17-9.再会
『アルカ様!』
久しぶりの再会に真っ先に私に飛び込んでくるレーネ。
『アルカ様!アルカ様!アルカ様!』
私に抱きついて額をグリグリしてくる。
胸がえぐれそう。
『久しぶりねレーネ!
会いたかったわ!』
『アルカ様も!?嬉しいです!
嬉しいですよ!アルカ様!』
『セレネこれは・・・』
『ええ。なんかもう・・・』
『ノアとセレネも来てくれたのですね!
会いたかったです!会いたかったのです!』
『リヴィもいる!』
『リヴィちゃん!
全然変わってないのですね!
可愛いままです!可愛すぎます!
ちっちゃいままなのです!』
大興奮のレーネが次々に抱きついていく。
『彼女がレイネスですね。
アルカの記憶で見たとおりです。
一年前と同じということはあれで既に成体なのですね。
体はともかく、顔つきは結構アルカの好みじゃないですか?
それに私とキャラ被ってません?
話し方変えるべきでしょうか』
『もう復活したの?
さっきまで泣き叫んでたじゃない。
まだ足りてないのかしら』
『もう十分です!
もう必要ありません!
アルカの気持ちはよくわかりました!
もうしませんから許して下さい!』
『そんなの無理よ。
だっていくらでもイジメられるのよ?
どれだけイジメても壊れないし、
私のことを好きでいてくれるの
そんなの最高じゃない。
愛しているわニクス。
ずっと私のものでいてね』
『いますから!ずっとアルカのものですから!
だからもうあれは止めて下さい!
それ以外ならなんでもします!
アルカの為だけに在り続けますから!』
『仕方ないわね。
今だけは我慢してあげるわ』
『アルカぁ・・・』
『それでキャラ被りだっけ?
たしかにそうね。
普段はテンション高いのに、
たまに上品な態度になるのもそっくりね。
まあ、理由は全然違うのだけど。
それに念話で話すのも共通しているわね』
『そうです!その話です!
アルカの望みなら何でも聞きますよ!
私の語尾でも変えてみますか?』
『何でも聞いてくれるのならまた泣き声を聴かせて欲しいわ。
何だか癖になっちゃったの』
『それ以外でお願いします!』
『わかったわよ。
いっぺんにやりすぎては飽きてしまうものね。
今度ゆっくり聞かせてもらうことにしましょう。
それにちゃんとキスもしてあげないとね。
けれどあの空間に行くのは流石に嫌ね。
やっぱりニクスの体も欲しいわ。
もっと出来ることも増えるだろうし』
『アルカ様!本当にもう許して下さい!』
『ニクスだって私がどれだけ泣いて頼んでも解放してくれなかったくせに』
『ここまでしてないでしょ!
直接恐怖をぶつけてくるなんてやりすぎなの!』
『それよ!
その感じでいきましょう!
もう丁寧な言葉なんて使わないでくれないかしら。
ニクスともっと本音で話し合いたいもの』
『別にいいけど・・・
でも私は元々が丁寧口調だから不自然になるかもよ?』
『大丈夫よ。どんなニクスだって可愛いわ』
『アルカ・・・
わかった!とりあえずこれでいくね!』
『じゃあ、ニクスの遮断を解除するからちゃんと自己紹介しなさい』
『なんでそんな事出来るようになってるの?
私そんなの教えてないよ?』
『ニクスの悲鳴を聴いて良いのは私だけよ』
『聞かなきゃよかった・・・』
『てすてす。あー。
レイネス!私はニクスです!
アルカの愛神でこの世界の女神です!
アルカに手を出すなら私を倒してからにするのです!
・・・やっ!?なんで!?ちゃんと自己紹介したのに!
まってアルカ!違うの何も悪いことしてないの!
許してお願い!何がダメだったのか教えて!直すから!
アル』
『え!?なんですか今の?
誰の声ですか!?
アルカ様から聞こえたようでしたよ?
アルカ様のあいじん?めがみ?
今のなんですか?なんなのですか?』
『『ニクス・・・』』
『気にしないで。
ちょっと私のなかにペットみたいなのがいるの。
とっても可愛いのだけど少しおバカでね。
今度改めて紹介するから。
ごめんね。レーネ』
『アルカ様不思議です!
流石アルカ様です!
人間さんは不思議がいっぱいです!』
『『アルカだけです』』
『さて、レーネゆっくり話をしたいわ。
私達について聞いて欲しい事があるの。
その上で、一緒についてくるか改めて判断して欲しいのよ』
『ついていきます!
どんな話だって絶対についていくのです!』