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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
32.白猫少女と独占欲

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32-52.教育方針

 イロハも交えて融合の方法を再検討した後、私とハルちゃんは再び融合を果たした。


 イロハも私の精神体に同化して、ハルちゃんを側で見守ってくれている。


 一先ず経過は順調だ。

落ち着くまではイロハも側を離れられないだろうけど。


 とはいえイロハなら、私と融合しなくても分体を生み出せるようになるかもしれない。



「今度こそ、帰りましょうか。

 ノアちゃんも、付き合ってくれてありがとうね」


「構いません。

 ですがその代わり、後で私との時間も作ってくださいね」


「もちろん!」


「今更になってしまいましたが、今日の事も報告しなくちゃいけませんから」


「そうだった!

 ムスペルの件!

 すっかり忘れてたわ!」


「すみません。後回しにしてしまって」


「ううん。ハルちゃんとイロハの事もあったから。

 それより、早速今聞いちゃう?」


「……そうですね。

 早いに越したことは無いですね」


『アルカ』


「ああ、ごめん。

 今ハルちゃんが共有してくれたわ」


「助かります。少々説明しづらかったので」


「う~ん。これは……。

 私、ちょっと出てくるね。

 ルネルに飲み会は少し遅くなるかもって、伝えておいてくれる?」


「それって……」


「うん。王様のところ。

 少しだけね。ごめんね、ノアちゃん。

 任せたのに横から口出しして」


「いえ、私のせいです。

 すみません……」


「大丈夫よ。

 安心して待っていて。

 今回は私一人で行ってくるけど、この件が続くようならノアちゃんに任せるから」


「……叱らないのですか?」


「ノアちゃんが自分で反省しているのに、わざわざお説教なんてしないわ。

 大丈夫よ。始めはそんなものだから。

 むしろ、私よりずっといいわ。

 なにせ私は、何も言わずにこっそり逃げてたんだから。

 ノアちゃんもよく知っているでしょう?」


「ふふ。そうですね。

 世界中でそんな事をしでかしていたんでしたね」


「そうよ。

 ノアちゃんは最低限必要な警告もしてくれているもの。

 こちらのすべき事としては、それで十分よ。

 ただ今回は、もう少しだけ仲良くしておきたいから。

 だから少し、お願いにいってくるね」


「お願いですか?」


「ええ。箱を譲ってくれと頼んでくるわ。

 代価は、そうね。

 転移の研究に少しだけ付き合うとかでどうかしら?

 もしくは、私にさらなる貸しを作れるって事でもいいわ。

 どちらでも、あの王様なら乗ってきてくれると思うの。

 王様がノアちゃんに期待していたのも、そういう話よ」


「……気付きませんでした」


「ハルちゃんもイロハもスパルタ過ぎるわ。

 ノアちゃんはまだ子供なのだとわかっていないのね。

 一人前ではあるけど、経験不足な部分はあるのだから。

 そこを補ってあげるのが大人の役目だと思うのだけど」


『ほうしん』

『ちがい』


『アルカは甘すぎよ。

 自分で気づく事に意味があるんじゃない。

 それに私やハルがあれこれ口出ししていては、アルカがノアに任せた意味が無くなってしまうわ』


「そこを上手く導くのが大人の役目よ。

 今はもう済んだことだから直接伝えてしまったけど、ノアちゃんがその場で気付けるように、何気なく誘導してあげて欲しいの。

 ルチアも一緒に学んで、先に気付けたら助けてあげてね」


『ええ。次は失敗しないわ』


「うん。ありがとう、ルチア」


『むむ』

『ようけんとう』


「ハルちゃんはスパルダだからなぁ。

 わかったわ。ノアちゃんの教育方針については、私達で話し合いましょう。

 これ以上は、ノアちゃんの前でするべき会話じゃないわ」


『がってん』


「……融合って何の意味があるんですか?」


「突然どうしたの?」


「いえ、その。

 アルカとハルの会話が、今までとあまり変わっていないので。

 わざわざ同化の先へと進んだ割には、思考の共有などはしていないのですね」


「うん。そこは意図的にね。

 もちろんやろうと思えば出来るけどね。

 というか、さっきもやったでしょ?

 ノアちゃんと王様のやり取りを共有してもらったじゃない。

 あれだって、同化ならタイムラグがあるものなのよ」


「映像のように見ているからですね。

 融合だとどう違うのでしょう。

 上手くイメージできません」


「そうね。どう言ったらいいのかしら。

 私は私だけど、ハルちゃんでもあるのよ。

 だから、私はノアちゃんと王様が話をしていた時、ハルちゃんとして、側で聞いていた事になったって事かな。

 そういう記憶を違和感なく自分のものとして認識出来るようになったの。

 他者の記憶を覗くのではなく、自分にそういう思い出が湧き出したの。って説明でわかるかしら?」


「言っている意味はわかりますが、どういう状態なのか想像し辛いです」


「まあそうね。

 こればかりは実際にやってみないとわからないわよね。

 とはいえ、ノアちゃんが試すのは難しいのよね」


「いえ、やりませんよ。

 出来たとしても」


「ふふ。そっか」


「それでは今度こそ」


「ええ。帰りましょう」


 私達は深層を出て、ニクス世界に帰還した。

そのままノアちゃんは、夕食の為に家族の下へ。

私は至急王様と話を付けるために、マリアさんの下へ向かった。

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