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28-11.秘策

 セレネ、ノアちゃん、カノン、お姉ちゃんとの契約更新を終えた私達は大部屋の寝室に移動した。

今度はレーネの番だ。


 私がレーネを押し倒し、ハルちゃんがすぐ側に寄る。



「何だか皆さんに注目されているようで落ち着きません」


「何時もと大差ないじゃない」


「アルカ様が私を一番に構って下さるのは珍しいですから」


「それは悪かったわ。

 今度から最初にする相手は順番にしましょう」


「出来もしない約束はダメですよ。

 どうせ、アルカ様の主導で始まる事だって、そう多い事ではないのですから。

 積極的な子からになってしまうのも致し方ない事とは思っています」


「つまり私の積極性が足りていないのね。

 セレネやアリアにも負けない様に頑張るわ」


「期待しています」


 私はレーネにキスをして気持ちを高めていく。

それから暫くして、レーネとの契約更新も完了した。



「アルカぁ~

 アリアとも、ね?

 ケ・イ・ヤ・ク、しよ?」


 私に絡みついて、耳元で囁きかけてくるアリア。

まったく。あの純情少女はどこにいってしまったのかしら。

あっという間にセレネみたいになってしまった。

少しお仕置きしなくちゃ。



「まだダメよ!アリア!」


 私はアリアを捕まえて覆いかぶさる。



「きゃ!」


 嬉しそうに悲鳴を上げるアリア。

そのままアリアが降参するまでイジメ続けた。



「次は我の番!」


「あれ?

 クルルまだいたの?」


 というか、ルチア達含むハルちゃんズ全員出てきてるし。

イロハまで律儀に順番待ちしてる。

アリス?あなたはダメよ。

今晩は私の中に戻りなさい。

というか、夕食後に一度戻ったじゃない。

シーちゃんも勝手に分体貸してはダメよ。


 色々と言いたいことはあったのだけど、結局流され、押し倒された。

全員まとめては流石に人数多すぎるわ。

日替わりで半分ずつ位にできないかしら。

ダメ?

そっか~


 このままじゃ、何時まで経ってもノルンと二人きりで過ごすのは無理そうだ。

いっそ私の心の深層に行くのも良いかも。

シーちゃんに小型船でも用意してもらえばトラウマの件も何とかなるだろうし。


 何時でも使える◯神と◯の部屋みたいに使えそうだ。

もしかして、私がここ最近で手に入れたものの中でもこれが一番やばいんじゃない?

やろうと思えば、今すぐ鍛錬でもなんでも出来そうだし。

でも、あまり乱用しすぎても私の精神だけ早く年取りそう。

今更な気もするけど。


 そうだ!

もう一つ試してみようと思ってた事があるんだった!


『ハルちゃん!かくかくしかじか!』


『がってん』


 言葉で説明しなくても私の思考を知ってるの便利ね。

以前ノアちゃんにも沢山叱られたし、意識的に言葉を尽くすようにはしていたけど、今くらいは構うまい。


 私はシーちゃんに分身を産み出してもらい、シーちゃんの分体に自分の意識を移動する。

なんか普通に出来たわね。

これも後で怒られないかしら。


 シーちゃんの作った分体に入ってみて、真っ先にナノマシンを自在に扱えないかと試してみたが、残念ながら存在を知覚する事さえ出来なかった。

残念。ここから更に分体生み出せないかと思ったのだけど。

シーちゃんみたいに私も分身して同時に動けるようにならないかしら。


 思考を覗けるのはハルちゃん達側だけで、私からハルちゃんやシーちゃんの事を覗けるわけではないので、簡単に使い方をマスターしたりは出来そうにない。

けれど、これは仕方が無い。

私が人でいる為に必要な事だ。


 ともかく、分身体に移った私と、私の体を使うハルちゃんとの二人で家族に向き直る。



「「どうこれ!

 私が二人よ!

 これで二倍相手できるわ!」」


「それって片方はハルですよね?

 思考の共有でもしているのですか?」


「「ハルちゃんから一方的にね。

 思考レベルで私のトレースをしてもらっているの」」


「ハルにただ変身させるのではなく、体を貸すことでよりアルカとしての存在感を与えているのですね。

 確かに、ハルの方がアルカと言われても騙されてしまいそうです」


「けれど、どの道アルカじゃないんじゃない。

 私はハルが相手でも良いけど、アルカが二人になったわけじゃないわ。

 だからそんなの意味ないわよ」


「「ふっふっふ!

 これを見てもそう言えるかしら!」」


 ハルちゃん側の私が子供バージョンに変身する。



「「どうよセレネ!

 二人がかりでセレネを満足させて上げるわ!」」


「良いじゃない。来なさい!

 二人まとめて可愛がってあげるわ!」


「ズルいです。アルカの方は私に下さい」


「ダメよ。二人まとめてだから意味があるんじゃない」


「二人で別々にやるんじゃないの?

 それに、二人がかりで攻めに回って、短時間で満足させるならともかく、二人とも受けに回ったら、余計時間が掛かるだけじゃないの?」


「一方的に攻めたいのって、セレネちゃんくらいだし良いんじゃないの?」


「そもそものアルカの負担が大きすぎるのね。

 かといって、アルカを皆でイジメてしまっては、それはそれで負担になりそうだし」


「まだ暫くかかりそう。

 カノ姉、ルカとしよ」


「ごめん、まだ踏ん切りが……」


「いい加減にしてよ。

 もう良いでしょ。

 皆でこんな事しておいて今更でしょ」


「うぐ……」


「ルカ!カノンお姉ちゃんをイジメてはダメよ!

 私がしてあげるわ!」


「ならいいけど」


「ああ……

 可愛い妹達が……」


「それこそ今更すぎるでしょ」


「ニクスは私が可愛がってあげましょう」


「レーネ!?」


 レーネも何だかんだ積極的よね。

その気になるのが遅いのと、他の子を優先しちゃうだけで。


 ニクスは毎回誰かしらの餌食になってるわね。

何だかんだ受け入れてるけど。


 結局ノアちゃんはリヴィに押し倒されてるわね。



「集中しなさい、大人アルカ」


「セレネの腕が落ちたんじゃない?」


「言ったわね!今日は寝かせないわ!」

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