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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
35.白猫少女と新形態

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35-10.保護者面談

「君か。話は聞いている。

 上手くカラノスに取り入ったそうだな」


 ルイザちゃんの父、ストラトス侯爵は明らかにリリカを見下していた。

というか、むしろ敵視している。


 ならなんで、面会なんて許したのだろう。

娘に近づいた不届き者を自らの手で始末したかったのだろうか。



「流石はストラトス侯爵閣下。

 私のような流れ者の事までご存知でしたか」


「御託はいい。

 疾く用件を述べよ。

 今は少々立て込んでいるのだ」


 まあそうよね。

国内の大規模犯罪者グループが捕縛されたばかりだし。



「ならば早速。

 どうか、メルクーリ公爵家への減刑にお力添え頂きたいのです」


 え!?

メルクーリ家って公爵だったの!?

そりゃまあ、王都の学園任されてるんだから、それなり以上に地位は高いと思ってたけど!?

つまりグリアも殆どお姫様だったんじゃん!

我が家的には今更別に珍しくもないけど!



「……それを何故私に依頼する?

 我が家とメルクーリ公爵の不仲を知らぬとは言わせぬぞ。

 君のこれまでの行動は、我が国の内情を詳しく知る者にしかできん動きだ」


 あらら。

リリカは随分と警戒されていたようだ。

ストラトス侯爵がやり手だと言う話も納得ね。

グリアが素直に褒めていたくらいだし。


 リリカを見極める為にこの面会を受け入れたのかな。

めっちゃ忙しいけど、それはそれとしてこっちも放置出来ない的な。



「閣下のお力でなければ解決できぬ問題だからです」


「まだかの公爵家への沙汰は決まっておらぬ。

 だと言うのに、まるで極刑は免れぬと知っているかのようではないか」


「聡明な閣下ならば既に思い当たるものがございましょう?」


「やはりカラノスが流した情報は君の差し金か。

 ああも国を混乱させておいて、よくこの場に顔を出せたものだ」


「この国のため必要と判断致しました」


「ならば何故クレオン・メルクーリまでこちらに差し出した?

 奴とその証拠を秘密裏に始末しておけば、かの公爵家への罪科は問われなかったではないか」


「我が主の意向によるものです。

 人の罪は、裁くべき者に裁かせ、贖うべき者に贖わせよと」


「主……冒険者アルカの事だな?」


 まあ、そりゃ気づくよね……。

ここまで色々知ってるんだし、あのセオドロス第二王子と似たような事は考えたんだろうし。

ダメ押しに、アリアが何故かこの場にまで付いて来ちゃってるし。



「はい。相違ありません」


 リリカも誤魔化しきれないと判断したようだ。

あっさりと認めてしまった。



「増々貴殿の考えがわからぬな。

 我が家と貴殿の主の因縁も知らぬわけではなかろうに」


 あれ?

なんかリリカの呼び方が変わってる?

それに何だか声音からも険が抜けた気がする。

今の流れのどこに、評価が上がるような場所があったのだろう。



「それで?

 貴殿らは何を対価とするつもりだ?」


「閣下が望む事であれば何なりと。

 我が主の力で叶わぬ事などございません」


 流石に死者蘇生とか国家転覆とか世界征服とかはダメだよ?



「随分と大きく出たものだな。

 我が侯爵家ですら叶わぬものを一冒険者が恵んでやろうなどとは」


 とか言いつつ、何やら嬉しそうなストラトス侯爵。

なんなん?その反応。



「よかろう。

 今となってはメルクーリ家も所詮は老い先短い嫗一人だ。

 奴の命を救う程度の事はしてやろうとも」


「感謝致します」


「貴殿の主に伝えておくがいい。

 此度の件が済んだ時、我が屋敷へ顔を出せと。

 対価はその時に支払ってもらう。

 まさか約束を違える事などあるまいな」


「必ずや」


 まじ?

ノアちゃんにどう説明しようかしら……。



『真っ先に気になる所そこなの?

 どう考えても碌な話にはならないわよ?』


 どうしよう。

何でもなんて言っちゃったし……。

自害しろとか、メイドになれとか、息子の嫁にとか、万が一そんな事言われても聞く気無いわよ?



『大丈夫よ。アルカ様。

 ストラトス侯爵が望んでいるのはそんな事じゃないから』


『リリカはもう把握してるの?』


『ええ。

 侯爵も私が知ってる事に気付いているから、あっさり飲んでくれたのよ』


『具体的には?』


『う~ん。内緒♪』


『なんで!?』


『その方が、アルカ様が自然な反応になると思うから。

 多分、そっちの方があの侯爵には受けが良いと思うの』


 本当に?

リリカの何でも知ってるぜって態度の方を気に入ってなかった?

あの人、優秀な人が好きなタイプじゃない?



『大丈夫よ。信じて、アルカ様♪』


 まあリリカがそう言うなら。

とにかくお疲れ様。

後は様子を見ながら待つとしましょう。

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