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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-27.沙汰

「それで……結局……お許し頂けるのでしょうか……」


「ハルカとの仲を進展させるのは好きになさい。

 嫁になる時は改めて許しを請いなさい。

 沙汰は以上よ」


「ははぁ~!!」


 セレネの寛大さに思わず平伏してしまう。

毎回毎回、結局許してくれるのよね。

流石私のセレネ様。



「まったく。

 セレネは甘すぎます」


「ノアは認めない?

 ならハルカの事はどうするの?

 追い出す?それとも消してしまう?」


「意地悪言わないで下さい。

 そんなわけないでしょ」


「そうよね。

 なら答えは一つよね」


「……そうですね。

 家族として側に置くなら他に選択肢など無いのですよね。

 ハルカも永遠を共にする仲間ですから。

 ハルカだけに我慢を強いるなど出来るはずもありません。

 アルカはそれもこれも全部わかっていて増やすのです。

 本当に酷い人ですよね、アルカは」


 ごめんなさい……。



「本当にね。

 私達だけに愛を誓ってくれてから、まだ一年にも満たないんだもの。

 当然今も幸せではあるのだけど、あの時からやり直せたらとつい考えてしまう事もあるのよね」


「そうですね。

 今更リヴィやルチア達を手放したいとは思いませんが、それはそれとして引っかかりが消えないのも事実です」


 ……ノアちゃん……セレネ。



「アルカ。そんな顔はしないで下さい。

 これだけ好き放題しているのですから、ちょっとした愚痴くらい軽く受け止めてみせてください。

 それと、来月で丁度一年です。

 記念日を楽しみにしていますよ」


「……うん」


「私達を失望させないでね。

 それと、また誓ってもらうから。

 今度はどんな言葉で私達を繋ぎ止めてくれるのかしら」


 え゛!?



「えっと……。

 そういうのって何回もやるものじゃなくない?

 普通に結婚記念日祝うだけじゃないの?」


 前にも似たような事は言われたけどさ……。



「あなたが誓いを破ったからよ。

 だからチャンスをあげようと言っているの」


「はい……仰る通りです……」


 二人に指輪を贈ったあの日、私はセレネとノアちゃんの笑顔のためだけに生きると誓ったのだ。


 けれど実際には散々泣かせた上に、セレネとノアちゃん以外の娘達にも次々と手を出している。

何一つ誓いなんて守れてはいないのだ。


 本当に!ごめんなさい!



「今度はどう誓ってくれるのかしら。

 言っておくけど、この一年のやらかし全部吹き飛ばせるようなものでなければ納得しないから。

 精々頑張りなさい」


「うっ……はい……頑張ります……」


 そんな都合の良い誓い思いつかない……。



「その日は久しぶりに三人だけで過ごしましょう。

 ルチア達だけでなく、ハルやイロハにも遠慮して貰ってください」


 ノアちゃんまで無茶振りしてきた!?



「えっと……それは……その……」



「無理とは言わせません。

 出来ないのなら、融合も解いてください」


 いや、流石にそれは……。

分体ならハルちゃんの目が届かないように出来るけど……。

そういう事じゃないよね……。



「まだ一月あるのです。

 不可能だと決めてかからずに頑張ってみてください」


「うん……」


「それにしても羨ましいわ。融合。

 私にも出来ないかしら」


「出来たとて意味があるんです?

 話を聞いている限り、普通の同化と大差ないですよね?」


「そもそも私達には同化だって出来ないじゃない」


「必要ありませんから」


「意見の相違だわ」


「諦めてください」


「仕方ないわね。今だけよ」


「生涯です」


「永遠じゃない」


「そう言っているのです」


「意地悪ね」


「それはセレネの方です」


「ままならないわね」


「もし本気で融合を目指すのなら、必ず事前に私を納得させてください。

 セレネの言葉も聞かず、頭ごなしに否定し続ける事はしませんから」


「あら。ノアも随分と丸くなったのね。

 アルカのお陰かしら」


「ええ。アルカのせいですね。大部分は。

 それ以外でも心当たりはありますが」


「そう。ふふ。

 よかったわね、ノア」


「……一旦この話はおしまいです。

 そんな事より、アルカ。

 もう一度ハルカを呼んでくれますか?」


「うん。もちろん良いけど……」


「そんな不安そうな顔しないでください。

 別に説教するつもりなんてありませんよ。

 ハルカが責められるような謂れはないはずです」


「そう、だよね……うん。わかった。

 ハルカ、お願い」


「……やっやあ。

 ノア、セレネ。

 えっと……その……もう怒ってない?」


 私の背後に現れて、恐る恐る二人に声を掛けるハルカ。



「ふふ。こうしてみると本当にそっくりですね。

 しかも怯え方まで。

 本当に中身は別人なのでしょうか」


「そもそも何で怯える必要があるのよ。

 ハルカ、こっちへいらっしゃい。

 私達とも仲良くしましょう。

 正直言って、私もノアもあなたには興味があるの。

 アルカにそっくりなアルカの娘なんて、もう存在そのものが可愛くてたまらないわ。

 だから私達はきっと仲良くなれる。

 あなたもそう思うでしょ?」


「……うん。私も。

 ノアとセレネ、興味ある。今は」


 あれ?



「そうですか。

 それは良かったです。

 アルカ、あなたはカノン達の下へ向かってください。

 お説教、第二幕です。

 その間、ハルカの事は私達にお任せを。

 大丈夫です。悪いようにはしません」


「ハルカ、どう?

 大丈夫そう?」


「うん。アルカこそ頑張って。

 後でいっぱい慰めてあげるから」


「ふふ。楽しみにしてるわ」


「良い度胸ね。アルカ。

 けれどハルカといちゃつくのは後になさい。

 先にやるべき事を済ませるのよ」


「はい……行ってきます……」

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