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17-2.完全復活

「昨日はごめんなさい。

突然取り乱してまた心配かけました」


「いや、わしの方こそ悪かった。

昨日は少し言い過ぎた。

わしはお主を受け入れると決めたのじゃ。

だというのに、

何時までも気に入らない事に苛立っておった。

不老への嫌悪感はお主には関係ないのにのう。

例えその技術をお主が望んだからといって、

お主に当たり散らすのは筋違いじゃった。

これまで済まんかった」


「ううん。それは私が悪いの。

ルネルに嫌われるって思っても、

これを使うことを選んだのだから。

その怒りは当然の事なの。

勝手な事ばかりする弟子でごめんなさい。

けれど、どうか嫌いにならないで下さい。

勝手なことばかり言いますけどお願いです。

こうして頼むのが今更になってごめんなさい。

ルネルの優しさに甘えてなあなあで済まそうとしました。

どうか許して下さい」


「・・・そうじゃな。

ならこれで手打ちじゃ。

わしも大人気なかった。

お主もよくわかっとるようじゃしの」


「ありがとう。ルネル」


「さて、始めるぞ。

今のお主がどうなっとるのかも見極めんといかんしのう」


「「「お願いします!」」」



私達はルネルと対峙する。



『少し手を貸します。

今ならあの方も文句は言わないでしょう。

なにせ今の私はアルカの一部なのですから』


ニクスがそんな事を言うと、

私の体に力が溢れてくる。


いつもよりずっと多くの神力を感じる。

いつもよりずっと多くの魔力が引き出せる。



これはもう以前の私以上だ。

最近、大きく離されていたノアちゃん達にだって追いついた!

今ならいける気がする!



私はルネルに向かって飛び込んだ。












----------------------










当然、いけるわけがなかった。

多少、力を取り戻したくらいでルネルとの差が縮まるはずもない。



「おかしいわ。昨日までと全く変わってないじゃない」


『出力は十分なのですが・・・

そもそもこれ以上の力って必要ですか?

私がアルカの中にいる限り干渉だって受けませんよ?』


「動きは良くなっていたんですけどね」


「ルネルさんの前じゃ焼け石に水だったわね」


「アルカすごかったよ!」


「本当!ありがとうリヴィ!大好きよ!」


「リヴィもすき!」


「我慢我慢」


「ですです」


「アルカまだうごけない?」


「そうなの。ごめんねリヴィ」


「ううん!ルネルとあそんでくる!」


「ルネルさんもおばあちゃんと呼ばれるのは嫌だったのでしょうか」


「そういえばいつの間にか呼び方変わってたわね」


『あの方をお婆ちゃん呼ばわり出来るリヴィアは大物かもしれません』


「リヴィって普段ルネルと何して遊んでるのかしら」


「戦い方を教わっているみたいですよ」


「・・・大丈夫なの?」


「まだ三歳なのに・・・」


「何で二人とも不安になってるんですか?」


「ルネルみたいになっちゃわない?」


「もしくはノアみたいになるかも?」


「それの何が問題なんですか!?」


「あんまり戦ってほしくないなぁ」


「私達が守ってあげれば良いのよ」


「二人とも。リヴィはドラゴンですよ?

戦う力があるに越したことはないでしょう?」


「まあ、そうなんだけどね・・・」


「でも見た目がね・・・」


「まあ、あんな小さな子に戦わせるなんてって気持ちはわかりますけども」


「そう言えば成長しないわよね」


「人間態になってから一年以上は経ってるんだけどね」


「一生三歳児なんでしょうか・・・」


「それなら流石にアルカも手を出しづらいんじゃない?」


「そこはリヴィ次第なところもあるので・・・」


「ノアちゃん!?」


『なんなら私が姿を変えてあげましょうか?』


「ニクス!余計な事はしないでよ!?」


『大丈夫です。チョチョイのちょいです。

痛くはしません!』


「ダメだってば!」


「ニクスはなんて?」


「え~と、そうだ!」


私はセレネとノアちゃんに念話の魔法をかける。


『なるほど念話ですね!

今なら確かに使えますね!

流石私のアルカです!』


「「私達の!」」


『どうやら聞こえたみたいですね』


「本当にいつも私達と話すニクスとは違うのね」


「人見知りというか、もはや別人格では?」


「いえ、むしろニクスのふりをした邪神かもしれないわ」


『そんなわけ無いでしょ!

失礼なこと言わないで下さい!』


「「「声が大きい!」」」


『災い降らせるより良いでしょう?』


「まだその力って残ってるの?

世界の壁超えられないのよね?

つまり力が使えないんじゃないの?

あなた今精神体なのよね?

肉体も無いし制約も無くなってたりしない?」


『・・・まさかそんな』


「今なら全部吐かせられるの?

ちょっと試してみましょうよ」


『いえ!その必要はありません!

力は健在です!だから災いも健在です!

以上!通信終わり!』


「逃げたわね」


「逃げましたね」


「あんまりイジメないであげてね」


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