さま?!
…だ…誰だ…?
3月11日…。いきなり俺のアパートの居間のクローゼットから、飛び出してきた…人?髪が長い?薄い着物?を着ていた。ピクリともせずに、横たわっていた。このクローゼットから、飛び出した時に、勢いあまって、フローリングの床に、頭を打った様だった…。慌てて、炬燵から出て、その人の元に近寄る…。
「…ぅ…」 !!?そっと触って…?!…身体が凄い冷たい!!…って…え?!…(汗)
顔を見て…ビビる俺!お…女の子?!
とにかく、このままじゃと思い、寝室のベットへとその子を、抱き抱えて、連れていき、寝かせた…。一気に眠気が飛んだ!!
その子を見てみると…顔に少しの切り傷。痩せている身体。そして、この寒い時期に薄い着物を着ていて、手にはアカギレが…。足はシモヤケ…。年齢…わからない。だが、おそらく?…10代…か?
布団をかけて、顔の傷を手当した。
しばらく、その子を見ていると…。気が付いたのか…目を開けた…。
「…大丈夫か?…」 思わず、その子に声をかけた。だが…
「……?……」 しばらく俺をジッと見ていた。
何も…話さない??…
「…さま…?」 ……え?!……
今…さまって?…気のせいか? そう呟くと、また、目を閉じた…。すぅすぅと聞こえる寝息…(汗)…。
一体…どこから来たんだ?て、いうか、何処から入った?!…と…とにかく…警察…。いや…でも…
この状況を説明しても…(汗)…悩んだ結果…しばらく様子を見る事に…(汗)…
その子が起きたのは、夜の7時過ぎ…。俺は、夜食にカップ麺を食っていた。…カラ…。
寝室の扉を開けた、その子は、辺りを恐る恐る見渡すように、覗いていた。
「…起きたね?良かった。」
声をかけると、怖かったのか…扉の陰に隠れた。
炬燵から出て、その子の元に向かう…。扉をそっと開け…見てみると、しゃがみ込んでいた。
……そのカッコじゃ寒いだろうと、寝室のクローゼットから、部屋着を取り出した。その子は、ジッと俺を見ている。部屋着を手にし、その子に近寄り渡した。
「寒いから、この服を着て?」
そう伝えて、俺は、居間の炬燵へと戻った。