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17-21.目覚め

翌日、昼頃まで寝過ごした。

もはやお決まりのパターンだ。


まだ起こされていないということは、

きっと既に慣れているリヴィが昨晩の残り物で急場を凌いでくれたのだろう。

我が家の末っ子は頼りになるなぁ~



『あっアルカ様!』


『まだ怯えてるの?

流石に一晩は長すぎたかしら』


『一晩じゃないよ!

アルカがどんどん奥に追いやったから私の主観だけ数十日は経ってるよ!

言ったでしょ!表層から遠ざかれば時間のズレができるんだってば!』


『なのにもう復活したの?

いくらなんでも丈夫すぎない?』


『正直まだ怖い・・・』


『その怯え声良いわね。

もっと聴かせてニクス。

あなたの可愛い声がもっと聴きたいわ』


『ごめんなさいごめんなさいごめんなさい』


『でも良いこと聞いたわね。

やろうと思えば一瞬で数年分のお仕置きもできるのかしら。

ニクスの頑丈さに対抗するためにも研究しておきたいわね。

実験台になってくれる?』


『やだよぉ!

なんでじぶんのおしおきのためにそんなことぉ!』


『でもダメね。

ニクスの泣き声が聴こえないなんて勿体ないもの。

昨日は寝てる間に適当に済ませてしまったからそんな事になったけど、

普通にやる分にはもうしないわ。

安心してニクス』


『そもそも何で意識ないのに継続できるの!?

意味がわからないよ!

また変な力使ってないよね!?』


『信じてニクス。

ニクスがダメだと言ったことはしないと約束したでしょう?』


『じゃあ虐めるのももうダメ!』


『そっちは聞けないわ。

それにあなたがおいたしなければこんな事にはならないのよ?

もう何度もそう言っているでしょう?』


『・・・ごめんなさい』


『わかってくれたのね!

仲良くしましょうニクス!』


『はい・・・』





「さて、そろそろ起きましょう二人とも。

皆のお昼も用意しなきゃだし、

昨日の話し合いが中途半端よ。

今日もやることがいっぱいあるんだから」


私の両隣でいつまでも腕を抱いたままの

ノアちゃんとセレネに声をかける。



「「・・・」」


「二人とも起きてるんでしょう?

もしかしてまたお仕置きされたいの?」


「「・・・」」


はまちゃったの?

流石に幼子たちもいるこの家でやらないわよ?


私は二人にキスをする。



「また触ってね」


「触ってってくすぐっただけじゃない」


「アルカに体中いっぱい弄られるの好きよ」


「どこでもいいですよ?

アルカなら耳も尻尾も触って良いです」


「二人とも嫌がってたじゃない」


「嫌だけど幸せなの。

何だか加減が上手だったわ」


「終わった後の無気力感が癖になります」


何か新しい扉を開いたらしい。



『アルカは調教師なの?』


『ニクスでいっぱい練習したからね』


『もう嫌だよ?』


『じゃあ仲良くしましょう。

ニクスが良い子でいればもうしないわ』


『アルカドSだから信じられない・・・

また安心させて落とすの?』


『ニクスが望むなら』


『望まないよ!

さあ!おきようアルカ!

ノア!セレネ!

二人も!』


「「「は~い」」」





ノアちゃんが昼食の準備を進めている間に、

私はアリアとルカに話をする事にした。



「アリア。ルカ。おはよう。

遅くなってゴメンね。

もうすぐ美味しいお昼ご飯ができるからね」


「「アルカおはよう!」」


「うん。おはよう。

それでね、今日は色々とお買い物にいかなきゃいけないの。

二人のお洋服もいっぱい用意したいからね。

だからそのつもりでいてね?」


「「うん!」」


城からも多少の肌着程度は持ってきたが、

普段着はあまり持ってこなかった。

流石に私達との生活だと、

お城の中で着るような服は目立ってしまう。


改めて買い直すべきだろう。


服以外も爺さんの店にも寄って色々揃えよう。

今度はなんて言われるかしら。


ところで何で二人ともチョーカーしてるの?

意味は知っているのでしょう?

昨日は着けてなかったじゃない。



『わかった上でという事だよ。

もう諦めて受け入れてあげて』


『はい・・・』


ニクス本当に心を入れ替えたのかしら。

久しぶりに落ち着いた口調を聞いた気がする。


まあ、今までがハシャギすぎていただけなのかもしれない。

私が気持ちに応えたのが嬉しかったのだろう。

そう考えるとニクスも可愛いわね。

そうでなくとも可愛いのだけど。


『もう!アルカったら!』




「あと、これから二人には戦う訓練もしてもらう事になるの。

とっても大変だけど頑張ってくれる?」


「元々そのつもりよ!

アルカと冒険行くために頑張ったんだから!」


「お城の兵士さんにたくさん教えてもらった」


そうだったの!?

何度も会いに行ってたのに気付かなかった。



「じゃあどれくらい強くなったのか見せてもらうね!」


「「うん!」」


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