポーズ!」
結音「ぬらり“トントン”禁止!」
――直後に“えりょじゃい魔王ダンス”が始まるのを、光子と優子が全力で制止。
2.貸切・家族風呂:ちゃぽん、極楽の音
檜の家族風呂を二枠おさえ、まずはママ組+キッズ。
湯気の向こう、窓の格子から宍道湖の金色が揺れて見える。
光子「すぅ……はぁ……(とろ〜ん)」
優子「5秒で幼児化モード。早い」
結音「まんま、とけた」
陽翔「ねこになった?」
燈真「(うにゃ〜)」
灯乃「(にこにこ)」
バシャッと音。
結音「うわ、あわの王冠〜」
陽翔「ゆのクラウン完成!」
二人は泡で王冠を作り合い、頭にそっと乗せて**“王冠授与式”**。
光子「兄妹の儀式、可愛すぎやろ……」
優子「動画、家族アルバム行き確定」
うにゃマンボー・温泉アレンジ
桶を“ココン”と叩く優子が指揮者役。
「テンポは湯気=75。いくよ、“うにゃマンボー(温泉)」
陽翔「うにゃ〜♪」
結音「まんぼ〜♪」
燈真「(うにゃ)」
灯乃「(ぱちぱち)」
——湯と笑いが同じ拍で、家族の肩の力が抜けていく。
3.男子風呂サイド:量刑のち反省会
一方そのころ――男子風呂。
翼「猫娘さん、可愛かったのは事実やが、家族の前では心の中だけにしとこう」
拓実「“家庭内許可制”、霊界裁判所が言ってたな……」
ふたり、足つぼマットの上で正座。
「いだだだだ!」(※温泉特別量刑・軽減処置中)
4.お部屋で夕餉:山陰の味は心にしみる
配膳「しじみのお吸い物、のどぐろの焼き物、出雲そば、季節の小鉢でございます」
光子「しじみ、体にしみる……」
優子「“ぬらりトントン”で消費したメンタル回復」
翼「のどぐろ、やばい」
拓実「“猫娘封印”を誓ってから食べると、さらに旨い」
結音「“まんま、のどぐろ、おかわり”」
陽翔「“ぱっぱの分、半分ぼくのな”」
(大人たち:笑って取り分け)
ちょい“爆笑通信”家庭生配信
光子「本日は“卒業旅行・家族版アフター”。“ぬらり洗礼&猫娘キュン”は温泉で浄化しました〜」
優子「こちょこちょ量刑のおかげで夫たちも反省完了です」
コメント欄:
#家族旅行は心の温泉
#えりょじゃい魔王ダンス温泉Ver
#赤ちゃんのうにゃは世界遺産
5.寝る前のちいさな儀式:おやすみ合奏
布団が川の字に敷かれ、照明が一段落ちる。
陽翔「ぱっぱ、たかいたかい」
翼(そっと抱き上げ)「今日は特別」
結音「まんま、ほっぺ」
優子「いただきます(ちゅ)」
燈真「(うにゃ→すぅ)」
灯乃「(ふぁぁ→すぅ)」
春海と春介の“音大卒業旅行”は、家族版の第二幕をこうして迎えた。
学びの先で見つけたのは、舞台も客席もまとめて包む“湯の拍”。
笑って、歌って、ちゃぽんと浄化。
窓の外、宍道湖の灯が一点、静かに揺れた。
光子「卒業しても、まだ続いとるね、うちらのわくわく」
優子「うん。学位より大事な“家族の拍”を、今日はもらった」
二人、指先でそっとタクトを振る。
布団の中の寝息がpianissimoで重なり、夜はやさしく閉じた。
——音大卒業旅行“家族編”、松江しんじ湖温泉の巻・おしまい。
松江しんじ湖温泉・夜の家族風呂編
夕食を終えた旅館の一室。
障子の向こうには、宍道湖の夜風がほのかに流れている。
部屋の電気を落としたあと、拓実がぽつりとつぶやいた。
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拓実「なぁ、優子。今から俺ら、また温泉入りに行かん?」
優子「え、また?」
拓実「食事前に入ったけどさ、ちょっと動いたら汗かいたし。せっかくの温泉、夜の雰囲気も味わいたいやん?」
優子は少し考えて、ふっと笑った。
優子「うん、いいよ。子どもたちも連れて、行こうか。」
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家族風呂・再びちゃぽんタイム
