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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
31.白猫少女と新学期

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31-16.神バレ

「エリス!セフィお姉ちゃん!

 ただいま!」


「おかえり!アリアお姉ちゃん!」


 私を抱きしめてクルクルと回り出すエリス。

エリスも私の妹なのに、これじゃあ私の方が妹みたい。

まあ、エリスが喜んでくれるなら我慢するけど。



「おかえり!みんな!

 学園はどうだった?」


 セフィお姉ちゃんも手を止めて出迎えてくれた。



「とっても楽しかったわ!

 でもちょっとやりすぎちゃった!

 えへへ~」


 ここにはエリスとセフィお姉ちゃんだけなのね。

ニクスどころか、レヴィすらいないわ。

もしかして、全員セレネお姉ちゃんのところかしら。


 多分だけど、アルカがコソコソしているならニクスは関わっていない気がするのよね。

ニクスはノアお姉ちゃんと意見が合うみたいだし。


 少し考えてしまった隙に、ルネルが現れた。

これは時間切れかしらね。


 ニクスを探しに行きたいけれど、もう訓練が始まってしまうわ。



「ラピス、頼んでもいい?」


「もちろん!あるじの事はラピスに任せておいて!」


「内緒にしたら嫌よ?」


 ラピスは私よりアルカを優先して、折角秘密を暴いても教えてくれない可能性もある。

まあ、ニクスにバレれば、事と次第によってはそのまま家族会議決定だろうけど。



「それは約束できないわ!」


 流石ラピス。ブレないわね。予想通りだけど。



「ならせめて、ちゃんと言い含めておいて。

 アリア達におかえりも言わずに何をやってたのよって」


「それならお安い御用よ!

 ちゃんとお灸を据えておくわ!」


「ありがと、ラピス」


 ラピスとクルルが離脱して、私、ルカ、エリス、あと何故かセフィお姉ちゃんも加わって、ルネルと向かい合った。


 そうして今日の訓練が始まった。




----------------------




「何やってるの?

 アルカ?」


「ニクス!?

 どうしてここに!?」


「どうしてもこうしても、普通に移動してきただけだけど」


 そうだった!

 神様パスで繋がってるニクスは、何時でも私の側に来れるんだった!



「なんでこの子達と一緒にいるの?

 この子達はハルちゃんズ入り出来なかったんじゃなかったの?」


 静かな口調で詰問を続けるニクス。

これはブチギレていらっしゃる?



「えっとあのその!

 こっこの子達はチハちゃんズよ!

 ハルちゃんの部下のチハルを補助する為のチームなの!

 あ!チハルはレミィの事でね!

 色々あって改名したんだけどね!」


「それで?」


「今はこの子達の力を見るために、試合をしていたのよ!」


「アルカ。私達との約束はどう思ってるの?」


「いや、あの、その。

 えっと、この子達はハルちゃんの手駒で……」


「アルカ」


「ごめんなさい!

 お願いだから皆には黙ってて!」


「ダメだよ。約束だよ。

 最初は三人だけだったはずだよ。

 それをレミィとヤチヨまで加えて五人も採用したんだよ。

 だってのに、皆に黙ってこの五人にも手を出していたの?

 しかも、バレないように偽装工作までしてたよね?」


「お願い。ニクス。

 これは必要な事なの。

 私の状況は知ってるでしょ?

 むしろニクスこそ、本当に今のままで良いと思ってるの?

 私を閉じ込めて、世界から切り離して、それでいいの?

 この子達は私の代わりにニクス世界を見て回るの。

 私があの世界から孤立しないためなの。

 私の為に必要なのよ」


「それは今だけの話だよ。

 たかだか数年、数十年引き籠もっていたって、そう簡単には切り離されたりなんてしないよ。

 そもそも、私から隠し通せると思ってるの?

 私の世界で、どうやって見つからないつもりだったの?」


「それは……もう少し準備が進んだら許可を貰おうと……」


「許可?なんの?

 私がこの子達を認めると思っていたの?

 約束を破ってコソコソと準備を進めていたのに?

 ハルに頼ませるつもりだったの?

 全部ハルが準備したことにして、そこで始めて知った事にでもするつもりだったの?」


「ちがっ!」


「違わないでしょ。

 少なくとも、ハルはそうするつもりだったんじゃないの?

 ハルがどうにかするとでも言ったんじゃないの?

 アルカは深く考えずそれに同意したんじゃないの?

 なら同じことでしょ?」


「……はい」


「何で最初に私に相談してくれなかったの?

 どうせ伝える事になるなら、最初から味方に引き込んでおいた方が確実だったんじゃないの?

 行動する前に、企画した段階で相談してくれれば、もっと冷静に話し合えたんじゃないの?」


「……ごめんなさい」


「思いつきで行動したからでしょ?

 理由は全部後付なんでしょ?

 本当はこの子達が欲しかったからなんでしょ?」


「……はい。そうです」


「せめて正直に話してよ。

 この期に及んで言い訳なんてしないでよ。

 アルカが正直に全部伝えてくれないと、私だってちゃんと考えられないよ」


「うん……えっと、」


 私はチハちゃんズに関する全ての経緯をニクスに明かした。

ニクスは最後まで黙って聞いていてくれた。



「改めてお願い、ニクス。

 ニクスにも協力してほしい。

 共犯者になってほしい。

 私の望みの為に、力を貸して欲しい」


「……家族に加える気は無いんだね?」


「今のところは」


「……手を出す前に、必ず報告するんだよ?」


「うん。その時は絶対にノアちゃん達にも話す。

 最初から全部」


「……なら命令して。

 私は神だから一方的に約定を破棄する事は出来ないんだ。

 私がノア達への義理を通すためには必要なんだよ。

 アルカがハルのせいにしようとしたみたいな言い訳がね」


「ごめんね、ニクス。

 命じるわ。

 ニクスはいかなる時も私の秘密を守りなさい。

 常に私の為に在りなさい。

 ただし、今後私が約束を破った時はその限りではないわ。

 その時は、私の秘密を私の家族に明かす事を許すわ。

 ……これでいい?」


「……最後のは余計だよ。

 どうせなら、絶対にアルカを裏切れないようにしてよ」


「ニクスが嫌がる事はさせたくないもの」


「そんな所だけ気遣わないでよ。

 命令しろと頼んだのは私だよ。

 アルカに内緒にされて悔しかったんだよ。

 私も口実が欲しかったんだよ。

 アルカと秘密を共有したかったんだよ。

 せめて、仲間に入れて欲しかったんだよ。

 だからどうせなら、今度は私達だけの秘密を作ってね」


「ニクス!」


 私はニクスを抱きしめて深層に潜り込んだ。

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