表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
32.白猫少女と独占欲

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

832/1385

32-34.団欒

 私達は再び晩餐会の席へと戻ってきた。


 その頃になって、流石にあれはやり過ぎだったのでは?

なんて後悔が湧き始めてきた。


 せめて、マリアさんとエリスの前でクレアを虐めるのは避けるべきだった。


 今日は婚約を許してもらいにきたのだ。

こんな事で考え直されてしまっては堪らない。



『今更すぎるわね』


 意地悪言わないで。



『自分は人に意地悪するくせに、意地悪されるのは嫌なんて都合が良すぎない?』


 うるさいやい。



「アルカ様は怒るとおっかないのね」


 何故か笑いながらそんな事を言い出したエリス。



「エリス、やっぱ考え直さねえか?

 こいつと一緒に居れば、逃げられなくなっちまうぞ?」


「嫌よ。叔母様。

 私はもう決めているの。

 それに、確かに少し怖かったけれど、それ以上に羨ましかった。

 クレア叔母様はとっても愛されてるんだなって伝わってきたもの」


「そうか……」


「叔母様ももっと素直になったらいいのに。

 シル君の話に乗ったのだって」


「エリス。余計な事は言うな」


「は~い」


「まあ、何にせよ、楽しそうにやっているようで何よりだ」


「おう」


 あれ?何か好評っぽい?

変わってるわね、この家族。



『どの口で?』


 イロハも素直になろうね。

チクチク刺してばかりいないで。



「マリアさん。

 さっきはあんな戦いをさせてしまったけれど、クレアもずっと強くなってるわ。

 それに、まだまだ成長を続けられる。

 何れは私よりもね。

 それはきっとエリスも同じよ」


「そうか。

 それは羨ましい限りだな」


「マリアさんもその気になったら何時でも来てね♪」


「おい。アルカ」


「心配しなくても別にそういう意味じゃないわ。

 以前のクレアと同じように、客人として好きに鍛錬をしていて構わないって話よ」


「そう言いながら、どうせ手ぇ出すんだろうが!」


「もう、クレアったら。

 そんな独占欲をむき出しにされては、流石に照れてしまうわ。

 今はマリアさん達の眼の前よ?」


「んな事言ってねえよ!!」


「ふむ。まだ隙があるかもしれんな」


「ありませんよ。

 流石に次は私がお止めします、殿下」


「そうだよ、シル君。

 それに、これ以上格好悪い事したら、本当に叔母様に嫌われてしまうわ」


「次はクレアではなく、殿下をボコボコにします」


「うぐっ……」


「ふふ。クレアは人気者だな」


 なんでこんなに好かれるのかしら。

普段の言動はがさつそのものなのに。


 少しくらい私だけのクレアでいてほしいものだ。



『アルカこそ独占欲まみれじゃない』


 良いでしょ別に。



「シル。その……悪かったな」


「……いや、僕こそ済まなかった。

 今更だが、祝辞を贈らせてもらう。

 これからの君の人生に、幸多からん事を願っている」


「おう!

 シルもな!

 何時までも私なんかに拘ってないで、良い相手見つけやがれ!」


「ああ。そうだな」


 何だか良い雰囲気。

お互いに微笑みあってる。

クレアが子供の姿だからちょっと違和感あるけど。



『余計な茶々入れは止めなさい』


 しないわよ。

私だって空気くらい読むわ。


 その直後、空気を読めない御仁が現れた。



「邪魔するぞ」


 邪魔です。帰って下さい。



「陛下!何故こちらに!」


 慌てて側に寄るマルセルさん。

マリアさんも席を立って近づいていく。


 私は王子の方に視線を向ける。



「すまない」


 察して一言謝罪を述べる王子。

どうやら、尻尾を掴まれたらしい。

王子もその事に気付いたのだろう。



「御暇しましょうか、クレア、エリス」


「そうだな」


「ダメに決まってるでしょ、アルカ様、叔母様。

 おじいちゃんの事、邪険にしないでよ」


 だって~

このタイミングでわざわざ来たって事は~

絶対厄介事のやつだし~



『あんな約束をするべきでは無かったわね』


 そうよ。

エリスの事があったからって、リップサービスしすぎたわ。

なんで前回借りなんて作っちゃったのかしら……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