夜の湯処は静かで、外の灯りが湯面にちらちら反射している。
湯気の向こうで、結音と灯乃がちょこんと並び、湯桶で“ちゃぽんちゃぽん”と遊んでいる。
結音「まんま、あわ、つくる〜」
灯乃「(にこにこ)しゃぽん〜♪」
優子「ふふ、も〜、顔まで泡だらけになっとるよ」
拓実は湯縁にもたれながら、幸せそうに二人を見ていた。
拓実「なぁ、こうして見るとさ……温泉より、心があったまるな」
優子「……言うやん」
拓実「ほんとやって。結音も灯乃も、笑ってくれるだけで疲れ吹っ飛ぶ」
結音が湯の中から顔を出して、突然ひとこと。
結音「ぱっぱ、えりょじゃいまおー、なの?」
優子「ぶっ……!ちょっ、結音、どこでそれ覚えたと!?」
拓実(爆笑しながら)「いやいや、まさか温泉でその話題!?」
灯乃「ぱっぱ〜、えりょ〜(にっこり)」
拓実「……認定されてもうたな」
優子「認定料はこちょこちょ五分な!」
湯の中で、ぷくぷくと笑い声と泡が立ち上がる。
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湯上がりのひととき
脱衣所に戻ると、宍道湖の夜風が心地よい。
拓実がタオルで髪を乾かしながら、ふと優子を見て言った。
拓実「こうやって、家族で温泉入るの……なんか夢みたいやな」
優子「うん……そうやね。学生のころ、光子と“卒業旅行でまた来ようね”って言ってたけど、まさか家族で来るとは思わんかった」
拓実「縁やなぁ。全部、つながっとる」
結音「まんま、また、ちゃぽん、する〜」
灯乃「しゃぽん、ぶはぁ〜」
優子「そうやね。またみんなで来ようね。ふわもちぷにすけも、こんもりぷにぴよも一緒に」
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家族風呂の灯りが落ちて、旅館の廊下に小さな足音が響く。
拓実が灯乃を抱っこし、優子が結音の手を引く。
その背中には、湯けむりの中にとけるような笑顔。
「温泉って、やっぱりええね。」
「うん。笑いも湯気も、どっちも家族のあたたかさやけん。」
夜の宍道湖の水面に、家族の笑い声がふわりと揺れた。
——松江しんじ湖温泉の夜は、今日もちゃぽんと幸せ音をたてていた。
松江しんじ湖温泉・深夜の惨劇
――“寝相グランドスラム”ダブル開催――
しじみの香り漂う温泉宿の夜。
湯上がりミルクを飲んで、ほかほかに温まった子供たちは夢の世界へ。
──のはずだった。
が、翼と拓実。
この2人には、まさか“寝相の洗礼グランドスラム”が待っていたとは知る由もなかった。
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第一試合:青柳家 寝相オールスターズ
「おやすみ〜」の声と同時に電気が落ち、静寂に包まれた布団の列。
光子の隣で翼、そして陽翔、ベビーベッドには燈真。
最初の5分間は、平和そのもの。
しかし10分後、戦いの火蓋が切られる。
燈真「うにゃ〜(ずりずり)」
――なぜかベビーベッドを突破。
ちいさな体で這い出し、次の瞬間、翼の顔の上に“どすん”。
翼「……っ!?(もごもご)お、おも……かわいいけど重いっ!」
光子「どしたん?って、あーーー!とうま、それママの顔!手ぇ置かんでー!!」
右手:光子のほっぺにべったり。
左足:翼の鼻にジャストフィット。
完全なる“親顔プレス・ダブル攻撃”。
そしてその隣では、陽翔が回転を開始していた。
陽翔「すぴー……(ぐるん)」
翼「お、おい陽翔、ちょ、ストップ!そこ腹!腹ぁぁ!!」
陽翔の頭が光子のお腹、足が翼の腹の上。
ちょっとしたサンドバッグ状態。
光子「ちょ、ちょっと!これ、寝相で親を鍛える修行やん!」
翼「……新種の腹筋トレやな(白目)」
二人は目を合わせて、半笑い。
