第二話 天ちゃん
天が助けに入った。
ヤクザみたいな生徒「なんだよ三神、てめえまさかこんな奴の肩を持つ訳ねぇよなあ!!」
天「うっさいわね!!式島君ボロボロじゃない!!周りの皆もなんでこんな奴の味方してんの!?」
天がここまでキレたのは初めてだった。
周りの生徒「て、天ちゃん!やめなって!」
天「やめろって何よ!!人が傷ついているんだよ!やめろはこっちのセリフなんだよ!!」
天の人柄が凄いからなのか、その場はひとまず落ち着いた。
ヤクザみたいな生徒「ふん、運が良かったなゴミ。神様が味方してくれてな。よーしお前ら解散だ〜帰れ帰れ〜」
そういい周りの生徒はその場を離れた。
式島「あ、ありがとう。助かったよ...。」
天「何言ってんの!助けて当たり前じゃん!クラスの奴ら前から式島君には当たり強いよね、本当にクズな奴ら!それにめっちゃボロボロじゃん...保健室連れてくよ。後私は式島君の味方だからね!なんかあったらいつでも言ってね!」
式島は天に肩車され保健室まで運ばれた。
式島「(男なのに助けられちゃった...しかも天ちゃんに...。)」
天「ねえ式島君、男だからって女に助けられてダサいとか思ってるでしょ?はは、そんな事ないよ!私全然そういうのでダサいとか感じないし、同じ”人間”って種族なんだし助け合わないとね!」
式島の考えは天にお見通しだった。
それと同時に式島は人を守れる、天に頼られる男になりたいとも思った。
式島「そ、そっか。はは....天ちゃんは本当に優しくていい人だね。」
天「そうかな?まあ確かに周りからはよく言われるね。ほら保健室着いたよ。」
天は式島を保健室まで運んだ。
式島「あ、ありがとう。」
天「大丈夫!それじゃ後は先生頼みます。」
そう言い天は帰って行った。
保健室の先生「本当に困った学校だね....この学校は。」
式島「せ、先生もやはりそう思いますか。」
保健室の先生「うん、いじめの問題は職員会議でも喋ってるんだけど、いじめの主犯が上の人子供さんらしくて....そこら辺がどうも....。」
式島「ちょ、ちょっと待ってください!主犯が上の人の子供だからってやっていい事と悪い事があるでしょ!なんで生徒を導く存在である貴方達が何もしないんですか!」
保健室の先生「う~ん私もどうにかしたいんだけど....権力とかいろんな問題が絡まっちゃって...。」
式島「そ、そんなあ....。(何なんだよ、大人っていうのは綺麗事並べるだけ並べて何もしない連中しかいねぇのかよ!言うだけなら誰にでもできるってのに....腐ってる、どいつもこいつも。)」