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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
03.白猫少女と研究課題

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03-12.挑戦


 あれから私はひたすら挑戦を繰り返した。



 グリア教授から教えられた術式で開く空間の穴をどうにか広げようとするものの、全く上手くいく気配がない。


 側で三人に見守られながら失敗を繰り返すのはあまりいい気分ではない。そんな思いもあり、グリア教授に聖女の力の事を相談してみる事にした。


 正直セレネの事を教えるのは気が進まないが、グリア教授が優秀な人であることについてはもう疑っていない。


 ただ、ちょっと人格面に不安があるだけだ。


 だめじゃね?



 それでも手段を選んでいる場合ではないので、セレネと相談した上で頼んでみる事にした。


 案の定、グリア教授は大いに興味を持ってくれた。



「聖女の力だと!? 魔術とは別の力? なあに私にかかれば必ずやその秘密を紐解いてみせるさ! 安心して任せるが良い!」


 不安だ……。



 挑戦を繰り返す私の隣で、セレネは体中に妙な装置を付けられ、グリア教授の指示に従っている。


 セレネは何故か楽しそうだ。この子は大物かもしれない。



「確かに魔術を使う素養がないな。才能が無いにしても、ここまで反応が無いのは不自然だ。なにか別の力が大きすぎて魔術の素養が入る隙がないのではないか?」


 なるほど、あの装置は魔法の素養を詳細に調べるためのものか。


 そのままグリア教授はぶつくさ言いながら、装置を付け替えたり、セレネに追加の指示を出したりしていく。


 私も眺めていないでこっちに集中しよう。


 穴を広げるのが上手くいかず、試しに固定する方を先にやってみても相変わらず上手く行かない。


 理論的に組み上げていくものを途中から曖昧な考えに切り替えるなんてやっぱ無理だと思う。考えを切り替えた瞬間に構築していた魔法が霧散してしまう。


 もういっそ最初からなんとなくでやってみようかしら。


 でも前に挑戦した時は全然出来る気がしなかったんだよなぁ。


 収納魔法も飛行魔法もこんな風に苦戦はしなかった。


 なんとなく望んで、なんとなく出来る気がして。なんとなく発動しただけだ。


 転移魔法は何が違うのだろう?


 グリア教授からいろいろ教わって、今では収納魔法と大差無い気がしているのに。


 私は自宅を思い浮かべながら、グリア教授の魔術式だけ忘れて転移魔法を使ってみた。


 空間に穴を開けて、広げて固める。



「アルカ!」

「アルカ!」

「アルカ君!!」


 あれ? 眼の前に私の部屋が見える?


 最初に聞こえたのはノアちゃんかな。


 次のはセレネ……


 あ、やば。またやっちゃった……。



 私の意識は落ちていった。




----------------------




 私は保健室のベットで土下座をしていた。


 私の前には腕を組んで仁王立ちするノアちゃん。



「約束しましたよね? アルカ?」


「はい! おっしゃるとおりでございます! 誠に申し訳ございませんでした!」


「私たちを心配させるのがそんなに楽しいんですか?」


「いえ、そのようなことはございません!」


「その口調はなんですか? 馬鹿にしてるんですか?」


「違うの! ノアちゃん! 本当にごめんなさい! ちょっと失敗しちゃっただけなの! わざとじゃないの!」


「はあ~。そうですね。わかっています。わざとじゃない事くらい。でも……だって……」


 堪えきれずに泣きながら抱きついてくるノアちゃん。



「ごめんね。今度は失敗しないように気を付けるから」


 ノアちゃんは何も答えず泣き続ける。私はノアちゃんの頭を抱きしめながら背中を撫でた。



「セレネもごめんね。心配かけたよね」


「うん。でも私もノアと同じ気持ちだから。とっても心配したけど、アルカも頑張ってるだけだもんね。失敗したからって責めちゃダメだもんね」


 ノアちゃんもセレネも本当に良い子だ。


 これ以上、この二人に心配をかけるわけにいかないなぁ。

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