20-5.収拾
「アルカ可愛いわ!
私より小さいじゃない!」
「ルカよりは大きい?」
「リヴィもおおきくなる?」
「リヴィはそのままでいいですよ~」
「ノア!そろそろ交代よ!」
『その前に私です!』
「レーネの次は私だよ!」
「ダメです!まだ離しません!」
「ママひとりじめはめっ!」
「うぐ・・・」
「リヴィに言われても離さないなんて!
気持ちは良く分かるけど!」
「みんな仲良くね~」
「なんか声まで可愛くなってない!?」
『同意します!』
「ただでさえ美人なのに、
子供の頃はこんなに可愛かったなんて!!
こんなの反則じゃない!」
「そんなことないよ~」
「何を言っているんですか?
自覚がないのですか?」
「そう見えるくらいに二人が私を好きなだけだよ~」
『まさか本気で言っているのですか?』
『本気だよ。
アルカは本気で自分を過小評価してるよ。
私達の方がずっと可愛いと思ってるんだよ。
そもそも自分を比較対象にする発想すら無いよ』
『その上であの言動をしていたの?
無自覚も良い加減にしろとは思っていたけど、
それ以上に悪質じゃない!』
『いえ、むしろこれで良かったのでは?
自覚して自分の容姿を利用するアルカなんて洒落になりませんよ?』
『そうね。国くらい簡単に落とせそうだわ』
『まあ、そんな絡め手必要ないのですが』
『物理的に吹き飛ばせるよね』
「みんな~
突然黙ってどうしたの?
内緒ばなししてるの?」
「アルカのあまりの可愛さに見惚れていました」
「えへへ
ノアちゃんったらもう!じょうずなんだから!」
「アルカ!ちょっと部屋行きましょう!
もう我慢できないわ!」
「行きましょうセレネ」
『ノアまで何言ってるんですか!?
ズルいです!私も行きます!』
「良い加減にして皆!
子供達の前でなに発情してるの!?」
「はつじょう?」
「アリア。耳。
ごにょごにょ」
「ルカ!?なんて事言うの!?」
「止めないとアルカ大変」
「お姉ちゃん達!アルカに変なことするのはダメよ!」
「ニクス!ちょっと子供達頼んだわ!」
「ダメだってば!
流石に今回は引き下がらないよ!」
「じゃあ二人ずつ交代で行きましょう。
まずは私とセレネが行ってきます。
後で交代しますからレーネとニクスは子供達を頼みます」
「良い加減にしてノア!
ノアまで暴走したら収拾つかないよ!」
『ちょっと』
『まずい?』
『そうだね~
なんか荒れてるね~』
『アルカ』
『も』
『へん?』
『そうなの~?』
『もどす』
『よ』
私の視界がまた暗くなった後、
いつもの視界に戻った。
「なんで戻しちゃうの!?
ダメよ!また子供になって!!」
「アルカそれはダメです!
ハル!すぐに子供に戻してください!」
「アルカが戻ったのに二人とも暴走したままだね」
『アルカ様!ご無体です!』
「もう一人いた」
私は詰め寄ってくる年長組三人を宥める。
「ほら、三人とも。もう落ち着いて。
こんな真っ昼間からはダメよ。
今度また変身してゆっくり相手してあげるから」
「約束よ!」
「絶対ですからね!」
『今度こそ抱きしめさせてくださいね!』
「お姉ちゃん達なんか怖い・・・」
「見ちゃダメ。アリア」
「ママ、へん・・・」
「どうして私が出てきた事より大騒ぎになってるの?」




