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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
30.白猫少女と人事計画

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30-35.力こそパワー

「ツクヨミお姉ちゃんはどんな魔法が得意なの?」


「身体強化系を少々。

 アルカ様考案のバフというものは大変素晴らしい術です。

 単純に魔力を纏うのではなく、敢えて術式として細かな効果を施す事で、相乗的に能力を増していく事が出来ます。

 中々研究しがいのある分野かと」


 お花を少々みたいなノリで、なんか妙な事を言い出した。

というか、アニメとか見てるなら別に私考案じゃ無いって知ってるよね?

元ネタあるよ?丸パクリだよ?

チートスキルで真似しただけだよ?


 何かさっきから話を聞いていると、この子どうやら脳筋の気があるっぽい。

私との同化に、他の子以上の執着を覚えてるらしいのも、それが原因なのかしら。


 おかしいわね。

ツクヨミはまとも枠だと思ってたのに。

実態は脳筋ジャンキー巫女っぽいんだけど。


 神秘的なのは雰囲気だけなのかしら。

あの舞は何だったのかしら。

神楽じゃなくて、剣舞とかそっちのつもりだったの?

薙刀とか好きそう。



「良いわね!

 後で私にも教えてツクヨミお姉ちゃん!」


「勿論構いません。

 是非共に研鑽を積んで参りましょう」


「アリア、程々にして下さいね。

 アルカが使わなくなった理由を考えて下さい」


 まあ私ほど力があれば、素の出力だけで大抵の相手を上回れるからね。

しかもまだ殆どの力を扱いきれていない。

どれだけ肉体的に神を越えようとも、精神性は人間のままなのだ。

一度に引き出して扱える力には限度がある。

ぶっちゃけ、最近また瞬間的な最大出力はクレア以下になったっぽいし。


 とはいえ多少出力で劣った所で、大抵は無尽蔵の力で完封できるけれど、相手によっては一点突破されかねない。

ノアちゃんなんか、その最たる例だ。

不可視とすら言える高速の刃で、回避不能な攻撃を放ってくる。

しかも私の纏う障壁は紙切れのように切り裂いてしまうし。

ノアちゃんが敵なら、とうに私の首は落ちていただろう。


 という事で今の私はバフで強化するより、自身の力を引き出す術を身につける事を優先するべきなのだ。


 それに防御面に関しても、神威というものがある。

これは半神である私と、ニクス達神しか持ち得ない力だ。


 神力とは異なり、普段は単なる気配のようなものでしかないが、操れば神力以上に強固な障壁となる。

恐らく、ノアちゃんの刃を受け止めきる事も出来るだろう。

ニクスの意味のわからない強靭さも卓越した神威があってこそだ。


 以前ニクスと戦った時は、戦意も無く棒立ちのニクスにどれだけ攻撃を加えてもダメージを与える事が出来なかった。

ニクスも、神威については度々私に鍛錬するようにと促してくる。

どうやら神とまともにやり合うには、これの習得が最低条件なようだ。


 まあ、そんなの関係なく攻撃してくるルネルとかいう例外もいるのだけど。

魔力しか無いはずなのに、平気で神力とか剥がしてくるし、ニクスが神の座にいた時に攻撃してダメージ与えてたし。


 ルネルって実は別の世界の力を使ってるとかないわよね?

魔力や神力以外にも、様々な力が存在しているようだし、私達が知覚出来ないだけで、この世界の法則とは別のルールで存在しているのかもしれない。

なんか前に、ニクスも似たような事言ってた気がする。


 ともかく、私としては今更バフに頼る事も無いだろう。

ノアちゃんも、アリアの師として教えたくはないらしい。


 とはいえ、これはあくまでも私達の場合の話だ。

ツクヨミは数千年を生きてきたフィリアスの一人だ。

どうやら、ミーシャ世界でも年長者枠らしいのだ。


 そのツクヨミが研究していると言ったのだ。

私達には想像もつかないような、高度な使い方を示してくれるかもしれない。

ツクヨミ自身、場合によってはノアちゃんどころか、ハルちゃんより強い可能性だって十分にあるのだ。

そう考えると、私としても興味を感じる部分はある。


 いっそ、次のイベントは闘技大会にしようかしら。

きっとノアちゃんやアリアは乗ってくるだろう。

提案する前にしっかり鍛錬しておくことにしよう。

一回戦敗退とか目も当てられない。


 それから会話が戦技方面に進んでいくと、ノアちゃん達も会話に加わって、大いに盛り上がった。

そのお陰ではないだろうけど、めでたくツクヨミの採用が確定した。


 ツクヨミが一旦退室すると、次は同じく三位のセシルに関する情報がスクリーンに表示された。



「好きな物、猫?

 ノアちゃん?」


「普通に猫の事でしょう。

 正直、もっと変わった趣味の持ち主かと思っていました」


「見かけによらないものね。

 ここに乗ってる情報を見る限り、なんか十分まともそうなんだけど」


「ツクヨミには驚かされましたからね」


「ああ、やっぱりノアちゃんも意外だった?

 でもノアちゃん達とも話が合いそうじゃない。

 実際盛り上がってたし」


「それは認めますが……

 まあ、そうですね。

 一度手合わせをお願いしましょう。

 それで色々とわかる事もあるでしょう」


「多分相当強いわよ。

 いっそ、全フィリアスを動員すれば流石にルネルさんにだって一撃くらい入るんじゃない?」


「良いわね。

 全員私と同化してもらって、戦闘中に出てきてもらいましょうか」


「ふざけた事言ってると、その舌切り落としますよ」


「「ごめんなさい」」


「ノアお姉ちゃん怖いよ……」


「ノア姉、怒らせるダメ」


「ママひどい……」


「ノア姉ちゃん、そんな事するんだ……」


「しませんよ!

 冗談です!例えです!」


「どっち?」


「アリア、ステイ」


「わん」


「何でアリアの首輪に紐生えたの?

 今のルカの魔術?

 器用なのね。凄いわ、ルカ」


「えへへ」


「そういえば、皆首輪をしてるよね。

 それってそういう意味なの?」


「違うわ、セフィお姉ちゃん。

 ただのおしゃれよ。

 皆お揃いで可愛いでしょ?」


「私の分は?」


「欲しいならもちろんあげるけど」


「私も欲しいな、お母さん」


「もちろん良いわよ、レヴィ」


「それは……流石に少し複雑ね」


「さっき自分も欲しがったじゃない」


「なんだか背徳的で良いかなって。

 とはいえ、娘にまで付けるのは認め難い気持ちがあるの」


「まあ、わからないでもないんだけどさ」


「ママ……ダメ?」


「う~ん……」


「これ以上は後で話し合って下さい。

 そろそろ進めないと時間が押してしまいます」


「「「は~い」」」

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