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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-21.コンビ

「ミヤコ~何か手伝う事はない?」


「アルカ様?

 よくぞお越しに……アルカ様?本当に?」


 あら?

ミヤコも一発で違和感を感じてくれたの?

ミヤコは潜在能力こそ高いけど、まだ年若いフィリアスだから気付かないかなとも思っていたのだけど。


 それだけミヤコの私への愛が大きいのかしら。

もう♪ミヤコったら♪

後でいっぱい抱きしめてあげなきゃね♪



「もちろん私はアルカよ?

 どうかした?何か悪い夢でも見たの?」


 ハルカは取り敢えず惚けてみる事にしたようだ。



「……」


 ハルカを観察しながら何やら考え込むミヤコ。



「アルカ様~?

 あんまりミヤコをイジメないでよ~?」


 コマチがミヤコを庇うように前に出た。

どうやら警戒させてしまったらしい。



『二人にはネタばらしして良いわよ、ハルカ』


『がってん♪』


「ふっふっふ!

 よくぞ見破ったお二人さん!

 私はアルカの分体が一人、名をハルカと申す者!

 どうぞ、以後お見知り置きを♪

 それと、皆には内緒だゾ♪」


 ハルカは何をそんなに燥いでるの?



『何事もやるなら全力で!だよ!』


 その結果がそれ?

自分のキャラが定まってないのかしら。



『要はそんなとこ。

 今まさに模索中なんだよ。

 私の立場って色々あれだしさ』


 まあ言わんとしてる事はわかるけども。



「つまりどういう事?」


 何やらショックを受けてしまったミヤコに代わって、コマチが問いかけてきた。



「どうと言われても、今言った通りだよ?

 私はアルカの分体なの。

 それで、アルカの代わりにある役目をこなすために人格を与えられた存在なの。

 ここに来たのは、アルカがミヤコ達を手伝いたい……というか、ミヤコ達と一緒に居たいと願ったからだよ。

 私が見て聞いて感じた事はそのままアルカに伝わるし、今もアルカは私を通してミヤコ達を見ているの。

 要は、アルカの分体を効率的に動かすための補助の役割を担ってるんだよ。

 ハルカとしての私個人の事は気にせず、私を通してアルカと交流してくれると嬉しいな」


「……承知いたしました。

 ハルカ様をアルカ様の代行者として認識致します」


「私の事は忘れて良いよ。

 あくまでもアルカとして接してくれないかな?

 それがアルカの望みでもあるから」


『違うわ、ハルカ。

 そういう事じゃないってば』


「アルカ様!?」


『ごめんね、ミヤコ。

 驚かせちゃったわよね。

 ハルカに私の代わりを頼んだのは、あくまで私とハルカの違いに気づかれなかった場合の話よ。

 相手がアルカとして認識したのならアルカとして振る舞ってもらうし、ハルカとして名を明かしたんだから今後はハルカとして関わってもらう。

 でもハルカも言った通り、そのやり取りは常に私にも共有してもらうから、私としてもミヤコ達と一緒に居られるってことなの。

 私が望んでいるのは、ずっとミヤコの側にいて、もっと仲良くなりたいって事だけなの。

 どう?

 ミヤコも私の我儘に付き合ってくれる?』


「もちろんです!アルカ様!」


 良かった。ミヤコには喜んでもらえたみたい。



「そういうの良くないと思うな~。

 忙しいのはわかるけど、本気でミヤコと仲良くしてくれるつもりなら自分で来るべきだと思うよ、アルカ様」


「コマチ!止めなさい!」


『あはは~。

 ごめんね、コマチ、ミヤコ。

 コマチの言う通りだよね。

 わかった。ミヤコのところへは私が行くわ。

 ハルカもごめんね。

 ハルカのお陰でまだこっちも余裕があるから、ミヤコのところは私に任せておいて』


「もちろん構わないよ。

 この分体をそのままアルカに渡すから、そのつもりで繋いでみて。

 今のアルカなら簡単に出来るはずだよ」


『おっけ~』


 ハルカの言った通り、あっさりと分体の移行は完了した。


 改めて私はミヤコとコマチに向き直る。



「ということで、私も仲間に入れてくれる?

 それと出来れば今度、ハルカの事もハルカとして受け入れてあげてね♪」


「もちろん。

 どっちも構わないよ、アルカ様。

 ハルカにも謝っといて。

 別に邪険にするつもりは無かったんだ」


「大丈夫。ハルカにも伝わってるから。

 それにコマチが謝る事なんて無いわ。

 コマチはミヤコを一番に想ってくれているだけだもの」


「うん!」


 私はコマチとミヤコを纏めて抱きしめた。

二人も嬉しそうに抱きしめ返してくれた。


 良かった。

少し拗れかけてしまったけれど、どうにか落ち着いてくれたようだ。


 普段からもっと二人と一緒にいれば、こんな風に訝しまれてしまう事も無かったはずだ。


 たまに顔を出したかと思えば、仕事を振ったり別人を送り込んできたりだもの。

これじゃあ、窘められるのも当然よね。



「アルカ様……その……」


「大丈夫よ、ミヤコ。

 これはミヤコの我儘なんかではないわ。

 試すような真似をしてごめんなさい。

 すぐに気付いてくれて嬉しかった。

 ありがとう、ミヤコ。

 私の事を好きでいてくれて」


「!!はい!アルカ様!」


「む~。

 アルカ様、ミヤコ取っちゃうの?」


「取るも何も、ミヤコもコマチも私のものよ」


「今はアルカ様よりミヤコの方が好きだよ?」


「コマチ!?」


 いつの間にかミヤコに取られてしまっていたようだ。

まあ当然よね。コマチの事は散々放置してしまったのだし。

一応、最初に出会った頃はまだミヤコとコマチは知り合いですら無かったし、契約したばかりなのもあって、コマチは私を好いていてくれたはずだったけど。


 なんだかんだ珍しいケースかもしれない。

それに、私のハーレムは何もせず維持されるほど都合の良いものではないという証拠でもある。

努力を続けなければ、いつかコマチのように心が離れてしまうだろう。



「ふふ。コマチはハッキリ言ってくれるのね♪

 良いわ。望むところよ。

 私がコマチの一番になってみせるわ」


「頑張ってね。一応、期待してる」


「ありがと♪コマチ♪」

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