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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-31.デート?

「ふっふっふ!

 ここなら!どうだぁ!!」


「ごめん、セフィ姉。

 ここも来たことあるの……」


「もう!もう!もう!

 さっきからそればっかじゃん!

 驚かせ甲斐ないなぁ!」


 ごめんて。

私だってなんだかんだ一年以上この国で暮らしてたし……。


 かと言って、セフィ姉の前で知らないフリして驚いて見せても見破られちゃうし……。


 というか最初の一回目で見破られて、次からは正直にって念押されちゃったし……。


 折角空気読んで気を遣ったのに……。



「ルネルが知らなそうな場所とか無いの?

 それなら、私も知らないと思うんだけど」


「無茶言わないでよ!

 そんな場所あるわけないじゃん!」


 ごもっとも。



「私、この国には二回も長期滞在してるの。

 セフィ姉程じゃないけれど、それなりにこの国の事も知ってるのよ。

 だから驚ろかすのは諦めて、普通に懐かしむのではだめかしら?」


 ほら、ここの湖とかめっちゃ綺麗だよ?

ゆっくり散策するだけでも楽しいと思うよ?

セフィ姉の子供の頃の事とか語って聞かせてほしいなぁ?



「う~ん……」


 もしかして、私はレヴィの代わりなのかしら。

本当は私とじゃなくてレヴィと来たかったから、綺麗な景色を見せて驚かせる事に拘っているのかもしれない。



「今度、レヴィも連れてきたらどう?

 少し滞在するくらいなら、問題無いんでしょ?」


 なんなら、今すぐ連れてきたって良いのだし。

レヴィ本人は気を遣うだろうけど、別に子連れデートだって構うまい。

何より、セフィ姉が笑顔で居てくれる事が一番だ。

今日の主役はセフィ姉だもの。



「……見せられないよ。

 私、この国が大好きなの。

 レヴィだってきっと気に入ると思う。

 けど、レヴィはここで暮らす事なんてできないから……」


 手に入らない物をわざわざ見せないようにする、というのもわからないでもないけども。

とは言え、そんな事気にする必要があるのだろうか。


 そもそも、レヴィが私の下を離れる事は私が認めない。

どのみち、レヴィがこの国で暮らす事はあり得ないのだ。



「何も気にする必要はないわ。

 数日程度なら魔力の影響も無いって話しだし。

 そもそもレヴィも私と契約すれば守ってあげられるし。

 それに私の連れ添いとして、セフィ姉とレヴィが入国するくらい、長老なら認めてくれると思う。

 親子三人、仲良く里帰り兼ピクニックにでも来たら良いじゃない」


 そもそも、長老的には別にセフィ姉を出禁にしてるつもりはないと思うよ?


 今のところ、セフィ姉が勝手にそう言ってるだけだもん。

あくまで、禁忌を破って法に触れたのはシルフィーさんの方なのだ。


 けれどセフィ姉も、つい先日魔力を得てしまったのよね。

今となっては、シルフィーさんと同じように追放処分になってしまうのかしら。


 ううん。長老はそんな事一言も言ってなかった。

そもそも今のセフィ姉はこの国の外に属する者だ。


 この国の民でもない者に、追放も何もなかろう。

だから長老は、セフィ姉が魔力を得たことについて必要以上に追求しなかったのだ。

そもそも罰する必要がないのだもの。


 だからまあ、セフィ姉とレヴィは客人としてなら何時でも迎えてもらえるのだと思う。

住人になるのは法律やらしきたりやらが諸々あって難しいんだろうけど。



「そうだ!

 私が驚く可能性がある場所思いついたわ!」


「それアルカから提案しちゃっても本当に驚けるの?」


「ええ!きっと!

 セフィ姉の近所に住んでた人とか、お友達とか紹介してくれない?

 一緒に思い出話でもすれば、驚きの一つや二つ出てくると思うの!」


「私が求めてるのはそういうんじゃないよ!

 もっと感動系のやつだよ!」


「セフィ姉、ちょっと面倒くさいよ?

 今日は楽しいデートでしょ?

 やりたいことがあるのなら、もっとハッキリ言ってくれないかしら」


「だから言ってるじゃん!

 アルカに驚いてもらおうと!」


「セルフィー?」


「「え?」」


 聞き覚えの無い声に振り向くと、一人のエルフの女性が立っていた。



「セルフィーよね?

 大きくなったのね!

 シルフィーさんは?

 二人とも元気にしていたの?」


 セフィ姉の手を握って言葉を続ける謎の女性。



「えっと……え……エル、ヴィ?」


「あら。ふふ。

 ようやく思い出してくれたのね。

 でも、もうお姉ちゃんとは呼んでくれないのかしら?」


「あ、ううん。久しぶり、エル姉」


「もう!違うでしょ!

 エルヴィお姉ちゃん!はい!続けて!」


「え、エルヴィお姉、ちゃん……」


「よろしい!

 久しぶりね!セフィ!

 こんなところで立ち話もあれよね!

 さ!行きましょ!

 アルカさんも!是非我が家に!」


 そのままセフィ姉の手を握りしめてグイグイと引っ張っていくエルヴィさん。


 当然のように私の事も知ってたわね。

まあ、私はこの国では有名人だし、こっちは別に珍しくもないんだけど。


 何にせよ、デートは中断になったようだ。

この様子ならセフィ姉の昔話もいっぱい聞けそうだし、まあ良しとしておこう。

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