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24-18.繋がり

「ノアちゃんの子は、ルチア。

 セレネの子は、アウラ。

 どうかしら?」


「ルチア」

「アウラ」


「可愛らしい響きね。

 どういう意味なの?」


「どちらも光とか輝きって意味よ」


「私は良いと思います。

 ルチア。私に力を貸してくれますか?」


「アウラは私とね。

 たっぷり可愛がってあげるわ」


「「うん!」」


「つぎけいやく」


 ハルちゃんの手引きでノアちゃんがルチアと、セレネがアウラと契約した。

二人は初めての感覚に驚いている。

更に、ルチアとアウラはそれぞれの相手と同化した。



「なるほど。

 これがアルカの絶賛していた感覚なのですね。

 確かに悪くないです」


「そうね。

 正直、自分の心を覗かれるなんてって思ってたけど、それ以上に幸福感を感じてしまうわ。

 これがもし好きな相手だったら尚の事でしょうね」


「初対面のルチアとすらこれですからね」


「あれ?

 これルチアとアウラも繋がってるの?」


「そう」

「ふたり」

「つながりある」


「そのうえ」

「ノアとセレネ」

「こころのせかい」

「りようする」


「つねにふたり」

「ちからあわせる」


「ノアちゃんがルチアからだけでなく、セレネと同化しているアウラからも力を借りれるってこと?」


「そう」

「セレネもおなじ」

「うまくいった」


「私達を実験台にしたのですか?」


「しかたない」

「ふたりとくしゅ」

「ぜんれいない」


「まあ良いじゃない。

 私とノアの繋がりも強まったと思えば」


「ぎゃくもかのう」

「ルチアとアウラ」

「ノアとセレネの」

「つながり」

「せいぎょできる」

「かんじょうたれながし」

「とめられる」


「本当!それは凄いわね!」


「セレネ?何で嬉しいのです?

 今更私に隠したい事でもあるのですか?」


「ノアがアルカとする度にこっちも引っ張られてしまうもの。

 たまには静かに眠りたい時だってあるのよ」


「セレネに言われたくないです!

 セレネから影響が来る事の方がずっと多いはずです!」


「つまり、お互いに気を遣う手段が出来たと言う事よ」


「ルチアとアウラには知られますけどね!」


「もんだいない」

「めいれいする」

「みないきかない」

「それだけ」


「嫌よそんなの。可愛そうじゃない」


「ハルは割り切りすぎですね。

 仮にも二人はハルの娘なのですから、もう少し気を遣うようにもしてください。

 私達は二人を道具として扱う事は出来ません」


「うむむ」


「ルチアとアウラは本当にママの子供なのね。

 なんだか複雑だわ」


「ラピスもむすめ」

「たいせつ」


「ママ!大好き!」


「ラピスが洗脳教育の餌食に……」


「ハルはラピス達の事は娘と認識して倒しづらいなんて言っていたのに、ルチアとアウラの事は何故扱いが雑なのですか?」


「?」

「ざつちがう」

「むすめたいせつ」

「どうぐしあわせ」

「だからこそ」


「認識の相違を感じるわ」


「ダンジョンコアに生み出されたからなのでしょうか」


「ハルちゃん個人の嗜好の可能性も無くはないわ」


「ラピスにそんな感情無いわ!

 道具扱いも許容は出来るけど!

 本当はあるじの恋人になりたいのだもの!」


「ルチアとアウラは納得していると言っています」


「あれ?念話使えないの?」


『『使える』』


「寸分違わぬタイミングね。

 私達も練習しとく?」


「セレネとノアちゃんもたまにやっていたわよ?

 最近は聞かないけど」


「「やろうと思えば出来そう」」


「「まだいけるね」」


『『「「全員でも出来るかも」」』』


『『「「ちょっと楽しくなってきた」」』』


「流石にここまで来ると気持ち悪いわね」


『『「「アルカ!」」』』


「ごめん……」


「ママ!あれラピスともやりましょう!」


「いや」

「めんどう」


「ママ!ひどいわ!

 可愛い娘の頼みが聞けないの!?」


「……」

「サナとナノハ」

「やってくれる」

「たぶん」


『嫌なのです!

 どう考えてもラピスとナノハは合わせられないのです!』


「それもそうね。

 全員ナノハに合わせるしか無さそうだわ。

 あの独特の間はタイミング難しそうだけど」


「じゃあ」

「サナとラピス」

「やればいい」


「ならやっぱりママとが良いわ!

 サナはなんか下手そうだもの!」


『ラピス!?』


「きがむいたら」


「もう!仕方ないわね!」


「仲いいわね~

 ナノハはまた寝ているわね。

 そういえば、今後もハルちゃんズで良いの?

 ルチアとアウラも加えて何か新しい名前考える?」


「ハルちゃんズでいい」


『『『「それは嫌」』』』


 ルチア、アウラ、ラピス、サナの声が一致する。



「息ぴったりね」


「ハルちゃんズって何その名前」


「手抜きですか?

 折角良い名前考えられるのですから、真剣に考えて下さい」


「ハルちゃんが考えるって言うから……」


「あるじが考えて!

 ママはもうハルちゃんズで通すつもりよ!

 他の名前を考えてすらいないわ!」


「ええぇ……そう言われてもなぁ」


「サナ、ナノハ、ハル、ルチア、アウラ、ラピス……

 これしりとりですか?

 アルカ名付けで遊んでいたんですか?」


「別に遊んでいたわけじゃないわ。

 ラピス以外は考える時間が十分にあったから、ちゃんとした意味を込めたつもりよ。

 しりとりなのは皆に仲良くして欲しいからよ。

 繋がりがあって良いでしょ?

 それに名前の響きも被りにくくなるわ。

 いい加減、家族が多すぎて音が被らないように考えるのも大変なのよ」


「あるじ!?どういう事なの!?

 ラピスの名前だけ適当だったの!?」


「……そんな事無いわ。

 ラピスは綺麗な青色の宝石から取ったのよ。

 綺麗で可愛いラピスにはぴったりでしょ?」


「あるじぃ!」


 感極まって私に抱きつくラピス。

ちょろ可愛い。



「ラピスだけ適当につけてしまったから、ルチアとアウラで辻褄合わせをしたのですね」


「そんな言い方しなくても良いじゃない。

 流石に意地が悪すぎるわ。

 その為に手を抜いたつもりだって無いわよ」


「ごめんなさい。言い過ぎました」


「ノアも早速、ルチアの事を大切に思っているのね。

 契約ってやっぱり凄いのね。

 簡単に心を許してしまうわ」


「それだけ危険でもあります。

 本当にアルカとも契約するのですか?」


「ええ。益々興味が湧いたわ」


「もうすこし」

「じかんいる」

「けど」

「がんばる」


「アルカねっと」

「こうちくする」


「アルカねっと?なんですそれ」


「ねっと」

「あみ」

「つながり」

「たくさん」


「ハル」

「はいしんしゃなる」


「ハルちゃん?何言ってるの?」

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