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24-22.顛末

「ひっろーい!!」


「でっかーい!!」


 大はしゃぎで特注の巨大ベットに飛び込むアリア&ラピス

私も子供化して後に続く。

そのまま、ハルちゃん、リヴィ、セレネと続く。

ノアちゃん、ニクス、ルカ、レーネ、カノン、お姉ちゃんの精神年齢大人組は続いてくれなかった。

ルチアとアウラもあれ以来姿も見ていなければ、声も聞いていない。

他の子達にも紹介しないの?

もうした?私が作業してる間に?そうすか。

ついでに、サナとナノハも殆ど私の中に引きこもってる。



『別に引きこもってはないのです!

 居心地が好きなだけなのです!』


『出ておいで~

 ぎゅってしてあげるわよ~』


 私の腕の中に現れるナノハ。

可哀想に。サナは先を越されてしまったようだ。

私はナノハを思いっきり抱き締めてから、遅れて出現したサナを抱きしめる。

それを見たラピスから、アリア、ハルちゃん、リヴィ、セレネと、更にはお姉ちゃんを覗く大人組までもが続いた。



「お姉ちゃん!カモン!

 あとはお姉ちゃんだけよ!」


「いいわよ。別に」


「そんな事言う人にはこうしちゃうぞ!」


 私は抱き寄せ魔法でお姉ちゃんを腕の中に呼び出す。

変身を解かないように意識すると、普段の子供バージョンのままのお姉ちゃんが腕の中に現れた。

そのまま、思いっきり抱きしめる。



「小春!苦しいわ!」


「ごめんつい。

 お姉ちゃんに抱きつくのは少し久しぶりだから嬉しくて」


 無言で抱き締め返してくるお姉ちゃん。

お姉ちゃんも結構力が強くて苦しいけれど、すっごくいい気分だ。

お姉ちゃんから抱き締めてくれているというだけで嬉しくてたまらない。

そのまま、お姉ちゃんが力を緩めてしまうまで幸福な時間を堪能し続けた。


 そんな事を何周かした後、私達は建物の中を見て回る。

まあ、建てる時には散々に拘っていたので今更目を通していない所もないのだけど、なんというか気分の問題だ。

新しいものってそれだけで嬉しいよね。



『あたらしいむすめ』


『ハルちゃんステイ。

 無作為に増やして良いわけじゃないわ』


『ざんねん』


『ママはそんなに増やしてどうしたいの?

 もうラピスには飽きちゃったの?』


『オリジンはマスターを困らせてはダメなのです!』


『…………ハル、せっそうなし』


『ラピスはともかく、サナとナノハはハルちゃんの娘って感じじゃなかったわね。

 ルチアとアウラも殆ど側にはいられないのよね』


『だからさみし』


『ならもっと一人娘を可愛がってよ!』


『あいがいっぱい』


『全部注いでいいから!』


『わかった』

『ためす』


『娘を実験台にしちゃダメだからね』


『……』

『そんなこと』

『しない』


『今間があった!?』


『ラピス、我慢できなくなったら言ってね。

 助けてあげるから』


『ありがとう!あるじ!

 ママの愛を独占するために頑張るわ!』


『それはダメよ。

 ハルちゃんの愛は私のものでもあるわ。

 ラピスに許すのは娘としてのものだけよ』


『アルカ』

『こだわりすぎ』

『ラピスかわいそ』

『けいかいダメ』

『だいじなむすめ』


『ごめん。ラピス。

 言い過ぎたわ。ハルちゃんとラピスがお互いに望むのなら口出しはしないわ』


『あるじ……』


『なんでオリジンが窘めているのです?

 今回一番悪いのはオリジンでは?

 先程のマスターの言に同意しないと言う事は、要するに娘に浮気するって話なのです』


『『『……』』』


 まあ、そこはほら。

私が言えたことじゃないし。

それにハルちゃんとラピスなら眺めてられるし。

私がラピスに直接手を出すわけには行かないから、満更でもないかなって。



『あるじ!やっぱりラピスの事も!』


 しまった!?



『うふふ~えへへ~』


『やぶ蛇だったのです……』


『…………サナうかつ』


『いつも傍観しているナノハには言われたくないのです!

 もっと積極的に関わるのです!一緒に止めるのです!』


『…………いや。なんでもいい。ママといっしょなら』


『ナノハのマイペースっぷりもある意味ハルちゃん似ね』


『いちばん』

『むすめっぽい』


『ママ!いい加減泣くわよ!』


『ラピス』

『めんどう』


『ひっぐ』


『よしよし。ラピスはとっても可愛いのよ~

 だから泣かないで~』


『えっぐ。

 あるじぃ~ママが虐める~』


『はいはい。私はラピスの味方よ~』


 心の中でハルちゃんズ改め、フィリアスの相手をしながら家族と家の中を歩き回る。

一通りの家具は入れたけれど、まだまだ物を移したり配置したりしなければならない場所も多い。

各自の希望を聞きながら作業を進めていく。

もう爺さんは帰ったけれど、追加で作ってもらいたいものもいくつか出てきた。

今度依頼に行くとしよう。


 一応、前に使っていた建物も隣に残っている。

殆どの家具も新調したのでそのまま使い続ける事もできる。

これからも人数が増え続ける可能性はあるので、維持するつもりだ。

ハルちゃんが様々な用途の清掃魔法も作ってくれたし、ルチアとアウラも手伝ってくれるので、なんとかなるだろう。


 更に少しだけ離れた位置に、クレアとグリアの家も建っている。

少しだけ集落のようになってきた。

建物はどれも立派なものだけど。

こういうのもちょっと楽しい。

町作りゲームみたい。


 諸々準備も出来たことだし、そろそろルネルにも声をかけてみよう。

でも、デートが済んでからにするべきかしら。

色々やらかしているから、また数日は絞られるかもしれないし。

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