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6-14.調査

「ノアちゃん、少し重くなった?」



「聞き方!!日々成長してるんです!!!」


「ごめんなさい・・・それを言いたかっただけなの・・・」


「アルカは会話の経験が少なすぎるから

そうポロポロ失言するんです!

アルカこそもっと成長して下さい!」


「はい・・・仰るとおりです・・・」



私はノアちゃんを抱えて、

魔物の足跡を辿りながら飛んでいた。


あれだけの大群だ。

最初の方まで辿れることだろう。



結構な距離を飛んできたが、

今のところ踏み潰された村等は見当たらない。


魔物達が横に広がらずに進行していたのも幸いしたのだろう。

大群の割には今のところ被害らしい被害も見当たらない。



そうして飛んでいくと、足跡の途絶えた所を発見し地面に降り立つ。



「ノアちゃん。なにかありそう?」


「いえ、今のところ何も感じません」



どういう事?

近くにダンジョンも見当たらない。

何も無いただの広い地面が広がっているだけだ。

さらに言うなら、何故かこのあたりだけ草の一つも生えていない。

土がむき出しになっている。


魔物達はどこから現れた?

足跡だけを見るならば、

この地に突然現れた様にしか見えない。



しばらく周辺を探索して、

魔道具や他の異変も見つけられず、

私達は町に戻ることにした。




ギルドに戻り、待ち構えていたギルド長さんと共に

再び会議室にこもる。



「何も無かっただと?

この場所で間違いないのか?」


私達は地図を広げて、

見てきた場所を指し示す。


「この地図を見る限りダンジョンがあったはずなのね」



「そうだ。この町からは距離があるから

あまり行く者もいないが、

低難度のダンジョンがあったはずだ」


「念の為、ギルドからも調査員を派遣しよう。

ダンジョンの事なら何かわかるかもしれん」



「そうね。そこは専門家にお願いするわ」



「ダンジョンの消滅と言うことは、

コアが破壊されたという可能性が高いが、

コアが破壊されて魔物だけが残るなど聞いたこともない」



「ええ。普通なら魔物も全て消滅するはずだもの」



「先に魔物達をダンジョンから放出してから

コアを破壊した可能性はありませんか?」



「そうね。その可能性はあるわ。

けれど、前回と同じなら

今度は魔物が正気を失っていた理由がわからないわね」


「それに、足跡を見る限り、

魔物達が最初から統率を取れていた事も気がかりなの。

ダンジョンを出たにせよ、真っ直ぐにこの町を目指しているわ」



「そうですね。前回の魔物達は拡散するように溢れていましたね」



「ええ。

もう一つ、周囲の魔物を巻き込んでって言うのも良くわからないのよね」


「ともかく、この町の周囲に存在するダンジョンを調べていこうかな。

前回と違って距離が離れていてもお構いなしだから

調査も難航するとは思うけど」



「そうだな。その分我々はこの町の防衛に徹する事にしよう。

周囲の村にもこの町への避難を呼びかけていく」



「お願いね。

ノアちゃんは私についてきてくれる?

本当なら手分けしたいところなのだけど、

仮に今回の敵がダンジョンの魔物を完全に制御化に

おいているのだとすれば、一人で挑むのは危険だから」



「はい。わかりました」



「私達は一先ず近いダンジョンから見てみるわ。

私がコアの近くまで行った事がある場所は

転移ですぐに見に行けるから」



「ああ。頼むよ。

悪いがそっちは全て任せる事になる。

こちらは町の防衛と周辺住民の避難で手一杯になるだろう」



「そうね。後手に回るけど仕方ないわね。」


「さあ、早速動きましょう」

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