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3-2.休憩

私達は帰路にある中継地点の町にいた。



「「美味しい!」」


今ノアちゃんとセレネは屋台で買った串焼きを頬張っている。


セレネは今まで屋台での買い食いはしたことがなかったため、

最初に食べた時は少し抵抗がありそうだったけど、

一口食べると病みつきになった。


それ以来、ある程度の大きさの町に着くと

屋台巡りをするようにしている。


二人の笑顔を見れて私も嬉しい。



「アルカさ、アルカは食べないの?」


セレネが問う。

まだ呼び捨てに慣れないようだ。

昔、私に救われたという話も関係あるのだろう。


別に無理して呼び捨てに変える必要もないのだけど、

ノアちゃんと同じように接していきたいので、

私自身の意識を変えるためにちょっと強引にお願いしてしまった。

私の我儘でセレネには申し訳ないけど、頑張ってもらおう。



私の方は、セレネちゃんって呼ぶのは何か

距離を作ってしまう気がしてセレネと呼んでいる。

これはノアちゃんの時とは逆だ。


ノアちゃんはノアちゃんと呼ぶ事が

親愛を示す事になっていたから。



「うん。わたしは良いかな~

今食べちゃうと晩ごはん食べられなくなっちゃうし。」


串焼き何本も食べられない。

この子達は今日三品目だ。


別にダイエットしているわけでもないし、

今は旅の途中で運動量も多いから食べてもカロリー的には問題ないだろうけど、

長い引き籠もり生活のせいか、私は結構少食だ。


君たちキッズはたっぷりお食べ~

私は二人の笑顔でお腹いっぱいさ~



「アルカ!次はあれ食べたいです!」


ノアちゃんは出会った頃が嘘のように甘えてくれる。


一時は私に影響されて引き籠もりがちになっていたが、

この旅では終始活発に動いていて楽しそうだ。


元々体を動かすのも好きなようだ。

今はセレネに合わせて歩いている事も多いけど、

我慢できなくなって私とセレネを置いて駆けていく事も少なくない。



また引き籠もりが続くようであれば、

もう一度旅に出るのも良いかもしれない。




「いいよ~。セレネも食べるよね?」


「はい!」



私は屋台で二人分を購入する。


「「ありがとう!」」


うん。二人共可愛い。



今日は宿をとって休み、

明日には馬車に乗って私達の町に到着する。


今いる町は私達の町から一番近い大きな町だ。

馬車で一日程度で到着するので、

この町に遊びに来たり、買い出しに来たりする人もいるくらいだ。


もしかしたら知り合いにばったり遭遇することも

あるのかもしれないが、私の知り合いは少ないので、

そんな事は起こらないだろう。


はあ・・・・





なんだかんだ、旅の期間が想定よりずっと

長くなってしまった。


当初は一ヶ月くらいを想定していたが、

既に家を出てから二ヶ月以上経っている。


季節はもう春だ。


まだ気温はそこまで高くは無いが、

折角だから、ノアちゃんとセレネの服でも買っていこう。



「二人共、服買いに行くからね~」


「「は~い」」


二人共息ぴったりだ。

顔がそっくりなので、もうパット見は双子にしか見えない。

まあ、種族が違うので他の人から見たらまた違う感想なのかもしれないけど。


今度セレネ用に猫耳用意しておこう。

きっとドワーフ爺さんが作ってくれる。




「ノアこっちはどう?」


「う~ん?もう少し動きやすそうなのが好きですね。

こっちはどうですか?セレネ。」


「そっちもいいね!試着してみよう!」


「はい!」



今は二人でお揃いの服を探している。

ノアちゃんは動きやすさを重視するのに対して、

セレネは可愛い服が好きなようだ。


この二人好みが結構違うから

長い事悩んでいたけど、ようやく決まったみたいだ。



「可愛いよ二人共!」


二人でお揃いの服を見せてくる。

あかん鼻血出そう。



私達はこの服を購入して店を出た。

二人共買ったばかりの服を来て仲良く手を繋いでいる。


私のも選ぶと言ってくれたけど、

私の収納魔法の中には大量に服が入っているので、

今回はやめておいた。


収納魔法の中は時間が進まないので、服も殆ど劣化しない。

お陰で頻繁に買うわけでも無い私でもかなりの数がある。



この子達が大きくなったら着せてみよう。


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