表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

56/1353

4-5.街デート

今日はセレネとお買い物だ。



クレアが久しぶりに顔を出したので

ノアちゃんは一緒に訓練に行っている。

いつも通りなら夕方までは帰ってこないだろう。



今日は急ぎの用事が無かったので、

たまにはセレネを里帰りさせて上げようと思ったのだ。


そして、セレネの住んでいた都市に転移して、

教会でセレネがお世話になった人達に挨拶してきた。


用事も済んだのでせっかく来てるのだからと、

町を巡って買い物をしようと誘ってみた。




「ノアに悪いと思う」


まあ、知ったら荒れるだろうな・・・

でも、ノアちゃんも別に本気で嫌がっているわけじゃない。

ただそうやって甘えているだけなのだから。



「ノアちゃんとはこの前狩りにいったから、

その代わりと思えばいいのよ。

でもノアちゃんはとっても寂しがりだから

内緒にしておきましょう」


「そんな悪い顔しちゃだめだよ。

ノアが知ったら絶対に怒るんだからね」


言葉とは裏腹にセレネも満更でもなさそうだ。

ノアちゃんに悪いとは思いつつも嬉しいのは間違いないようだ。



セレネは少し強引に連れ出さないと、

なかなか私と二人で遊びに行こうとはしない。

まだまだノアちゃんに遠慮しているようだ。



私はセレネの手を引いて町中を歩いていく。

服や装飾、雑貨などを見て回る。


セレネは可愛いものが好きだ。

見て回っている内にどんどんテンションが上がっていく。



「なにか買わないの?」



「えっとね。買ってしまったら身につけたくなるの。

それで、身につけてたら絶対にノアは気付くの」



「そうだね。ノアちゃんもセレネの事が大好きだから、

セレネの事をよく見ているものね」


「でもね。それは気にする必要なんて無いのよ?

そうしたら今度は私がノアちゃんをまた遊びに連れて行くんだから」


「それで、その次はセレネの番。

そうすれば、二人は何度でも遊びに行けるし、

私は二人とたくさん遊びに行ける。

皆幸せで良いと思わない?」



「そうね。それはとっても良いことだと思う。

けどね、ほんの少しでもノアに悲しい顔をして欲しくないの。

ノアも順番ってわかってるの。だけどそれでもきっと寂しがるよ?」



「そうだね。とっても難しいね。

ノアちゃんはそれだけ私達の事が大好きだから。

わかっていても寂しくなっちゃうんだよね」



「ノア可愛いね。」



「ね~。でも、セレネも良い子で可愛いよ?

ノアちゃんを悲しませたくなくて悩んでしまう

とっても優しい良い子だもの」



「えへへ」



結局セレネは何も買わなかった。

代わりに私はセレネを連れて

甘いものの食べ歩きをした。


私も沢山食べてしまったけど、

晩ごはんを食べきれなくて

バレてしまうことのないように頑張ろう。



その日は二人でたっぷりノアちゃんを甘やかした。

あまりにも構いすぎて逃げ出すまで続いたのだった。






----------------------





あれから更に魔物狩りを続け、

高品質の魔石が十分に集まったので、

ドワーフ爺さんの店に行くことにした。



「まあ、良かろう。

可能ならもう少し質の良いものが欲しいが、

そう都合よく魔物も沸かんじゃろうしな」


「そう。それは良かったわ。

時間があればもっと粘っても良いのだけど。

そうも言ってられないものね」


「どの道これで作ったものなら

全力で使えば粉々になっちまうだろう。

流出の心配も無くなって都合が良いってもんよ」


「大丈夫よ。壊れなくたって必ず返しにくるから」


「今更疑っちゃいねえよ。

万が一お前さんが負けた時の話だ。

こいつが敵に渡った時のことを考えろ」


「そうね。たしかにそのとおりだわ。

考えが足りなかった。ごめんなさい。

けど、必ず勝って返しに来るから信じて待っていて」


「おう」


「3-14.成果」の誤字報告くださった方、ありがとうございました!

ここまで読んで頂けて大変嬉しく思います!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