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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-14.望みと計画

「聞いたわよ、アルカ。

 私の事はいつ連れ込んでくれるの?」


「どうしたのマノン?

 一体何の話?」


「アルカが嫁全員に好き放題させてくれるって。

 私も婚約者なんだし良いでしょ?」


 誰がそんな事教えたの?

昨日の今日で何故マノンにまで話が広まってるのかしら。

未だマノンはアニエス&ナディと行動を共にしている。

接触した娘は限られているはずだ。

シーちゃんが言うとも思えないし、アリスあたりから漏れたのかしら。



「ダメよマノン。

 深層に行きたいのならもう数日待ちなさい。

 その件とは別で、約束通り一週間毎に連れて行ってあげるから」


 確かにお嫁さん全員と深層潜りをする事になったけど、まだそういう関係になっていない数人は延期になっている。

セフィ姉、クレア、ツムギ、ステラの四人はもう少しゆっくりと関係を進めていきたいのだ。


 一応マノンとは秘密の愛人という事になってはいるけれど、マノンにもまだそこまで手を出すつもりはない。



「愛人も同等に扱ってよ」


「無茶言わないで」


「そんなにおかしな事言ってるかしら?」


「私だって必死に我慢してるの。

 本当ならマノンの事だって今すぐ汚してしまいたい。

 けど、マノンの為にならないと思うから成人まで待つと言っているのよ」


「ならルカはどうなの?

 あの娘、私どころかアニより幼いじゃない。

 なのにもう、アルカと関係をもっているのでしょう?」


「うぐっ……」


 ルカを引き合いに出されると反論は難しい。

私達家族の中の純粋な人間種族では一番幼いにも関わらずだし。


 けどここで言い負かされているわけにはいかないのだ。

マノンの為というのも本心だけど、ノアちゃん達に後ろめたい事はしたくない。

愛人を認めたのだって、あくまでごっこ遊びに近いものだ。

キスならしてあげるけど、その先は成人までお預けだ。

……本当に保つのかしら?


 一切手を出さないならともかく、キスだけしてそれ以上は……ってマノンだけでなく私の方まで我慢できなくなりそうだ。


 いやまあ、こんな事改めて考えるまでもなくよくわかっていたのだけども。


 ぐぬぬ。

どうしたものかしら。


 ルカとだってそうなるまでには色々と複雑な経緯があったのだ。

それに何より、ルカに手を出してしまったのはノアちゃん達による導きがあったからだ。

ああなった事を後悔しているわけではないけれど、マノンの理解を得られる事とも思えない。


 けどまあ、その方向性で説得してみるしかないか。



「ルカは先にお嫁さんになっていた娘達から認められたの。

 マノンもどうしても我慢できないのなら、先ずは他の娘達を説得してみたらどうかしら。

 みんなが認めてくれるのなら、特例でマノンとも先に関係を進めてもいいわ」


「ふん?

 まあ良いわ。それで。

 ノア姉さま、セレネ姉さま、カノン姉さま、セフィ姉さま、取り敢えずこの四人から許可を貰えれば良いのよね?」


「まあ実質的には。

 その四人が頷けば、他の子達は否とは言わないと思う。

 ……それにしても驚いたわ。

 マノンたら皆の事まで随分と細かく知ってくれてたのね。

 この短期間でよくそこまで見抜いたものだわ」


 なんとなくマノンの頭に手を伸ばした。

マノンはあっさり私の手を受け入れて、嬉しそうに撫でられている。


 もうすっかりベタ惚れよね?

やっぱ手を出しても良いんじゃない?


 マノンは私に撫でられながら、得意げに今後の予定を語り始めた。



「先ずはアリア姉さま達を味方につけましょう。

 それからカノン姉さまを落とすわ。

 ノア姉さまはリヴィの協力で落とすって手もありそうだけど、基本的には最後にしましょう。

 きっとセレネ姉さまに攻略してもらうのが一番よ。

 とはいえ、セレネ姉さまは一番底が知れないのよね。

 先にセフィ姉さまを落として知恵を借りましょう。

 セフィ姉さまの場合、レヴィ姉さまを味方に付けるのは悪手よね。

 セフィ姉様は攻略順とか親視点を持ってる事とか考えると一番手ごわそうだけど、カノン姉さまが味方に付いてくれれば十分に勝機はあると思うの。

 カノン姉様は常識的な観点を持った上で、それでもなお幼い妹達と関係を持っているのだもの。

 その辺の話を聞く事が出来たなら、色々と参考になると思うわ」


 本当によく見てらっしゃる。

でもなんか、セレネの事過大評価してない?

