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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-48.気持ちの問題

「あれよ。

 私の生活って、ギャルゲーを複数ウインドウでやってるみたいなもんなのよ。

 我が事ながら、流石にどうかと思うわ」


『似たような事、前にもボヤいてたわよ。

 耐えれないなら止めてしまいなさいな。

 分体で全員と交流し続けるなんて』


「それはできません」


 みんな等しく大切な家族でお嫁さんなのだ。

折角手が届くようになったのに、誰かが腕の中から溢れるなど私が我慢出来ないわ。



『なら時間を減らしてみたら?

 レヴィ達はアニエス達と合流させれば良いし、ツムギ達のところもリリカ達のところも、ずっと貼り付けさせておく必要はないでしょ?

 後はミヤコのとことか、チグサのとこもそうよ。

 なんならあなた、場所によっては邪魔しかしてないじゃない』


「うぐっ……」


 確かに否定できないけども……。


 ツムギとアレクシアさんの会議では役に立ってないし、むしろツムギとイチャイチャして邪魔してるだけかも……。


 リリカ達チハちゃんズには、念話や感覚共有でちょっかいかけるしかしてない……。

あの子達、みんな優秀だから特に相談事とかも無いのよね……。


 ミヤコのところも同じだ。

ただ後ろについて歩くだけだ。

むしろ今日なんて遊びに誘ってしまったくらいだ。

仕事を中断させて。


 チグサの方も、私の分体で色々実験してはいるけど、別に四六時中実験してるわけでもない。

チグサが自分で試したり、頭を使って考えるだけって事も少なくない。

呼ばれた時に行くくらいでちょうど良いのかもしれない。


 逆に順調なのは、セフィ姉のところとかかしら。

後は、ステラ、レヴィ、マノンのあたりも。

本当に必要なのは、この四ヶ所だけなのかも。


 レヴィ、ルビィがマノンチームと合流すれば、後はセフィ姉&エリスの訓練と、ステラ&サナの家事だけだ。


 三人だけなら大した負担でもない気がする。

なんなら、管制塔として本体は部屋に残してもいい。

手を引くところと連絡を取り合って、何時でも分体を派遣出来るようにしておけば済む。


 いやでも、ミヤコは喜んでくれていたのよね。

やっぱミヤコのところから手を引くのは無しだ。

例え役に立てずとも、側にいることに意味がある。


 そう考えると、他の子達の側も離れ難い。

ツムギだって、チグサだって、リリカだって、みんな喜んでくれているに決まってる。

やっぱり分体削減案は却下一択よね。



『別に完全に手を引く必要はないわ。

 もっと自然体で過ごせば良いのよ。

 無駄に意識しすぎてるから疲れてしまうのよ。

 もっと肩の力を抜いてみなさいな』


 わかってるんだけどね~。

いくら制御が問題なかろうと、ふとした瞬間誤爆しそうで怖いのだ。


 レヴィ達と遊んでる私が、セフィ姉と模擬戦してる私と混線したりしたら洒落にならない。


 今更そんな事あり得ないと頭ではわかっていても、なんとなく緊張してしまうのだ。



『慣れるしかないわね。

 そんなの、アルカの気持ちの問題でしかないもの』


 そうね。

とにかくもう暫く頑張ってみるわ。




----------------------




『アルカ、あの酒場を使わせてくれんか?』


 突然ルネルから念話が飛んできた。

酒場ってバーの事かしら?



『もちろん構わないわよ。

 私の部屋に来てくれる?』


 すぐに転移で現れたルネル。

隣には号泣中のヘスティを伴っている。



「もう飲んでるじゃない」


「こやつ、わしの秘蔵の酒まで飲み尽くしおった」


 珍しくルネルが個人的な事を愚痴ってる。

よっぽど酒が惜しかったらしい。



「後で持っていくわ。

 ついでに好きなの選んでおいて」


「なんじゃ?

 お主は来んのか?」


「え?行って良いの?

 てっきり、二人だけで飲みたいのかと思って」


「かまわん。かまわん。

 もう十分に話しは終わっとる。

 何なら、ミユキでも呼んでやれ。

 セレネとセフィもじゃな。

 大いに騒いで、忘れさせてやるべきじゃ」


 なるほど。今はヘスティを元気づけてたのか。

それにしては泣き止む気配も無いけど。

まあきっと、諸々吐き出させている最中なのだろう。



「わかった。

 皆にも声かけてみるね。

 ルネル達は先に行ってて」


 声かけるのは酒好きの皆だけだけどね。

たぶん、ルネルの上げた名前はそういう意図なんだろうし。



「うむ。お主らも早く来るのじゃぞ」


 嬉しそうに私世界に送り込まれたルネル。

後はシーちゃんがよしなにやってくれるだろう。


 それにしても、今日のルネルは本当に機嫌が良いわね。

いっそノアちゃんも呼んじゃおうかしら。

ノアちゃん、お酒は弱いけど、久々のご機嫌ルネルは見たいだろうし。


 そんなこんなで、ノアちゃん、セレネ、お姉ちゃん、セフィ姉、クレア、グリア、ニクス、アムルが呼びかけに応じて集まってくれた。


 あれ?何か多くない?


 セレネを呼んだら、何故か国取り組まで付いてきたのだ。


 クレアはツクヨミにアルコール耐性を付けてもらって飲むのだと息巻いている。


 グリアはなんか顔が赤い。

グリアももう飲んでるの?


 ニクスは純粋に興味があるのかも。

自分が担当となる前からこの世界に存在する人達が主役の飲み会だもの。


 そしてまさか、アムルまで来るとは。

結局、あの会議の時から一度も見てなかった。

私も忙しくて自分から会いには行けなかったけど、そもそもどうやらずっと、教会に籠もりきりだったらしい。

何やら今後の為に必要なんだとか。


 それでも今日は出てきたようだ。

いったいどういう気まぐれかしら。


 もしかしてルネルに会うのが目的?

多分、ルネルにだってまだ挨拶してないんだろうし。

今日は機嫌が良いという噂を聞きつけて参加したのかも。

まったく。調子のいい子ね。



「お久しぶりです。アルカ」


「本当に久しぶりよ。

 毎日ちゃんと帰ってきなさいよ。

 私はあなたの事だって大切な家族だと思ってるのよ?」


「アルカ!!嬉しいです!!

 ですが、すみません。

 私には成すべき事があるのです。

 どうか今暫くご容赦を。

 全てが終わった暁には、必ずアルカと」


「アムル、やめなさい」


「あ!すみません!セレネ!」



----------


『ヘメラ?

 あれ?でもアムルって?』


『ハルカすてい』


『ハルカの存在は盲点だったわね。

 先に説明しておくべきだったわ』


----------



「さっさと行きましょ、アルカ。

 今日は盛大に飲み明かすわよ。

 話はその時でも良いでしょ?」


「まあ良いけど。

 精々口を滑らせないよう、気を付けてあげなさいな」


 何かアムルってドジっ子属性もありそうだし。

ぐぬぬ。そんなところまでニクスとお似合いなのか!



「ふふ。ありがとう、アルカ。

 心配しなくても、ニクスはあなたのものよ。

 今もこれからも。身も心も。存在の全てが、ね」


 何だか意味深な事言うわね、セレネ。

セレネも気を付けてね。

何を隠してるかは知らないけど、セレネは私に甘々なんだから。

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