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18-4.政略結婚

私から話を聞き終えたノアちゃんは嬉しそうに抱きついてきた。



「セレネ!セレネ!

アルカがちゃんと考えてくれましたよ!

行動する前に思い直してくれました!」


「そうね。きっと昨晩の成果ね」


「ところで何でノアちゃん水着なの?」


「アルカのせいですよ!

アルカが人魚の国に呼ぶかもって言ってたからです!」


流石ノアちゃん。

私がやらかす事も想定して準備してくれていたようだ。

ホントごめん・・・



「少し時間はあるから着替えてきたら?

今の魔法なら濡れないから」


「そうですね。

すぐに準備してきます」



そう言ってノアちゃんが離れていく。

部屋の中で水着なのも中々良いよね。



『私にはどんなの着せたい?』


『白スク』


『何で即答したの!?』


『イメージはバッチリよ!』


『流石に低俗すぎない?』


『ニクスへの新しいお仕置きパターンを思いついたわ。

少し試しても良い?』


『絶対!嫌!

この流れで思いつくやつなんて碌でもないやつだよ!

というかもう見えてるよ!

嫌だよ!初めてはアルカとが良いよ!』


『年増のくせにうぶな事を』


『流石に私だって怒るんだよ?

言い方ってものがあるんだよ?』


『ごめんなさい。言い過ぎました』


『次はないからね』


『ちなみにニクスが怒ったらどうなるの?

また深層に引きずり込まれるの?

少し考えたんだけど、

それはそれでちょっと良いかもしれない』


『何で!?

もう引きずり込むのダメって言ってたのに!

絶対泣いて謝る事になるんだよ!?』


『どっちが先に泣かすか勝負してみない?』


『それでアルカが勝っても最後に泣くのはアルカだよ?』


『それはそれでニクスの愛が感じられるもの』


『なんか嫌!最初は普通が良いの!』


『自分で引きずり込んだくせに』


『あの時は特別なの!

あれから深層には連れて行ってないでしょ!』


『今度連れて行ってね』


『嫌!』


『ケチ』



「準備できました!

行きましょうアルカ!」


ノアちゃんはまだ上機嫌だ。



「セレネ。お願いね」


「うん。こっちは任せて。

リヴィも頼りになるんだから。

ノアはアルカの事油断しないでね。

少し成長したからって浮かれていてはダメよ。

まだまだ不安はいっぱいあるんだからね」


「大丈夫です!

任せてください!」


リヴィと私への信頼の差が・・・



「リヴィもまかせて!」


「ありがとうリヴィ」


「アリア。ルカ。

ごめんね。戻ってきたらまた遊ぼうね」


「「うん!いってらっしゃい!」」


「「いってきます!」」




私はノアちゃんにも水中用の魔法をかけて、

二人でレーネの部屋に転移した。





『お待ちしてました。

ノアもまた来てくれて嬉しいです。

さあ行きましょう』


姫様モードのレーネに連れられて王様の待つ部屋に移動する。


一体どんな話なのだろう。

まあ、レーネの事であるのは間違いない。



以前と同じように王様と王妃様が待ち構えていた。



『良くぞ参られたお客人。

歓談中のところ悪い事をした。

それと、以前交わした約束も果たそうとしてくれているようだ。

感謝する』


『いえ。こちらこそ。

その件では少し話をしておきたかったの。

それに想定より来るのが遅くなってしまったわ。

待たせてごめんなさい』


『気にする必要はない。

人間にとっては長くとも、

我々にとってはそう長い時間では無かった。

そもそも頼んでいるのは我々だ』


『そう言ってもらえて安心したわ』


『それでレイネスの事だが。

やはり連れて行ってはもらえぬだろうか』


『お父様!その話はまだ!』



『この通り、当の本人が渋っているのだ。

我の考えは以前お主に話した時から変わっていない。

お主達の事情もある程度は把握している。

レイネスから伝え聞いた事だけでなく、

初対面の時にある程度の思考を読み取ってしまったのもある』


『だが、その心配は不要だ。

正直なところお主達の気持ちを理解しきれているとは言えないかもしれぬ。

なにせ種族が異なるのだ。

多少思考を読めていた所で、

根本的なズレにはなかなか気付けないものだ。

それでもある程度は把握していると考えている。

そしてその上でもう一度頼みたい』


『我々は長いこと平和に暮らしてきた。

外敵がいない代わりに刺激もない。

何れは多くの民がこの地を旅立つだろう。

レイネスはその傾向が顕著だ。

この地に縛り続けるのは親として心苦しい』


『そして、王としての立場で考えるのならば、

人間が再び技術を取り戻す事で、

旅立った同胞やこの地が脅かされる可能性も無いではない。

それは数百年後かもしれぬし、数千年後かもしれぬ。

だが、その時の為に人間の事を知る方法があっても良いはずだ』


『この地に単独で乗り込める程の強者であり、

我々をも超えた長寿であるお主ならば、

娘を差し出してでも友好関係を築く価値はある』


『親の贔屓目もあるが、

レイネスは中々の器量良しだ。

本人もお主に対して並々ならぬ想いを抱いている。

どうか貰ってやってはくれぬか?』



『ノアちゃん!ヘルプ!』


『・・・何でアリアの時と同じ流れになるんですか?』


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