世間話程度
斉藤さんのリハパン交換を済ませた、助手さん。俺とリハビリの須賀主任の元に来てくれた。
「初めまして…。夜月 雫です。よろしくお願いします。」
夜月 雫さん…。あれ?
「初めまして。リハビリ科の須賀と申します。」
…須賀主任が夜月さんに頭を下げた。
「あ、小野寺です。よろしくお願いします。」
「小野寺さんと須賀さんですね。」
「雫さん。」
あ、大類部長…。
「すみません。お待たせして。ケアを手伝ってくれて、ありがとうございます。」
「いえ、待ってる間だけ…」
「助かりますよ。では、薬剤部へ行きましょう。」
「はい。」
「「薬剤部?」」
須賀主任と俺がハモって、大類部長に聞いた。
すると…
「雫さんは、4月1日から復帰されるんですが、今日は研修で来てもらいました。」
「復帰?」
「…ちょっとお休みさせて頂いてたんです。」
…彼女もしかして…。
「あの、もしかして…雫さんって以前、退職された?」
「退職というより…休職ですね…。」
…休職…。
「さ、薬剤部に…」
「はい。では、失礼します。」
大類部長と夜月さんが薬剤部に向かう。
…確か彼女、世間話程度に話した事あった様な…?
「轍さん。おはようございます。」
「おはようございます。神野さん。」
私が来たから、月夜さんはソッとその場を離れた。
「神野さん知り合いでしたか…。」
「うん。あ、ところで、来月も予約したいんだけど、部屋空いてる?4月6日。土曜日。和室で2名。」
「少々…」
「すみません、その日は満室で御座います。」
あ、之斗さん。
「だよね。桜の季節だからなぁ。じゃぁ、平日だと?」
「…4月8日、月曜日でしたら、洋室、和室共に空いてます。」
「なら、そこにしようか。」
「畏まりました。お料理は…」
「夢月美会席。後は牛串を2皿付けて。」
「畏まりました。」
さくさくと予約を完了した。
「轍さん、時間あるならカフェでコーヒーでも…。」
「はい。」
…神野さんとカフェでコーヒーを飲むことにした。
「月夜さん、私の家の近くに住んでる方なんだ。ゴミ出しの時に会うと挨拶して、世間話したりしてね。」
「そうでしたか。」
「世間は狭いね。」
…確かに…。




