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2-13.想定外の刺客

私は切り替えて、クレアに向き直る。



ともかく時間が無い。

こいつをさっさと倒してから

セレネの元に行くしか無い。


私は大量に光球を浮かべてクレアに接近する。


「お!殺る気になったな!アルカ!」


満面の笑みで斬り掛かってくるクレアに向かって、

浮かべていた光球を次々に放ちながら、次弾を生成していく。


手数の多さに距離を取るクレアに接近しながら、

火球も加えて放つ。


「なんで倒れないのよ!

大人しくやられなさい!アホクレア!」


光球も火球もいくつかは命中しているのに、

怯みもせずに走り回るクレア。


あいつの体どうなってるのよ!


「良いぞ良いぞ!こんなアルカは初めてだ!」


そういって、クレアは向き直ると私の攻撃を

まともに受けながら突っ込んでくる。


私は威力を増した火球を放ち迎え撃つ。


クレアが火球を切り裂いて近づいて来た所に杖を振り下ろす。


「焦りすぎだアルカ!私に接近戦挑もうなんざ100年早い!」


クレアは振り下ろしたばかりの剣を返す刀で、

切り上げて、私の手から杖を弾き飛ばす。


「わかってるわよ!」


予期していた私は、杖をわざと手放し、

爆撃魔法を至近距離で放った。


お互いに爆発の勢いで吹き飛ばされる。

私はあらかじめバフをかけていたので軽症だ。


杖を引き寄せて回収し、クレアの様子を確認する。



「いってぇー!」


頭から血を流しながら、クレアも立ち上がる。


なんであれ食らってピンピンしてるのよ!



「楽しいな!アルカ!」


「私は楽しくなんて無いわよ!」




再び地を蹴り急接近してきたクレアから慌てて距離を取ろうとするが、

今度は間に合わず切りつけられ、モロに受けて吹き飛ばされてしまう。


痛いわね!

バフの上からでも死ぬかと思ったわ!



「なんであれで切れねえんだお前

手応えが人間じゃねえよ?」


あんたにだけは言われたくないわよ!



その後は、私は距離を保ちながら攻撃を続け、

クレアは負けじと近づいて斬り掛かってくる。

しばらくはそんな戦いが続いた。





どうしよう!どうしよう!どうしよう!


このままじゃ無駄に時間だけが過ぎていく!


クレアのやつ魔法は使わないはずだけど!

あの硬さはなんなの!気ってやつ!?

なんか一人だけ世界観違うんだけど!




!?

もしかしたら!


「クレア!魔王って知ってる?」


「魔王?なんだそれ?」


「魔物を従える王様らしいわ。教会が何か知ってるみたいなの」


「で?」


「魔物の王よ?絶対強いと思うのだけど」


「それは興味があるな。」


よし!食いついた!



「あんたに依頼した枢機卿とやらが何か知ってるっぽいのよ。

一緒に吐かせに行かない?」


「う~んそんないるかもわかんないのより、アルカと遊ぶ方が楽しいんじゃないか?」


「魔王は私と比べ物にならない程強いわよ!」


「そんなにか!」


「流石のあなたでも手も足も出ないでしょうね。」


「アルカがそこまで言うほどかぁ。確かに楽しそうだ。」


「私とはいつでも遊べるじゃない。

今一緒に来てくれたら、次はもっと本気を見せてあげるわ」


「本当か~?そう言って逃げるんじゃないのか?」


「逃げないわよ。今までだって何度も相手してきたじゃない。」


「う~ん」


「それに、もし仮に私達で魔王と戦って勝てたら私もあなたも、

もっと強くなれるわよ?

そしたら私と戦うのももっと楽しくなるわ。」


「わかった。じゃあその魔王とやらを探しに行こう。

終わったら再戦だ!」


「そうね。そうしましょう」



口からでまかせでなんとかなった!


魔王って今封印されてるはずよね・・・

魔王の封印解除方法なんて知らないし、

封印解除なんてさせるわけにはいかないけど

どうしようかしら



とにかく、今はセレネ達の元に急ごう。


隠れてもらってるノアちゃんも心配だし!


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