だが、そんな親の悲鳴をよそに、子どもたちはまるで満月に導かれたようにスヤスヤ。
燈真「うにゃ……(勝利の寝息)」
陽翔「すぴー……(王者の寝返り)」
翼「……寝相グランドスラム優勝、我が家で決まりや」
光子「うん、でも優勝カップより湿布欲しい」
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第二試合:柳川家 寝返りインパクトカーニバル
そのころ、隣の部屋でも――。
拓実「結音、こっちおいで〜。もう寝よか」
優子「灯乃もママの横でね〜」
数分後。静けさの中、拓実がうとうと……
そのとき。
結音「すぴー……(ゴロン)」
灯乃「ふにゃ〜(バシッ)」
――右ストレートが炸裂。
結音の頭が拓実の胸に、灯乃の足が拓実の頬に命中。
さらに結音の寝返りが進化し、拓実の腹を正確に踏み台に。
拓実「ぐはっ!? あ、あのぉ……パパの上をマット代わりにしないでください……」
優子「ぷっ……もぉ、なにその姿勢(笑)ちょ、顔、灯乃ちゃんの足で隠れてるやん!」
灯乃「にゃー♪(満足げ)」
結音「ぱっぱ〜、まくら〜(違う)」
優子「いやいや、それパパじゃなくてクッション扱いやろ」
拓実は微妙な体勢のまま固まり、声にならない呻き声を漏らす。
拓実「……こ、これ、寝てるのに筋トレ入ってる……」
優子「子どもたち、寝ながら“体幹トレーニング with パパ”やね」
二人で噴き出す。
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翌朝:寝起きグループ通話(爆笑版)
光子:「みんな無事?うち、朝から顔と腹が筋肉痛なんやけど」
翼:「顔の上で二人寝てた。呼吸のたびに『ぷにっ』って聞こえた」
優子:「あはは!うちもやけど、拓実は完全に“クッション化”してた」
拓実:「俺、夜中に二回は空気椅子してたと思う……」
陽翔:「ぱっぱ〜、おふとん、たのしかった〜♪」
結音:「ぱっぱ、まくら〜、ふかふか〜♪」
光子・優子:「そら寝心地よかったろうねぇぇぇぇぇ!!」
旅館の廊下にまで笑い声が響き、
松江の朝は、再び“寝相グランドスラム反省会”で幕を開けた。
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その日のファイブピーチ★公式SNSより:
「寝相世界大会、両家で同時優勝」
「被害者代表:翼&拓実」
「加害者代表:ふわもちぷにすけ+こんもりぷにぴよ」
コメント欄には全国のママ・パパから共感の嵐。
“寝相あるある”がトレンド1位を獲得。
笑いは世界を包み、夜の寝相までエンタメに変えてしまう――
それが、爆笑発電所ファミリーであった。
出雲のご報告 → 江津のただいま
出雲大社にて ― “叶いました、ありがとうございました”
朝の澄んだ空気。参道の松並木を家族二組+ちびっこ隊が並んで歩く。
拝殿前、二礼・四拍手・一礼の作法に合わせて、みんなで深呼吸。
光子「(小さく)——恋が叶って、家族になれました。見守ってくれて、ありがとうございました。」
優子「わたしたちの二人目も、どうか元気に。みんなの笑いが、誰かの明日を照らせますように。」
翼と拓実も静かに頭を下げ、子どもたちはそれぞれの“ちいさなお礼”。
陽翔「かぞく、ありがとー」
結音「まんま、ぱっぱ、だいしゅきー」
燈真「(うにゃ)」
灯乃「(にこー)」
最後に全員で手を合わせ、拍手が境内の空へ柔らかく吸いこまれていく。
帰り際、結音が振り向いて両手をぶんぶん。
結音「またくるね〜、かみさま!」
神職さん、思わず笑顔。
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春野家へ — 江津の“ただいま”
出雲から車で西へ。海の色がゆっくり深くなるころ、江津の町へ到着。
