謙遜…
夕飯が出来上がる頃、山内がアパートに来た。手には、紙袋。
「焼き鳥買ってきたから食おう。」
この辺りのスーパーには、移動焼き鳥屋が来ていることがあって、そこの焼き鳥だった。
「ありがとう。」「毎回、ゴチになりっぱなしだから。」
「…いや…まぁいいんだけど…。アパートに帰んないのか?…」
すると山内。
「心配だからね。それに、小野寺君のメシ、美味いし、はなちゃん、可愛いし(笑)」
「…何言ってんだ…(汗)」
「俺、兄貴いるけど…はなちゃんなんか妹みたいでね。」
「…まぁ…それは分かる。だけど、メシ美味いって…(汗)」
「俺、レトルトばっかだからさ。手作りっていい。」
「…(汗)今はレトルトの方が美味い…。」
現に、炊き込みご飯は市販のレトルトを入れて炊いただけ。料理上手い人は、何でも作るんだよな。
「謙遜すんなや。」 「いやマジ。」
「まぁいいや。怜くん、洗面所借りるよ。」 「うん」
…まぁいいやって…(汗)ふと、はなが気になり…見てみると…まだ、ドリルをしていた。はなに声をかけた。
「はなちゃん、そろそろご飯だから、お勉強止めようか?」 「はい。」
山内が洗面所から戻ってきた…。
「はなちゃん、こんばんは。…お勉強してたの?」
「あ、山内さん。こんばんは。お勉強してました。」
「偉いね。」 「♪」
はなを褒める山内。
「何か手伝う?」 手伝いを申し出た山内。
「…珍しいな。山内君から、言うなんて。」
「(笑)タダ飯食わせてもらってっからね。そんくらいは…。」
「なるほど(笑)」 「私もお手伝いします♪」
「ありがとう。」
3人でご飯の準備。出来たばかりのごぼうの肉巻き、大根サラダ…山内が買ってきてくれた、焼き鳥。玉ねぎと油揚げの味噌汁。炊き込みご飯…。思わず…
「…なんか…茶色いな…(汗)」
呟いた俺。すると…
「美味いモンばかりだよ(笑)」 「♪」
…山内もはなも待ちきれないのか…うずうず。
「…食べようか。」 「うん。いただきます♪」
「いただきます♪」「いただきます…」
早速、味噌汁を口にする山内…。
「美味い♪玉ねぎの味噌汁、久々だ。」
「美味しい♪」 はなは焼き鳥のねぎまを食べていた。その後…炊き込みご飯を食べたはな。
「美味しい♪」嬉しそうなはな…。と…大根サラダを食べた…。すると…
「??」ドレッシングかけずに食べたから、味がしないからか戸惑っていた(笑)
ドレッシングをかけてあげたら、美味しそうに食べてくれた。




