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100歳

朝の排泄ケアを終えた。ナースステーションに戻り手を洗った。壁に備え付けてある、ペーパータオルで拭いた後、台に置いてあるハンドクリームを塗る。…消毒薬で荒れる手。保湿。手の保湿をきちんとして置くことで、患者への細菌感染のリスクを防ぐ。休憩室で水分補給。休憩室の冷蔵庫からキャップに小野寺と書いてある新しいペットボトルを取り出した。冷たい水を飲む…。美味い。

休憩室から戻り、チームの看護師に報告…。ケアの時、自分の担当じゃない方もケアに入るから、ここで報告する。その後で患者を見て回る。電カルカートに向かい、フリーシートに印を付ける。201と213。213の患者さん。213号の名前を見た…。…ハナさん。…はな…今頃…大丈夫かな?




初めまして。竹畑 はなです。今日から、日和光さんたちがしている、フリースクールに来ています。最初、ここに来た時の事は、よく覚えてません。ただ、怜くんが助けてくれたのは、覚えてます。あの日…。外に逃げ出した後…走って…明るくなった。そこまでは覚えてる。でも、気がついたら、温かい…お布団の中…ベットに居た。起きたら、オレンジ色の小さな光。扉から微かに聞こえた音。誰かのお家?…そっとその扉に近寄って開けた。…男の…炬燵に怜くんがいた。怜くんは、私をお風呂に入れてくれた。あの…銀色の筒?勝手にお湯が出てきた。びっくりしたけど、今は平気。後は、あの温かい風が出てくるのにも。お風呂から出た後で怜くんはりんごジュースと焼きおにぎりをくれた。美味しかった♪

「休憩終わり。授業を始めます。」

「はい。」 「はい…。」

スクールのみんな…。人数は10人位。お姉さんやお兄さんが居た。


引き継ぎが終わり、患者の元へ電カルカートと共に向かう。まずは、13号から。

13号は個室。女性の患者さんで名前はハナさん。御歳101の方。今は100歳なんて普通にいる。ここに以前入院してきた方は102歳の方だった。ハナさんは、レスパイト入院。

ハナさんは介護施設に入所せず、家族が自宅で介護していた。その家族の負担を軽減、休息を取るための短期間な入院だった。日曜日に退院する。

「ハナさんおはようございます。」

「……」

…今日は…寝る日なんだな。ハナさんは、2日寝て、その後1日起きてる…。そしてまた2日寝る。今日が寝る日らしい。起きてる時、ハナさんは、家族が持ち込んだラジカセで音楽を聞いていた。前に家族に演歌と聞いたら、演歌と後、歌謡曲と教えてくれた。歌謡曲?演歌とは、違うのか??



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