玄関が開く前から、元気な声。
隆(りゅう・小1)「いらっしゃーい!」
楓(かえで・5歳)「ようこそ〜!」
和人さん・裕美さん「遠いところよう来たねぇ」
リビングには、湯気の立つだんご汁、名物の赤天、炊き立てごはん。
光子「はぁ〜……しみる」
優子「“山陰の塩分”は母の味やけぇ」
翼「この赤天、止まらん」
拓実「無限にいけるやつ」
ちびっこは合流1分で意気投合。
隆「よし、庭で“えりょじゃい魔王ダンス”大会な!」
陽翔「やるー!」
結音「せーのっ!」
——芝生の上、ちいさな手と足がぴょこぴょこ。
和人さんがスマホを構え、裕美さんが笑い転げる。
楓「とうま、ちっちゃくてかわいい〜(そっと頭をなでなで)」
燈真「(うにゃ→ご機嫌)」
灯乃「(にぱ)」
優子「優しくしてくれてありがとうね〜」
近況&お礼の挨拶
光子「春野さんたちの“爆笑トラベル通信”がご縁で、またこうして来れました。ほんと感謝です。」
優子「家族になれたご報告、まずここへ言いに来たかったんよ。」
和人さん「なんのなんの、うちの方こそ、元気もろうとるよ。」
裕美さん「赤ちゃんの声、家の福呼ぶけぇねぇ。」
ちいさなセッション
食後、和人さんが古いギターを取り出す。
拓実がテーブルを軽く叩いてリズムを刻み、優子が台所の鍋でカンッ。
光子と翼がハミング、こどもたちが「うにゃマンボー」を合唱。
隆と楓、手拍子全開。
リビングが、そのまま“江津スタジオ”になった。
最後に、全員でスナップ。
春野家表札の前、宍道湖帰りの夕色がまだ頬に残る。
光子「——“叶いました、ただいま”。」
優子「——“これからも、どうぞよろしく”。」
笑いとお礼を車に積んで、また走り出す。
海風がやさしく窓を叩き、子どもたちの寝息がそっと重なる。
この道はいつでも、家族を“帰っておいで”と迎えてくれる。
ももちゃんと爆走おさんぽ大作戦
出雲から江津へ向かう翌朝。
旅館の駐車場のすぐそばで、ひときわ元気な声が響いた。
「わんっ!わんっ!!」
リードの先には、ビーグル犬のももちゃん。
春野家の愛犬で、耳がふわっと風に揺れ、つぶらな瞳がキラキラ。
しかしその可愛さに油断した瞬間——
ズズズッ!!
光子「わっ、ま、待って!? ちょ、腕がもげる〜!!」
優子「ひゃー!こりゃ力強かぁ〜!ほんとに女の子かいな!?」
春野和人「ははは、よう言われる。性格まで“体育会系ビーグル”じゃけぇ!」
裕美「最近、“全力で人生を生きる犬”ってあだ名ついとるんよ」
ももちゃんは全速力で河川敷へダッシュ。
翼と拓実も慌ててついて走るが、全員あっという間に息切れ。
翼「ちょ、こ、これ……短距離勝負どころかマラソン部やん!」
拓実「ぜぇぜぇ……CX-60より加速えぐい……」
光子「ストップももちゃ〜ん!そこは川ぁぁ!」
優子「はよブレーキつけんと、うちらも一緒に入水式やけぇ!」
ももちゃん、川辺でピタッと止まり、振り返って「ドヤ顔」。
尻尾ぶんぶん、舌ペロッ。
陽翔「ももちゃん、はや〜い!」
結音「にこにこワンちゃんだぁ〜♪」
隆「ほら見て、ももちゃん、石の上でポーズしとる!」
裕美「写真撮るけぇ、みんな並んで〜」
光子「はーい!……って、ももちゃん、また動いた!」
優子「動く芸術やね、完全に」
カシャッ。
ピントが合ったのは、全員がリードを引っぱられて斜めに傾いた瞬間。
それでも全員、満面の笑顔。
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おさんぽエピローグ
帰り道、ももちゃんは満足そうに尻尾をゆらして歩く。
陽翔が小声でつぶやく。
「ももちゃん、すごかったね。ほんとは……スーパーヒーローなんやろ?」
結音「うん、ぜったい“ビーグルウーマン”やね」
春野和人「その呼び方、今日から採用じゃな!」
裕美「ははは、家でも呼んだら飛んでくるけぇ」
