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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
31.白猫少女と新学期

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31-54.数撃ちゃ当たる(?)

「それは違うんじゃない?」


「頬ずりしながらじゃ説得力無いよ、セフィ姉」


「だって可愛いんだもの」


「レヴィより?」


「ううん。レヴィの方が可愛い」


「ならダメね!」


 私は変身を解除して、元の姿でセフィ姉を抱きしめる。



「え?

 もう戻っちゃうの?」


「さっきのお姉ちゃんの話と同じだわ。

 レヴィを真似してもレヴィには勝てないものね。

 だから今度は、正々堂々この姿で勝負するわ!」


「ズルいことしてる自覚はあったんだ。

 それで、次は何するの?」


「取り敢えず、セフィ姉が可愛いもの大好きなのは間違いないわ!」


「それ自分で言うの?」


「だって可愛いでしょ?

 子どもの頃の私」


 流石の私だって、とっくに受け入れたわ!

昔の私は可愛い!今の私は美人!



「うん。可愛い。大好き」


「ほらぁ」


「何が?」


「ともかく!

 可愛い路線で攻めるのは有効なはずよ!」


「それはそうだろうね。

 お嫁さんとしてかどうかはともかく」


「セフィ姉、いえ、セフィお姉ちゃん」


「なるほど。そこから」


「セフィお姉ちゃん。

 セフィお姉ちゃん。

 セフィお姉ちゃん

 セフィお姉ちゃん

 セフィお姉ちゃん」


「えっと?何がしたいの?」


「……やっぱりダメね。

 深雪お姉ちゃんなら、これだけで感極まって襲いかかってくるのに」


「なるほど。一応ダメ元で試しておいたんだね」


「そうよ。

 別にセフィ姉が、お姉ちゃんみたいにチョロいだなんて、思ってるわけじゃないわ」


「そこまで言ってないよ?

 あと、呼び方戻しちゃったんだね」


「お姉ちゃんの方が良かった?」


「ううん。別に。どっちでも。

 ただ、可愛い路線はどこ行ったのかなって」


「セフィ姉は、きっと余裕がありすぎるのよ。

 だから私に夢中になってくれないんだわ」


「私の話聞いてないね、アルカ。

 それと、そんな事無いよ?

 これでも結構、困惑してるよ?

 主に、アルカの奇行に対して」


「セフィ姉」


「はい」


「セフィ姉大好き。

 セフィ姉愛してる。

 セフィ姉良い匂い。

 セフィ姉綺麗。

 セフィ姉頑張りや。

 セフィ姉優しい」


「アルカ?」


「セフィ姉の笑顔が好き。

 セフィ姉と話すのが好き。

 セフィ姉の」


「ストップ!もう終わり!」


「なんでよ」


「恥ずかしいからだよ!」


「つまり、余裕が崩せてるって事ね!

 セフィ姉の耳、しゃ」


「わー!わー!わー!」


「セフィ姉、静かに。

 こんな時間に大声を出すものじゃないわ」


「アルカのせいでしょ!」


「あんまり騒いでると、キスしちゃうわよ」


「そうだ!キスしよう!

 いっぱいキスすれば、きっとお互いの気持が伝わるよ!」


「セフィ姉って、キスは気軽にするのね。

 裸に剥かれたのは、あんなに抵抗あったのに」


「え?普通じゃない?」


「まさか、誰彼構わずしてるの?」


「いや、流石にそれは無いけど」


「レヴィには?」


「……ほっぺやおデコになら」


「なら何で私には口に出来るの?」


「だから言ってるじゃん。

 私もアルカの事大好きだって。

 ちゃんと婚約者として見てるって」


「でも女の子同士だから、抵抗あるかもなんでしょ?」


「いや、それは……具体的な……を……からで……」


「え?なに?聞こえないわ」


「とにかく!

 私からいっぱいキスすれば良いんだね!

 そうすれば、このアルカの奇行も落ち着くんだね!」


「セフィ姉、顔真っ赤」


「もう!」


 セフィ姉は宣言通り、私にキスをしはじめた。

拙いながらも、一生懸命に繰り返すセフィ姉。可愛い。



「伝わった?」


「全然」


「何が足りないんだろう」


「熱量よ」


「熱量?どういう事?」


「情熱と言い換えても良いわ」


「情熱的なキスがしたいと?」


「心の底から湧き上がるようなやつよ」


「急に言われても難しいよ……」


「それが抑えきれなくなるくらい、私の事を好きになって欲しいの」


「なるほど。

 少し、言ってる事がわかってきたかも」


「それで、どうする?

 続ける?また今度にする?」


「続けよう。

 出来るようになるまで、練習あるのみだよ!」


「そうじゃないってば。

 技術的な話なんてしてないわ」


「いや、うん。それはわかってるんだけどね。

 ほら、練習を続けて上手くなれば、熱意だって湧くでしょ?」


「全然わかってないじゃない。

 それで湧いた熱意は、完全に別物よ。

 昔、旦那さんとしていた時の気持ちと比べれば、違うってわかるでしょ?」


「どうだったかな……。

 あんまり覚えてないんだよね」


「前もそんな事言ってたわよね?

 まさかと思うけど、自分で記憶弄ったりしてない?」


 普段話してくれる昔話はスラスラ出てくるし、特段記憶力が悪いわけじゃないはずだ。

なら考えられるのは、私がお姉ちゃんに家族の記憶を消されていたように、魔術的な干渉があった可能性だ。


 勿論、セフィ姉本人がわざとそういう事にしているという可能性もあるのだけど。

その場合は、何か隠したい事情でもあるのだろう。



「ミユキが得意だってやつ?

 私はそんな魔術知らないよ」


 セフィ姉の態度は自然なものだ。

なんとなく、隠し事をしているようには見えない。



「なら、お姉ちゃんに頼んで記憶覗いてみてもらわない?

 旦那さんの事で忘れている記憶も、思い出せるかもしれないわ」


「やだよ。そんなの。

 流石に恥ずかしいよ」


「まあ、無理強いは出来ないけど」


「それより、もっと続けてみようよ」


「セフィ姉、何か誤魔化してる?」


「してないよ」


 セフィ姉はキスを再開した。


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