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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
34.白猫少女と家族の秘密

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34-26.方針

「それで、いい加減全部話してくれる?」


「何の話?」


「ベアトが、いえ。

 ツムギが企んでいる事の全てよ。

 ここまで情報を小出しにしてきたり、私の思考を誘導してきたりしたのは、なにか目的があるからなんでしょ?

 アニエスとマノンが欲しいからっていうのはもうわかったわ。

 それで?他には?」


「無いわ。何も。

 これ以上はね」


「本当に?

 ステラの事で何かしたい事があるんじゃないの?」


「なんでステラ?

 別に今回は関係ないわよ。

 あるとしたら、母様が帰ってからね」


「そう。まあいいわ。

 そういう事にしておきましょう」


「もしかして、カマかけでもしてみたの?

 今回ステラに関する情報なんて、大したものは見つけて無いでしょ?」


「……でも、ステラの件でまた何か企むつもりでいる事はわかったわ」


「ふふ。慣れないことはするものじゃないわよ」


「ツムギは慣れすぎよ。

 あのちょっとギャル入ったみたいな話し方はどうしたの?」


「もう。小春ったら全然信じてくれないのね。

 言ったじゃない。

 あの時は浮かれすぎて冷静じゃなかったって」


「つまりまだ、私と接する時でさえ猫を被ってるのね」


「別にそういうわけでもないんだけど。

 勢いで話してる時と、考えながら話してる時って普通に違うもんじゃない?」


「悪いけど、私は基本的に前者なのよ。

 後者の脳みその構造はよくわからないの」


「別にそんな事無いと思うけど。

 小春は難しく考えすぎなのよ。

 誰だって自然にやっている事よ。

 多少、衝動的になりやすい人もいるでしょうけどね」


「むう」


「ほら、もうこんなつまらない話は止めましょ。

 姉様が困ってるわ。アルカ」


「そうね。ごめんなさい。ベアト。

 アレクシアさんも」


「いえ。

 今のは聞かなかった事にした方がいいのかしら」


「ううん。別に姉様になら教えても良いよ。

 言っても信じられないとは思うけど」


「やっぱりなんか仲良い」


「姉様は昔いっぱい可愛がってくれたのよ。

 ここ数年は疎遠になってしまっていたけどね」


「まさか、元カノ?」


「あはは。そんなわけ無いじゃない♪

 私と姉様、いったいいくつ離れてると思ってるのよ?」


「あら?それはどういう意味かしら?ベアト?」


「あ、いや、違うよ!

 姉様まだまだ若いしイケてるよ!」


「まったく。

 その妙な言葉遣いはやめなさいな。はしたない」


 なるほど。こうして矯正していったのか。

ツムギの言っていた意味が少しわかった。

別に普段が猫を被っているとかではなく、油断すると昔のクセが出るというだけの事なのか。


 もしかして昔はアレクシアさんがツムギやマリアさんにセクハラしていたのかしら。

この様子だと、ツムギも満更でもなかったようだけど。

別にセクハラだけでなく、普通に可愛がっていたのも事実なんだろうし。



「まあ、なんとなくわかったわ。

 それに少し安心した。

 これでアレクシアさんまで攻略してくれとか言われたらどうしようかと思ったわ」


「あら?

 口説いて下さるのではなかったの?」


「あくまでアニエスを貰うためにね。

 残念だけどアレクシアさんには既に旦那さんもいるし諦めるわ」


「ふふ。そうね。

 私もそういう意味で迫られては困ってしまう所だったわ」


 と言いつつ満更でもなさそうなアレクシアさん。

どうやらアニエスの嗜好はアレクシアさん譲りのようだ。



「アニエスの事はゆっくり進めましょう。

 マノンの方はどうなの?

 本人は既に乗り気のようだけど、父である第二王子殿下はどんな反応を示すと思う?」


「そりゃあまあ」


「反対するでしょうね。

 ジュスタンもマノンを溺愛しているもの」


「じゃあダメじゃん」


「アルカに任せたわ♪」


「冗談でしょ?

 無茶言わないでよ。

 アニエスと違ってマノンは、私の事敵視してるんだから」


「そうでもないわよ?

 もうほぼほぼ落ちてるじゃない。

 流石アルカよね」


「そうね。

 アルカさんには人誑しの才能があるのね。

 あのマノンがすぐに懐くなんて。

 正直この目で見ても信じられなかったくらいよ」


 え?

あれもう懐いてるの?

確かにチョロい系だとは思ったけど……。


 というか、マノンの評価がなんか犬猫っぽいわね。

確かにあの気性の激しさと気まぐれな感じは猫っぽいけど。

なんならノアちゃん以上に猫かもしれない。



「猫の扱いには自信があるの」


「ふふ。

 アルカの一番大切な子は可愛い猫ちゃんだったものね」


 一番はセレネとかツッコまないでおこう。

ノアちゃんにはゼロ番をあげたばかりだし。

そういえばあれ、セレネに知られたら怒られるのかしら。

まあ、その時にはまたセレネ用のなにか称号チックなやつを考えてあげよう。



「ベアトが私とマノンの相性が良いって言ったのは、ノアちゃんがいたから?」


「ええ。

 言った通りだったでしょ?」


 そうかなぁ?


 まあ、いっか。

二人がこう言ってるんだし。

きっとマノンは懐いてくれているのだろう。



「そうね。マノンもとっても可愛いわ」


「その調子で、ジュスタ兄様の方もお願いね♪」


「男性は管轄外よ」


「冗談よ。別にアルカが直接攻略する必要はないわ。

 マノンと一緒に乗り込めば、後はマノンが上手くやってくれるわよ」


「そうね。

 マノンに任せておくと良いわ。

 ジュスタンはマノンに弱いし、アルカさんが口を出すよりは可能性が高いでしょうね」


「王様はどう出ると思う?」


「マノンを手放す事は無いわね。

 父様は母様に弱いから」


 じゃあダメじゃん。

とはいえ。



「そっちはベアトがどうにかしてくれるのね?」


「そのつもりだったけど、姉様に任せるわ」


「ベアト、あなたまさか?

 マノンをアニの身代わりにするつもり?

 そんなのお父様が認めるはずはないわ。

 それにそもそも、私達はお父様の企みを咎める事が目的のはずでしょう?

 条件を変えて認めるという話では無いはずよ」


「落とし所の話よ。

 それはダメだよね、わかるよね?って言い聞かせてから、それはそれとしてアルカへの恩返しは中途半端よねって同意を示してあげるの。

 父様の顔をただ潰すだけでは、向こうだって引き下がれないでしょう?」


「それで、ナディーヌの方はどうするつもりかしら?」


「姉様に任せた♪」


「もう。仕方のない子ね」


 え?良いの?

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