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17-24.覚悟

「本当に行くの~?」


「もう観念してください。

あれだけお世話になっておいて家族を紹介しない気ですか?」


「そうだけどさ~」


まだノアちゃん達との事も一緒には報告してないのだ。

また娘が増えましたなんて言ったら何を言われるかわかったもんじゃない。


私は今、ノアちゃんに引きずられて冒険者ギルドに向かっていた。



『ちゃんと私の事も紹介してね。

アルカの愛神あいじんだって言うんだよ?』


「勘弁してよ~

どこの世界に姉に愛人紹介する人がいるのよ」


「ニクスの事もちゃんと紹介します。

アルカには少しお灸をすえてもらいましょう」


「絶対少しじゃすまないでしょ!?」


「その間はアリアとルカは私達が見てるから。

アルカはお姉ちゃんとゆっくりしてきてね」


「一昨日叱られたばかりなのに!」


「一度で済まさなかったアルカの責任です」


「ニクスはいたんだから話しちゃえばよかったのに」


「そもそも言うつもりなんて無いんだってば!」


「認めません」


「認めないわ」


『アルカは私の事を家族に紹介してくれないの?』


「だから普通に家族の一人って言うからそれでいいでしょ?」


『アルカにとって私はその程度なの?』


「アルカ。それはあんまりです」


「いくらニクスでも可愛そうだわ」


「うぐ・・・」


「ほらもう着きますよ」


「待って!やっぱり止めましょう!

エイミーの立場になって考えてみてよ!

妹がそんなだらしないのショックでしょ!

皆もリヴィが私と同じことしたらそう思うでしょ!」


「「リヴィがするわけないでしょ!」」


「はい・・・すみません?

本当に二人ともそう思ってる?

ドラゴンの頃の事思い出して!

あんなに浮気性だったじゃない!」


「リヴィに擦り付けるなんて、

アルカにはガッカリです」


「アルカはドラゴンと一緒でいいの?

恥の上塗りはもう止めない?」


「・・・すみません」


「アルカわるいこ?」


「そうですとっても悪い子なんです。

リヴィはこうなってはいけませんからね」


「う~ん?リヴィ、アルカみたいになりたいよ?」


「なんでまた?」


「みんなアルカだいすき!アルカすごい!」


「リヴィ・・・

ごめんなさい。私はなんてことを・・・」


「アルカが浄化された所で丁度着きました。

さあ、覚悟を決めてもらいましょう」


『私のお姉ちゃんになる人がいるんだね!』


「「それは認めません!」」


『なんで!?』


「あなたは自分の立場をわかっているのですか?

所詮は愛人なのです。

結婚相手に加えた覚えはありません。

指輪を貰ってから出直してください」


『ふっふーん!なんだそんな事!それな』


「「「・・・」」」


「ア・ル・カぁ?

なんでぇ今ニクスの言葉途中で遮ったのぉ?」


「・・・え?そんな事してないわよ?」


「とぼける必要があるのですね」


「ちょっとその件は後で話しましょう。

流石にこんな所で話すことじゃないわ」


「そうですね。ちょっと妹たちにも聞かせられない話になるでしょうし」


「私もお揃いの指輪ほしいなぁ」


「アリア!ごめんね・・・

これは特別なものだから・・・」


「首輪は良いのに指輪はダメなの?」


「アリアそれはダメ。ごにょごにょ」


「え!?え?・・・」


「アリアがフリーズしてしまいました」


「今日は多くねえか?」


「ギルド長お久しぶりです」


「おう。ノアも元気そうだな」


「少しお時間よろしいですか?

出来ればエイミーさんにもお話したいのですが」


「良いぞ。いつもの部屋開けてやろう。

そろそろ顔出しに来るんじゃないかと思ってたんだ」


「それはありがたいです。

では行きましょう。アルカ?

静かになってどうしたんですか?」


「やっぱりやだぁ!もうおうちかえる!」


「やめなさい。みっともない」


「エイミー!?どうしてここに!?」


「居るに決まってるでしょ。ここは私の職場よ」


「ノアちゃんとセレネちゃん久しぶりね。

アルカが苦労かけるわね」


「大丈夫です。慣れてますから」


「そう。

じゃあ座って待ってて。

折角だからお茶でも入れてくるわ」


「ありがとうございます」


「アルカ。逃げたら承知しないわよ」


「・・・はい」


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