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20-21.聖女の逆襲

「その・・・セレネ・・・ごめ」


「アルカ!これ以上余計なことは言わないでよ!

 あんな卑怯な手段だろうと、一度口にした言葉を取り消すつもりなんて無いわ!

 だから、あなたもそうしなさい!今から私が満足するまで付き合ってもらうわ!

 ノア!あなたもよ!二度とこんな事考えないように教育してやるわ!拒否は許さないわよ!」


「了承します。では、ニクス。ハル。暫く頼みます。

 レーネもリヴィも頼りになりますので、協力すれば数日くらいは問題ないはずです。

 もし何かあればセレネに念話を飛ばしてください。一時的にでも私達を開放するかはセレネに委ねます」


「大丈夫だよ。任せておいて」


「ハルも。がんばる」


「ニクス。どうかどこにも行かないでね。

 後で話をさせてね」


「アルカ、今私に話しかけるのはダメだよ。

 セレネの私に対する怒りはもっともなんだから」


「うん・・・」


「アルカ!行くわよ!」


「うん」


 私はセレネの後について、ノアちゃんと一緒に歩き出す。




 それからセレネは、数日間に渡って私を開放することはなかった。流石に子供達の事もあったので、何度かノアちゃんだけは開放せざるを得なかったけど。

 まあともかく、それが必要な程度には長い日数、束縛される事になった。

その間、セレネの不安を解消するなんて口実は早々に有耶無耶にされて、セレネはやりたい放題やり尽くした。



「途中から趣旨変わってましたよね?

 ハルまで引っ張り出して子供アルカにしたのは、セレネの不安とか関係ありませんよね?」


「まだそんな口を利けるの?

 少し前までワンワン鳴いていたくせに」


「ノアちゃんに犬のマネをさせるのは解釈違いよ。屈辱を与える目的にしたって、他になにかなかったの?」


「アルカ。話をする時は目を合わせなさい。

 そんなへっぴり腰で目を逸らしていてはダメよ。何の意見も聞く気はないわ」


「だってぇ・・・」


「私を一番に想ってくれているのでしょう?

 一番好きな相手の目を見れないの?

 それとも、その約束を違える気なの?

 まあ、そんな心配は無いともうわかっているけどね。

 アルカが私以外に見向きもできなくなる時は近いわ」


「本気で思ってそうなので、そんな冗談は止めてください。

 アルカを快楽と脅迫で洗脳するのは流石に止めますよ」


「今のノアに出来るのかしら?

 私に歯向かったらどうなるかは体に叩き込んであげたでしょう?

 それとももう一度してほしくてわざと言っているの?」


「・・・ごめんなさい」


「返事が違うでしょう?」


「・・・わん」


「ふふふ。良い子よ私のノア。

 そうやって忠実な犬で居続けなさい。そうしたらちゃんと飼っておいてあげるから」


「セレネが壊れた・・・」


「アルカはもう一度よ。ノア、あなたは開放してあげるから子供達をよろしくね」


「セレネ!?」


「わん」


「ノアちゃん!?」


 私は振り返りもせずにそそくさと去っていくノアちゃんに手を伸ばしながら、再びセレネに部屋の奥に引きずり込まれる。



「アルカ。私のアルカ。

 大丈夫よ。不安に思う必要なんて無いのよ。

 今度こそ、そんな不安が無くなるまで虐め抜いてあげる。

 そうすれば、私の事以外見る気も無くなるでしょうしね」


「もう十分にわかったから!

 セレネが本当に心の奥底から私の一番だから!

 何で私がわからされてるの!?

 逆だったはずじゃない!」


「あなた意外とまだ余裕がありそうね。

 これは腕がなるわ。後三日くらいは頑張れそう」


「待って!あ!いや!」


「もう二度と、いやだなんて言えなくしてあげる」



 再び私は三日三晩に渡ってセレネに虐め抜かれた。

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