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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
31.白猫少女と新学期

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31-11.噴水

 ツクヨミに向かって地を蹴った瞬間、一瞬で視界が様変わりした。


 ん?あれ?


 私は慌てて急停止する。

しかし勢いが付きすぎていた私の体は、その場に留まる事が出来ず、地面を大きく抉りながら速度を落としていった。



「説明ぷりーず」


『あはは~

 やりすぎてもうた~』


 説明になってない。



「ここどこかしら。

 どう見てもさっきの荒野じゃないわ」


 私の通り過ぎた跡が大きく地面を抉り取っているので、元の地形が全然わからない。

辺りの様子は、まるで隕石でも落ちたようだ。


 とはいえ、たぶん一応、森の中らしい。

足元には何も残っていないが、周囲は木に囲まれてるし。


 私世界の中にいつの間に木なんて生えたのかしら。

しかも成長速度どうなってんの?

別にニクス世界との時間のズレは無いはずなんだけど。


 いや、そんな事より皆のところに戻ろう。



『そうやな~』


 そう言って、私を皆の下へと転移させてくれたチグサ。



「アルカ様!!」


「良かった!

 ツクヨミは無事ね!

 大丈夫だとは思ってたけど、少し心配してたのよ!」


 轢き潰してたらどうしようかと思ったわ!



「チグサ、全然制御出来てないじゃない。

 少しくらいは説明しときなさいよ」


 イロハこそ、知ってて止めなかったの?



『かんにんえ~』


「それで結局どういう事なん?」


 ちょっとチグサがうつった。

チグサの話し方って可愛いわよね。久しぶりに愛でたい。



『えへへ~

 アルカはんったら~』


「ほらそこ!すぐに色ボケしない!」


 イロハちゃんは最近怒りん坊ね。

謹慎生活がストレスになっているのかしら。

ノアちゃんと何処かに出かけたりもしてるはずなのに。

まあいい。後で愛でよう。



『それでな~

 結論言うとな~』


 うんうん。



『蛇口壊したんよ~』


 うん?

壊した?



『厳密には壊した言うより、広げたなんやけど。

 そっちはうち制御してるん』


 それでやりすぎた?

一気にひねりすぎた?

いや、壊してるんだからこの表現は違うか。



『えっとな~

 蛇口壊れると水噴き出すやん?

 そこを手で抑えてる感じってとこ?』


 ふわっふわね。

疑問符だらけで説明されるの怖いんだけど!



『例えやわぁ!例えの話!

 それが上手う説明できひんだけで、理論は完璧やもん!』


 まあ、言わんとしてる事はわかるけども。


 つまりチグサの言っている事をまとめると、私に集めた莫大な力を常に解き放っている状態なのか。


 私には、どれだけの力があろうともそれを十全に扱いきれないという欠点がある。

海みたいなタンクがあっても、蛇口から出てくる分しか使えないからだ。


 かつては特殊な魔石の杖に魔力を溜めたり、魔力を神力で囲って周囲に浮かべたりといった、所謂電池のようにして擬似的に増やしていたりもした。


 けれど、今はそんな小細工に頼るよりも、自分の蛇口を広げていくのを目指して修業していたのだ。


 そして今回チグサがやったのは、全く逆の話だ。


 私の力の蛇口そのものを壊して、チグサ自身が制御の肩代わりをしようとしたのだろう。


 もしかしたら、精神体への同化もそのために必要だったのかもしれない。


 あれ?

というか、それならどうやってチグサが力の制御をするつもりだったの?

イロハならともかく、チグサが一人では流石に無理でしょ?



『いけるで!

 次は失敗しいひん!

 アルカネットフル稼働やわぁ!』


 なるへそ。

そっちを制御の補助に回すのか。


 なら直接的な戦闘補助の方は?

私一人じゃ、どれだけ力があってもツクヨミと接近戦出来る自信なんてないわよ?



『ふっふっふ!

 そっちも色々あんで~!!』


 まだまだ隠し玉があるのね。

いいわ。やりましょう。


 でも、今度は加減間違えないでね?



『任せといてなぁ!』

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