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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
34.白猫少女と家族の秘密

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34-13.フラグ回収

「やってくれたわね。

 まさか恩を仇で返されるとは思わなかったわ」


「それは誤解だアルカ嬢。

 全ては余の誠意に過ぎぬ。

 しかし、いささかやり過ぎてしまったようだ。

 申し訳ない。この件なんとお詫びすべきか。

 やはりここはもう一人嫁に差し出すのが妥当だろうか。

 第一王女の娘が近く、」


「やめなさいよ!

 それもう王子からも聞いたわよ!

 なんで揃ってその子差し出してくんのよ!」


 なんか一周回って会ってみたくなってきたわよ!!



 私達は謁見の間での式典を終えて、王様、私、ツムギの三人で別室に移って歓談タイムに移行していた。


 式典の場には当然マリアさんも来ていた。

どうやらマリアさんもグルだったようだ。

まったく。どいつもこいつも。


 王様も恩があろうがなんだろうが、それはそれとして政治的な判断では手を抜かないのだろう。

本当に食えない人だ。

油断していると、本当にもう一人押し付けられそうだ。

そこにどんな意味があるのかはわからないけど。



 私の隣に座るツムギが、例の王女について教えてくれた。



「アニエスは女の子が好きなの。

 アルカと結婚する事になったら、きっと本人も飛び上がって喜ぶでしょうね」


 なにその子。たしかまだ九歳よね?

なんで性的嗜好が家族に知れ渡ってるの?

普通にどんな子なのか気になっちゃうじゃない。


 それはそれとして、アで始まる子はもう遠慮したいわね。

アルカ、アリア、アウル、アリス、アムルで五人もいるわ。

どう考えても定員オーバーだと思うの。



『むしろ運命なんじゃない?』


『ついかせんしわく』


 なんか全員レッドみたいにならない?

それと、アムルの方が追加戦士っぽくない?



「もしかして満更でもない?

 一度会ってみてくれる?

 お友達になるだけでも、あの子きっと喜ぶと思うわ」


「残念だけど遠慮しておくわね」


 会ったら流されるに決まってるし。



「あら残念。

 まあ、でも。

 アニエスと会わせるのもそれはそれで失礼よね。

 あの子、絶対アルカにセクハラするだろうし」


 なるほど。オープン系の方でしたか。

ともかく、それでバレたのね。

中々愉快な少女のようだ。



「父様、いっそマノンはどう?

 あの子ならアルカとも気が合うと思うの」


「ならぬ。

 マノンはならぬぞ。

 サンドラが決して認めぬ」


「ああ。そうだったわね。

 マノンはお母様のお気に入りだものね。

 私とした事がうっかりしていたわ」


「もうその話はお終いよ。

 それより、お母様はやっぱりお忙しいの?

 今日も姿を見られなかったけれど」


 王子王女は一通り揃っていたっぽいけど。

もしかしたら、アニエスとマノンもあの場にいたのかもしれない。



「ええ。今は隣国にいるの。

 お母様、外交のトップだから」


「そう……じゃあまだ……」


「そうね。

 お母様が知って国に戻るには、一月程かかるでしょうね。

 その時はまた一緒に挨拶に来てくれる?」


「ええ。勿論」


「良かった。

 ありがとう。アルカ」


「ううん。気にしないで。

 それくらい当然の事だから」


 ツムギを貰い受ける以上、家族とはちゃんと挨拶を済ませておくべきだ。

それが叶う状況なら、いくらでも協力しよう。



「アルカ嬢、この後もまだお時間よろしいかな?

 別室にてベアトの兄弟姉妹達が待っておるのだが」


 ちくせう!

このタイミングで言う事ないじゃない!!

絶対狙ってたでしょ!



『相変わらず良いように転がされてるわね』


 うっさいやい!


 わかったわよ!付き合うわよ!

家族だもの!当然よね!



『ついでにもう一人増えそうね』


『アニエス』

『きになる』


 マジほんとダメだから!

そんなポンポン増やせないから!!



「ふふ。安心してアルカ。

 流石に子供達まで揃っているわけではないわ。

 私は離宮に籠もりきりだったから、全員と交流があったわけでもないの」


 本当にぃ?

ツムギはおもしろお姉さんとして、子供達の人気者だったりしそうじゃない?

少なくとも、アニエスとマノンという子とは親しそうだし。

特にアニエスの嗜好を考えたら、ツムギは狙われていた可能性が高い。

こんな可愛い叔母様絶対放っておかないでしょ!

おあつらえ向きに、離宮に籠もりきりだし!

ステラしか側に置かないから、同族だと思われそうだし!



「アニエスも?」


「……来てるかも」


 じゃあ意味ないじゃん!

今のフォローどういう意味だったの!?

まさか私が片っ端から引っ掛けるとでも思ってる!?



「ごめんね、小春。諦めて♪

 父様もう行っちゃったし♪」


「そんな可愛く言ってもダメよ。

 せめてツムギは味方してよ」


「それはどっちの意味で?

 アニエスとのフラグを折るために協力するって事?

 それとも、ノアちゃん達から説教される時にって事?」


「どっちもよ」


「小春ったら。

 もう半分諦めてるんじゃない」


「仕方ないの。

 私にも制御できてないの……。

 いつの間にかお嫁さんが増えていくの……」


「なるほど。

 こうして外堀が埋められていくと。

 ちょっと面白いわね。研究しがいがありそう」


「面白がらないでよ!?」


「大丈夫よ。

 研究すれば、対策も見つかるはずよ。

 今度全員との馴れ初めを詳しく聞かせてね。

 私がきっとなんとかしてあげるから♪」


「今!今すぐなんとかして!」


「ごめん。それは無理かも。

 むしろ私としては、このままどうなるのか見てみたいの。

 探求心が疼いちゃって止められそうにないわ♪」


「裏切り者~!!」

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