セレネも割と単純よ?

なんだったら、何の小細工も無しでぶつかっても協力してくれるかもよ?


 私だったらセレネを落としてから、セレネに他の全員任せるわね。

人を乗せて動かす事にかけては、セレネが家族で一番上手いもの。



『それはアルカ視点での話でしょ。

 セレネはアルカにとことん甘いだけで、誰も彼もに無条件で協力してくれるわけじゃないわ。

 むしろマノンのやろうとしている事を考えたら、面白そうだからって静観するでしょうね』


 そうかな?

イロハの意見にも納得できるけれど、今回はここでマノンに格好いいところ見せて、早々にマノンを美味しく頂いちゃう可能性だってあるんじゃない?



『ありえないわよ。今は。

 ルビィに夢中だもの』


 まあそれもそっか。

最近は私とだってご無沙汰気味だったくらいだ。

昨日は久しぶりにセレネともハッスルしたけれど、以前は毎日のようにセレネと過ごしていたのだもの。

子供が出来て、すっかり大人しくなってしまったものだ。


 今は日中仕事に出ているのもあるから、家にいる間は少しでも長くルビィの側に居たいんだろうし。



「アルカ?

 何か穴があったら言って欲しいのだけど?」


 考え込んだ私にほんの僅かに不安の入り混じった表情を向けてきたマノン。


 何故だか、少し寂しそうにも見える。


 私はマノンを抱きしめて頭を撫でた。



「本当にマノンは凄いわね。

 けどそれでも、もしかしたら、皆マノンが思っている以上に手強いかも。

 私も一緒に考えるから、もう少し作戦を詰めてみましょうか」


 特にノアちゃんの説得はもう少ししっかり考えておくべきだと思う。

ノアちゃんはエリスの事が気がかりなのだ。

マノンの立場で受け入れられるのは難しいはずだ。



「うん!」


 心底嬉しそうな返事が聞こえた。

なんだか少しだけ子供っぽくも。

段々と素直な心が見えてきたのかもしれない。


 まあやろうとしている事自体は、とても子供らしいとは言えないけれど。


 それから暫くマノンと作戦会議を続けた。

相変わらずマノンと話すのは何だかとっても楽しい。


 アニエスといい、何でこんなに相性良いのかしら。

もしかしてツムギの影響を受けた娘達だからとか?


 そう言えば、ステラとの接点も増やしていかなきゃだ。


 お嫁さんも今や二十六人となり、積極的に動き回らないと話をする事すら難しくなってきた。

時間はいくらあっても足りないものだ。



『分体出したら良いじゃない。

 例の修行方法だってすぐには始められないんだから、修行の前準備としてちょうど良いんじゃない?』


 それもそうね。

いっそフルモードも常時使えるくらいまで馴染ませたら良いのかも。


 取り敢えず分体を派遣するとしたらどこかしら。

一人目はセフィ姉やエリス達と修行。

二人目はサナやステラ達と一緒に家事。

三人目はレヴィ&ルビィと一緒に遊ぶ。

四人目はマノンやアニエス達とナディの側。

五人目はシーちゃんやミヤコ達の手伝い。

六人目はチグサやノルン達と研究班。

七人目はアリス&ヘスティとロボ関連。

八人目はツムギと一緒に離宮でアレクシアさんと会う。


 最後に本体は、分体を動かしながらリリカ達チハちゃんズ組との連絡かしら。


 ざっと数えただけでも、本体合わせて九人も必要なのね。


 私、いくら何でも忙しすぎない?

今までは全部に一日中張り付いていたわけでもないけどさ。


 でもどうせ分体フル投入するなら、できる限り皆と過ごしていたい。


 よし!いっちょやったるか!

ハルちゃん!イロハ!手伝い頼んだわ!



『むぼう』

『すこしずつ』

『ふやす』


『せめて最初は二、三人にしておきなさいな。

 その代わり、フルモードに頼るのは無しよ。

 確かにフルモードに慣れる事も大切だけど、最初からそれ任せではダメよ。

 ハルだってあっちこっち分体派遣してるんだし、アルカもまずは自力でそれくらい出来るようにならないとだわ』


 うぐぅ……。

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