やらねー
山本が笑って俺を見た。
「怜君、来年度の新人歓迎会の幹事やる?」
「やらねぇー」
素で、山本に言った。と…それよりも、夢月美荘に電話しないと。…♪♪…。あれ?日和子さん?メールじゃなくて、電話?電話に出た。
「もしもし?」
「あ、小野寺さん?日和子です。今大丈夫?」
「はい。大丈夫です…メール見ました。」
「良かった。ごめんなさい。急に。」
「いえ、これから夢月美荘に電話します。」
「ありがとう。料金は、幾ら?」
「17500円です。」
「分かりました。ありがとうございます。」
日和子さんと話した後…夢月美荘に電話をかけた。1名追加か…あ、部屋割り…。
「お電話ありがとうございます。夢月美荘、田部で御座います。」
「すみません、3月30日予約した、小野寺と申しますが、すみません、1名追加出来ますか?」
「確認致しますので、お待ちください。」
…♪…
「お待たせ致しました。1名様、大人の方でしょうか?」
「はい。」
「畏まりました。お食事は、同じ夢月美御膳で…」
「はい…」
「畏まりました。お部屋割りは…」
「あ、えっと…。」
「すみません。男性の方は何名様でしょうか?」
「あ、はい…4名です。」
「ですと女性の方は7名ですね。」 「はい。」
「畏まりました。ありがとうございます。」
「あ…はい。」
「確認させて頂きます。3月30日土曜日。おひとり様追加で。全部で11名様。大人の方が7名様。中学生の方が1名様、小学生の方が3名様で。」
「はい。」
「畏まりました。…あ、すみません。小野寺様、実は…」
…なんだろう?
「実は、今回からお料理が変わったのですが、この夢月美御膳は、お子様には少し量が多すぎまして…お子様用の…小御膳のお食事も御用できますが…いかがでしょうか?」
確かに量多い…(汗)…。小御膳…あ、いや…あの夢月美御膳食べたがってたし…。
「大人と同じ夢月美御膳…お願いします。」
「…畏まりました。後ですね…お子様は、アレルギーとかは御座いますか?」
アレルギー…
「すみません。ちょっと、分からないので、当日でも、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。では、30日に…。お待ちしております。」
話を終えて、スマホを炬燵のテーブルに置いた。山本が俺に聞いた。
「追加できたのか?」 「うん。」
「…どうした?」
「山本君、アレルギーある?」 「ない。」
だよな。