翼「こりゃ、“走る爆笑発電所”やな」
優子「うん、次は光子と優子で“犬ぞり体験”やね」
光子「どっちが引くか勝負やね!」
みんな「ぎゃはははは!!!」
──ビーグルももちゃん、今日も家族の笑いを全力で引っぱっていく。
浜田・笑いの湯けむりステーション
出雲と江津を満喫したファミリー一行は、夕暮れの海沿いを走りながら浜田へ。
水平線の向こうが、ゆっくりオレンジから群青へと変わっていく。
光子「浜田まで来たら、もう温泉入らんわけにはいかんよね〜」
優子「うんうん。温泉=笑いの補給所やけん!」
翼「俺、昨日の寝相グランドスラムで全身筋肉痛やし、助かる〜」
拓実「同感……寝返り一発で内臓動いた気がするもん」
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浜田温泉・海の見える宿
宿に着くと、すぐに露天風呂の看板が目に入る。
「絶景・湯けむりテラス 夕陽の湯」
光子「見て!海に浮かぶみたいな露天風呂やん!」
優子「おぉ〜、こりゃ“チャポン”待ったなしやね!」
チェックイン後、子どもたちが浴衣姿で走り回る。
陽翔「ぼく、青の金魚の柄〜!」
結音「わたしピンクのさくら〜♡」
燈真&灯乃「(にこにこ)うにゃ〜」
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いざ、チャポンの儀
夜の帳が降り、海の音が響く。
光子・優子「せーの、チャポ〜ン!」
湯気がふわっと上がり、笑い声が重なる。
翼「はぁ〜……こりゃ、天国通り越して極楽やなぁ」
拓実「うん。昨日の猫娘こちょこちょ事件が走馬灯みたいに蘇るけど、まぁええ湯や」
光子「翼、言わんでいい!その話は“霊界アーカイブ”行きやけん!」
優子「ほんと、あれ全国放送されたら、もう顔出せんばい!」
結音「ママ〜、パパ、ゆげで“にょろにょろ”みたい〜!」
陽翔「ほんとや!あ、燈真、泡であそぼ〜!」
灯乃「ぷくぷく〜♡」
──子どもたちの笑い声が湯気の間をくぐり抜け、波音と溶け合っていく。
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露天テラスで“湯上がり生談義”
お風呂上がり。
冷たいフルーツ牛乳を手に、ウッドデッキに座る一同。
光子「……なんか、あらためて思うね。こうして家族で旅できるって、ほんと幸せやね」
優子「うん。昔、音大の卒業旅行で来たときも、温泉の湯気の中で“未来の話”しよったよね」
光子「まさか、ほんとにこんな大家族になっとるとはねぇ」
翼「未来、叶っとるな」
拓実「うん。“夢の延長戦”や」
静かな夜風が、笑い声をさらって海へ。
宿の看板が柔らかく灯る。
「浜田温泉・笑湯リゾート」
結音「ねぇ、パパ〜、あしたも“ちゃぽん”する〜?」
拓実「もちろんや!明日も“温泉の神さま”にご挨拶や!」
陽翔「ぼくも〜!“ちゃぽん選手権”優勝めざす〜!」
光子「……あれ、また競技になっとるやん(笑)」
──浜田の夜。
湯けむりの中で、またひとつ家族の思い出が“ポカポカ”増えていった。
温泉夜語り・うちなるボケツッコミ合戦
浜田の夜。
みんなが湯上がりで浴衣姿になり、畳の上でゴロゴロしているころ。
ふわふわの布団の上では、**燈真と灯乃**の“うちなる会話”が静かに始まっていた。
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うちなる会話モード:ON
燈真(うちなる声):「なぁ、灯乃。さっき風呂で思ったんやけどな……
あのお兄ちゃんとお姉ちゃん(=陽翔と結音)、めっちゃテンションたかくね?」
灯乃(うちなる声):「たかいね〜。もはやお湯の泡よりはしゃいどったよ。」
燈真:「やろ? 俺はさ、もうちょっとこう……静寂を愛する男?
