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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
33.白猫少女とパンドラの箱

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33-21.再会

「アムルの復活ねえ。

 もうこのままでいいんじゃない?

 その体はあげるわよ?」


「ダメだよ。

 それだと私達の目的の邪魔になる。

 アムルは移し替える必要があるんだ」


「一体何をしようと言うのかしらね」


「聞かない約束でしょ」


「別に聞いてないじゃない。

 ただの独り言よ。

 それで?

 わざわざその話をしたって事は、私の力が必要なのでしょう?

 私は何をすればいいの?」


「ハルとシイナを貸して。

 二人にアムルの魂を移し替えてほしいの。

 セレネの中ならともかく、私では今のアムルに干渉できないから」


「それは構わないけど、そこまでして除け者にされると、流石に傷つくんだけど」


「ごめんね、アルカ。

 必要な事なんだ。

 アムルが完全復活するところをアルカに見せるわけにはいかないんだよ」


「納得いかないわ。

 しつこく聞くつもりはないけど、文句くらいは言わせなさいよ」


「そうだね。

 私でよければいくらでも聞くよ」


「まったく。

 後で覚えてなさいよ。

 沢山虐めてやるんだから」


「うん。約束する」


「うわ~!もしかしてそれって!うわ~!!」


「今更何言ってるのよ。

 アムルも散々見てきたでしょ?」


「そこは見てません!目を閉じてました!」


「魂だけの状態で、目も耳も関係ないじゃない」


「あるんです!

 意識すればまぶたくらい閉じられるんです!」


「まあ、私の精神体と似たようなものと思えばあり得なくもないわよね。

 けどアムルって、我慢できずに顔を覆う指の隙間から覗いてるタイプでしょ?」


「そうだよ。よくわかったね」


「違いますぅ~!!そんなんじゃありません~!!」


「まあそういう事にしておいてあげましょう。

 どうせ慣れるのも時間の問題でしょうし」


「アルカ!?まさか!?」


「私はともかく、セレネが放っておかないんじゃない?

 アムルってイジメがいがありそうだし」


「ダメです!そんなのいけません!

 私は神に使える身なのです!」


「今更そんな取って付けたような事言われてもねぇ」


「まあ、そう言わないであげてよ。

 アムルの価値観は六百年前の聖職者のものなんだから。

 実際それもあって、あの人との関係も進められなかったんだし」


「でも神本人ニクスも許してたんでしょ?」


「うん。むしろ応援してたよ。

 なんだったら相談にも乗ってたし」


「それは……相談する相手を間違えたわね」


「なんでよ!?」


「だってニクスだし」


「答えになってないよ!?」


「ミレアはどうだったの?」


「ミレアは……クレアとよく似てました」


「なるほど」


「そうかなぁ?

 全然似てないと思うんだけどなぁ」


「表面的にはそうですね。

 ミレアは明るい娘でしたから。

 なにより、私との関係も良好なものでしたし。

 ですが、内面はよく似ています。

 このままクレアとアルカを見守り続ければ、ニクスにも同意してもらえると思います」


「つまり、クレアがデレる日も近いって事ね!」


「ふふ。すみません。

 近いかどうかまでは、なんとも」


「まあ良いわ。

 クレアの事は、私がじっくりほぐしていくつもりだもの」


「出来ることなら、私もミレアと再会したいものですね」


「えっと、ごめん。

 ミレアはもう……」


「わかっています。ニクス。

 ミレアはとうに輪廻の輪へと加わったのでしょう。

 今更会ったところで、何度も生を繰り返したであろうミレアが私を思い出す事などないのでしょう」


「そう……だね」


「もしかしてニクス、今のミレアを知っているの?」


「……ノーコメント」


「私達の知ってる人?」


「……」


「まさかクレアが?」


「違うよ」


「じゃあ、マリアさん?」


「違う」


「って事は、エリスなの!?」


「……」


「あの娘が……。

 今度お話してみてもよろしいですか?」


「もちろん構わないわ。

 エリスとも仲良くしてあげて。

 ミレアとしては難しいでしょうけれど」


「はい。喜んで。

 ミレアの代わりとは思いません。

 ですが、ミレアに心配をかけさせた分くらいは、あの子にお返ししたいと思います」


「それも時間がかかりそうね。

 でも応援しているわ」


「はい!」


「そういえば、ルネルとも再会しなきゃよね」


「うぅ。ルネル様ばかりは少しだけ心苦しいです」


「ルネル苦手なの?」


「いっいえ!決してそのような事は!!

 ただ、ルネル様にも多大な心労をおかけしましたので。

 まさかあの方が、私達の事を今尚心に残していてくださったとはつゆ知らず……。

 あの時は本当に驚きました……」


「そういえばそんな話もしてたわね。

 でもまあ、大丈夫よ。

 ルネルならアムルを見ても、黙って訓練場に連れ込んで、転がし回すだけだろうから」


「あぅ……」


「人ごとみたいに言ってるけど、きっとアルカもだよ?

 蘇りなんて、ルネルが赦すわけ無いじゃない」


「え?

 いやでも、流石に今回私悪くなくない?」


「ルネルにも同じこと言ってみたら?」


「……どうしてかしら。

 絶対聞いてくれない気がするわ」


「アルカはこの家の主だもの。

 家族が起こした事の責任は、全てアルカにあるんだよ」


「そうね。

 まあ、仕方ないわね。

 代表して頭下げてくるわ」


「お供致します」


「私は行かないから」


「空気読みなさいよ、ニクス」


「そうですよ、ニクス。

 私とニクスは一蓮托生なのです。

 これからはずっと側にいさせて下さい」


「だからって死地にまで連れ込まないでよ……」


「大げさね。

 ルネルだってそこまで……いやさすがにね」


「きっと大丈夫です!

 ルネル様ならわかって下さいます!……たぶん」


「二人とも自信無いんじゃん……」

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