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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
32.白猫少女と独占欲

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32-19.バランス

「え?本当にクレアさん?」


 子供姿のクレアに近寄り、無遠慮に顔を覗き込むセレネ。



「……おう」


 クレアが後退りながら答えた。



「アルカ……」


 呆れた声を出すカノン。



「いや、あの、違うよ?

 私が意図的にやったわけじゃないよ?

 なんか不老魔法使ったら、こうなっちゃっただけで」


「そうなの?

 早速趣味を押し付けたのかと思ちゃった」


「違うからね!変身魔法で無理やりとかじゃないからね!」


「まあ良いわ。

 それで、クレアさんとも婚約したいと。

 流石にドン引きだわ」


「そうね。セフィさんの件もあるのに」


「先程御本人とお話して参りました……。

 たっぷり絞られました……」


「それはどっちの意味で?」


「セレネ、止めなさい」


 真面目枠のカノンがセレネを諌めた。



「セフィが許したんなら私から言う事は無いわ。

 ただし、それは相手がクレアさんだからよ。

 クレアさんには悪いけど、この状況はあまり褒められた事ではないのだから、よくよく反省なさい」


「はい」


「なら私も止めておくわ。

 正直言いたい事はいっぱいあるけど、アルカも多少は反省しているみたいだし」


「……悪かったな。二人とも」


「別にクレアさんが謝る必要は無いわ。

 悪いのは全てアルカよ」


「そうよ。

 歓迎するわ、クレアさん。

 これから嫁同士仲良くやりましょう」


「……おう」


「クレアさん、何だか疲れてる?

 アルカに絞られた?」


「だから止めなさいってば」


「カノンはお硬いわね」


「クレアさんはまだ加わったばかりよ。

 少しは気を遣いなさい」


「だからこそじゃない」


「はいはい。

 もうわかったから、行くわよセレネ」


 カノンはセレネを連れて、私の部屋を出ていった。

これで取り敢えずの根回しは終わりかしら。


 ニクスにも声かけておくべきかな。

でも、ニクスは常時私の思考覗いてる勢だからなぁ。



「それでなんで報告しなくて良いってなるのさ」


「あ、来てくれたのね、ニクス。

 かくかくしかじか」


「アルカ」


「はい、ごめんなさい。

 ニクス、クレアと婚約したわ。

 許してください」


「まったく。本当に仕方ない人だよね」


「ニクスの伴侶だもの」


「どういう意味かな?」


 満面の笑みを浮かべるニクス。

あかん。流石にふざけ過ぎた。



「ごめんなさい」


「私だけなんでそんなに雑なの?」


「いや、その、少しばかり心がすり減ったので、甘えさせて頂けないかなと……」


「調子が良すぎるよ!」


「お前、まだ私がいるの忘れてないか?」


「クレアが甘えさせてくれる?」


「何でそうなるんだ?」


「誰かバランス取ってよ~。

 全員から責められたら保たないよ~」


「ならわたしが慰めてあげるわ、こはる」


「ノルン!良いところに来てくれたわ!

 流石よ!私の女神様!」


「聞き捨てならないよ!

 アルカの女神は私でしょ!」


「私も忘れないで下さい!アルカ様!」


「次から次へと……」


「ミーシャは帰って良いわ」


「なんで!?」


「私はもう行くぞ」


「夕食には遅れずに来てね。

 来なかったら、問答無用で召喚するから」


「わぁったよ」


 クレアが私の部屋を出ていった。

部屋の中には、三女神と私が残された。

あれ?ミーシャまだ帰らないの?



「アルカ様!!」


「ミーシャまでそんな大声出さないでよ。

 今日は大変だったんだから」


 私はベットに座ってノルンとニクスを両脇に侍らせる。

ミーシャは勝手に私の足の間に入ってきた。



「もうすぐ夕飯でしょ?

 あまり燥ぎすぎないでよ?」


「ニクスはすっかり常識人みたいになっちゃったわね。

 最初のはっちゃけてた頃の方が好きだったわ」


「そういう事ハッキリ言わないでよ。

 もう少し気遣いは出来ないの?」


「ニクスなら許してくれるかなって」


「甘えてくれるのは嬉しいけど、私だって優しくしてほしいんだよ?」


 私はニクスに優しくキスをする。



「バカアルカ」


「好きでしょ?こういうの」


「そうだけど!今のは違うでしょ!」


「我儘ね」


「こはる」


 私はノルンにキスをする。



「ふふ。お母様と間接キスね」


「ノルンちゃん……。

 流石にそれは気持ち悪いよ……」


「ミーシャはいらないって。こはる」


「そうね。

 ニクスとノルンにだけ、いっぱいキスしてあげるわ」



 ミーシャが私にキスをしてきた。



「してくれないなら、自分からするだけですし」


「なら深層に行きましょう、こはる」


「ならって言った!?

 私の事置いてく気なの!?」


「仕方ないわね。

 ミーシャも連れて行ってあげましょう。

 見学くらいは許してもいいわ」


「こはるは優しいわね」


「どこが!?ただの鬼畜だよ!?」


「程々にだよ、アルカ。深層の利用は」


「そっち!?

 ニクス様!二人を止めて下さい!」


「やだよ。

 ミーシャが虐められてる間は、私が虐められないし」


「そんなぁ!?」


「大丈夫よ、ミーシャ。

 いっぱい虐めた後に、少しだけ可愛がってあげるわ」


「嫌ですよ!?普通に愛して下さいよ!?」


「何か見覚えがあるなぁ……」


「かつてのニクスとそっくりね」


「安心して、ミーシャ。

 そのうち普通に愛してくれるようになるから」


「ほんとですか!?」


「うん多分。

 私がそうだったし」


「そうかしら?

 ニクスと今のような関係になるまでに色々あったじゃない。

 一度は殺し合いにまで発展したくらいだし」


「ころ!?

 勘弁して下さい!

 私がアルカ様に勝てるわけ無いじゃないですか!?」


「あなたがサボりすぎたからでしょ。

 お母様すら越えられる可能性はあったのに」


「え?

 ミーシャって潜在能力的なのは高いの?」


「いえ、単に時間の話よ。

 ミーシャ世界は時間の流れが速かったでしょ?」


「ああ。そうだったわね。

 精神年齢だけなら、実はニクスより年上なのよね」


「いえ、そういうわけでもないのだけど」


「え?ニクスも万年単位で生きてるの?」


「う~ん。ごめんね。

 この件は機密事項よ。

 これ以上は聞かないで」


「いつものね。わかったわ」


「それより、深層には行かないの?」


「ううん。行きましょう。

 ノアちゃんに怒られないよう、少しだけね」

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