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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-11.結束?

 リリカと今後の予定を打ち合わせた後、私の部屋にやってきたアリアを連れて深層に潜り込んだ。



「アリア、ルイザちゃんの事で真剣な話があるの」


「……うん。聞くよ」


 私は先程気になった事をアリアに伝えてみた。


 私達家族に誰かを加える事は構わない。

けれど、アリアだけの伴侶は認めない。


 そもそもアリアは私の伴侶なのだ。

私はアリアを誰かにあげてしまうつもりなんて無いのだ。


 という話をできる限り刺激しないよう伝えてみた。

この件で喧嘩するのは無しだ。

絶対こじれるに決まってるんだから。



「……」


 アリアはいつもの笑顔も無く、考え込んでしまった。


 私は恐る恐る声をかけてみる。



「やっぱり納得出来ない?」


「……ううん。

 アルカの考えは正しいと思う。

 私がアルカのお嫁さんになりたがった時に言ってくれた事もこういう事だったんでしょ?」


「そうね。

 他に好きな人も出来るかもしれない。

 場合によっては私以上に。

 アリアの歳ならそうならない方が不思議なくらいだもの」


「違うよ。勘違いしないで。

 一番はアルカだよ。

 それは変わってない。

 けど、アルカ以外にも大切な人は出来ちゃうの。

 その人を例えアルカにだって取られたくないの」


「気持ちはわかるわ。

 だって私もアリアを取られたくないんだもの。

 だから、私の介在しない関係性だけは認めない。

 認めるのは、あくまで私の伴侶同士の関係だけ。

 それなら皆で何時までも一緒にいられると思うから」


「うん……そうね。

 当然の話よね……」


 当然かと言われると素直には頷けないけども。

私達の関係性が世間一般的に異質なのは理解している。


 そもそも私の方針にだって穴はある。

お互いが私の事以上にその相手を好きになってしまえば、何時かは私達の側を離れて二人きりになりたいと言い出すのかもしれない。


 私が何時までも不甲斐ないままなら、何れは訪れる可能性のある話だ。

そうでなくとも、愛想を尽かして一人で出ていく子がいる可能性だって無いわけじゃない。


 そんな時、私はどうするのだろうか。

例え力ずくになったとしても、去っていこうとする娘達を繋ぎ止め続けるのだろうか。


 それとも、その娘達の将来を祝福しながら送り出すのだろうか。


 ありえない。

手放す事なんて絶対に。


 一度私のものとなってしまった娘達は、二度と私の下を離れられないのだ。

私なら、例え洗脳してでも縛り付け続けるだろう。

アリアはもうその道を選んでしまったのだ。

今更引き返す事なんて出来るはずがない。

させるわけがない。


 伴侶同士の恋愛は、結束を強くする側面も持ち合わせている。


 一対一の二人きりなら抜け出す可能性も出てくるかもしれないけれど、それが多対多なら話は変わってくる。


 例えノアちゃんとセレネが二人きりになりたくなったとしても、ノアちゃんにはリヴィやルチア、それにハルちゃんもいるし、セレネにはルビィやアウラ達もいる。


 今となってはニクスなんて、ノアちゃんとセレネの二人とも関係を持っている。


 その全員が一斉に私の下を離れると決断する事などあり得ない話だろう。


 そうやって横の繋がりが強く太くなっていけば、誰も逃げる事なんて出来なくなるはずだ。


 この考えが正しいかどうかはともかく、私はそうなれると信じている。


 皆で仲良く、誰の手も離すことなく、私達は結束を高めあい続けていく。

そうして、永遠を乗り越えるつもりでいるのだから。



「わかった。

 けど、私が先だよ。

 それだけは認めてくれる?」


「うん。ちゃんと応援してあげる。

 その上でアリアの好きな人は私も好きになる」


「……でもなぁ。ルイザがなぁ」


「何か悩み事?

 早速相談に乗るわよ?」


「……ルイザはアルカに興味があるみたい」


「私、ルイザちゃんと直接会ったこと無いよ?」


「カノンお姉ちゃんの変身した姿なら見たでしょ。

 それ以来、アルカの事が気になって仕方ないみたい」


「もしかしたら、カノンのオーラ的な何かが溢れ出しちゃっただけとかじゃなくて?」


「カノンお姉ちゃんは確かに魅力的な人だけど、あれは普通にアルカの見た目に一目惚れしただけだと思う」


「ほんとかなぁ。

 実物見たら、なんか違うってならないかなぁ」


「もう。アルカがそんな事気にしてどうするの?

 相談に乗ってくれるんじゃなかったの?」


「ごめんごめん。

 要は、アリアとしては自分に振り向かせたいわけね。

 でもね。私は気にする必要無いと思うの。

 アリアは色々教え込まれちゃったから勘違いしてるのよ。

 いきなりそっちの感情には結びつかないと思うの。

 ルイザちゃんはアリアと同じ十一歳でしょ?

 それに私とルイザちゃんは同性だし、歳も離れてるし。

 どちらかと言うと、憧れとかに近い感情なんじゃないかな?」


「それは甘く見すぎよ。

 ルイザだってそこまで子供じゃないわ」


「そっか。

 アリアがそう言うなら。うん。信じるよ。

 それじゃあ、ルイザちゃんが私に惚れているという前提で、作戦を考えてみようか」


「どんな?」


「もちろんアリアがルイザちゃんを射止めるための作戦よ。

 折角今度うちに遊びに来てもらうんだし、私も協力させてもらうから」


「……逆効果になると思う。

 むしろアルカは何もしないで。

 全部私がするから。

 アルカはただ、思わせぶりな事だけ言わないでくれればそれで良いの。

 むしろ、脈なしだと思わせてほしい。

 何時か必ず、アルカとさっき話した事もルイザに説明するから。

 それで良いでしょ?」


「そっか……。わかった。

 なら、うちに来た時もカノンに変わってもらおうか」


「それはダメよ。

 約束は守らなきゃ。

 ルイザには会ってあげて」


「じゃあせめて、私との接点は最低限にしておきましょう。

 その代わり、アリアがいっぱい饗してあげてね。

 皆にも声かけて手伝いは頼んでおくから」


「……うん。ごめんね、アルカ」


「ううん。こっちこそ。

 私が絡むと取られちゃうっていうアリアの不安はとってもよくわかるから。

 私がこれまでやってきた事を考えれば当然よね。

 これでも反省はしてるのよ?」


「そうね。

 お嫁さんが多すぎるのは問題だと思うわ。

 アルカったら、最近全然私と一緒に寝てくれないし」


「ふふ。だからここに連れてきたのよ」


「そういう意味じゃないわ」


「じゃあもう帰る?」


「それはそれよ。

 意地悪言わないで」


「よかった。

 じゃあおいで、アリア」


「後でルカも呼んであげてね?」


「もちろん。

 何だったら今すぐ呼んじゃう?」


「あ・と・で!」


「は~い♪」

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