落ち着きの象徴? ダンディな赤ん坊? そんな存在でいたいんよね。」
灯乃:「はいはい。“ダンディ”言うてるけど、
お風呂で“ぷくぷく〜うにゃ〜”言いながら泡食べようとしとったやろ?」
燈真:「……それは、科学的探究心や。」
灯乃:「いやいや、ただの食い意地やん。
しかもママの髪の毛つかんで“にょろにょろモード発動”とか言いよったやん。」
燈真:「……(ちょっと頬をふくらませて)あれは笑いの研究や。芸の道は深いんや。」
灯乃:「うん、深いね。
湯船に沈みかけて“うにゃボケ沈没事件”起こしたくらい、深かったね。」
燈真:「……あれはたまたまやん。泡の配置が悪かっただけや。」
灯乃:「はいはい、“泡のせい”。了解、ダンディさん。」
(しばし沈黙)
燈真:「……てか、ツッコミ早すぎん? 0.2秒で返すのやめてくれん?」
灯乃:「スピードが命やけん。ツッコミ界の反射神経、鍛えとるけぇ。」
燈真:「……もう完全に遺伝子やな。」
灯乃:「光子ママと優子ママの血、濃すぎるよね〜。」
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そして、静かな寝息のあとに
2人のうちなる会話が終わるころ、布団の隣では陽翔と結音が「次のちゃぽんはジャンプ入り〜!」と寝言で叫び、
翼と拓実が同時に「やめてくれ〜〜!」と寝ぼけながらツッコミ。
部屋中が、まるでコント舞台のような夜だった。
最後に、灯乃のうちなる声がふわりと響く。
灯乃:「……でもさ、ダンディ兄ちゃん。」
燈真:「ん?」
灯乃:「あたし、そういうとこ、けっこう好きよ。」
燈真:「……ふっ。やっぱ俺、モテるんやな。」
──その瞬間、布団の上で転がった拍子に「ぷすっ」と音が鳴り、
灯乃「……あ、それ今の“効果音”?」
燈真「……ノーコメントや。」
温泉宿、深夜0時。
湯けむりよりも濃い“笑いの香り”が、静かに部屋を包んでいた。
奈良漬パワーで幼児化ナイト
夕食を前に、宿の大広間に並ぶ豪華な御膳。
浜田港の新鮮な刺身に、炊き立てごはん、そして特製奈良漬。
陽翔と結音はテンションMAXで「いただきま〜す!」
その様子をジト目で見つめるのは、すでに湯上がりでポカポカの燈真と灯乃。
燈真(うちなる声):「あの2人、エネルギー無限か……」
灯乃(うちなる声):「うん。あれ見たら、眠気も引くレベル」
一方で大人組はというと——
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事件の発端:奈良漬だった。
翼「お、この奈良漬うまっ! 日本酒欲しくなるなぁ」
拓実「ほんまやな……でも運転あるし、今日は我慢や」
光子「奈良漬って、ほんと香りええね〜♪」
優子「うんうん、なんかちょっと……ぽわ〜ってくる」
その“ぽわ〜”が数分後、事態を急変させる。
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幼児化モード、発動。
夕食を終え、布団を敷き終わるころ。
なぜか光子と優子の目がとろ〜ん……。
翼「なぁ拓実、これ……寝不足?」
拓実「いや……目が完全に“幼児モード”やな……」
光子「ちゅばしゃ〜……だいしゅき〜……ちゅ〜♡」
翼「え、え、え!? お、おい!?」
優子「ちゃくみ〜……抱っこぉ〜……ちゅ〜してくれんといや〜♡」
拓実「!?!?!?!?」
春海(動画撮影しながら):「これ、完全に“奈良漬ドーピング”やん……」
春介(大爆笑):「“発酵系ラブコメ現象”って呼ぼうぜ!!」
翼は顔を真っ赤にしながら抱きとめ、拓実はうろたえながらも優子の頭をなでる。
翼「奈良漬のアルコール分……思ったより強力やん……」
拓実「次から“爆笑通信奈良漬警報”出さなあかんな……」
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子どもたち、状況を実況中継。
陽翔「ママ、なんか赤ちゃんみたいになっとる!」
結音「ちゅばしゃ〜って、誰?パパのこと?♡」
燈真「(うちなる声)……この家族、進化が早すぎる」
灯乃「(うちなる声)……文明、退行してない?」
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夜更けのオチ
そのまま布団に倒れこみ、光子と優子は“幼児語ラブモード”のままスヤスヤ。
翼と拓実は顔を見合わせ、ため息混じりの笑みを浮かべる。
拓実「……なぁ翼。」
翼「うん。」
拓実「やっぱ、俺ら……この家族の中じゃ、ツッコミ要員やな。」
翼「……やけどツッコミ追いつかんわ。」
その横で、灯乃がぽそり。
灯乃(うちなる声):「ねぇダンディ兄ちゃん。ママたち、完全に“うにゃモード”入ったね。」
燈真(うちなる声):「……ダンディは無力やった。」
——こうして浜田の夜、温泉旅館は再び爆笑と発酵の香りに包まれるのであった。




