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15-7.三人の関係

「そう言えば、バタバタしすぎて忘れてたけど、

パスの事聞けなかったわね」



「「・・・もうどうでも良いでしょ?」」


「え?

だって私が二人の気持ちに応える条件よ?」


「今更何を言っているの?

アルカはもう応えてくれたじゃない。

私達はキスまで済ませたのよ?

それにもう成長しないのだから、

年齢も関係ないじゃない」


「そんな事を気にしているのはアルカだけです。

もう私達は恋人のつもりです」


「うぐ・・・」


「あとはどちらが一番か選ぶだけよ。

本当は先に選んで欲しかったけど」


「それこそもう意味なくない?」


「「あるの!!」」


「そっちだって拘ってるじゃない・・・」


「私はアルカの一番になりたいんです」


「私だって負けないわ!」


「じゃあ、一回だけ

一人ずつ一番にするから、

それで済まさない?」


「「ダメに決まってるでしょ!」」


「そんな事言われたって・・・」


「ちゃんと心から一番に選んで欲しいのです。

その後で、一番が変わってもセレネなら我慢できるかもしれませんが」


「私は嫌よ。

ノアにだって一瞬でも譲ったりしないわ」


「じゃあ私も譲りません!」


「だから選ばないってば!

二人とも一番なの!もう変わりようが無いの!」


「「変えて見せる!」」


「・・・もう好きにして。

けど、私も好きにするわ」


「じゃあ、アルカも認めた事だし、

今晩にでも・・・」


「セレネ」


「冗談よ。

流石に初めてが外は嫌よ」


「何の話ですか?」


「「なんでもない」」


「また二人して!」


「お子ちゃまは放っておきましょう。

やっぱり初めてはアルカの部屋で二人きりが良いかしら」


「だから止めなさいって言ってるの」


「お子ちゃまって言いました?

セレネは私に喧嘩を売っているのですね?」


「ノアちゃんも止めなさい。

まだ先は長いのだから余計な体力使わないの」


「だってセレネが・・・」


「はいはい。

ノアちゃんは大人だからセレネの挑発になんて乗らないわよね」


「アルカも喧嘩売っているんですか?」


「ノアちょっと面倒くさいわよ」


「セレネが言う事じゃないでしょ」


「は~い」


「二人とも晩御飯抜きです」


「「ごめんなさい」」


「何時までもふざけてないで、

歩きながら食料も探して下さい。

本当に晩御飯抜きになりますよ」


「「は~い」」



「あ、でも」

「アルカはちゃんと言葉にしてくださいね」

「応えてくれたとは言えね」

「必要なことですね」

「ちゃんと雰囲気作ってからじゃなきゃダメよ?」

「私は何時でも良いです。

その代わり何度でも聞かせて下さい」

「ノアなんかズルい」

「どうせセレネも要求するくせに」

「そうだけど」



「十五歳になったらね」


「「みっともない」」


「うぐ・・・」


「一度は認めたのだから責任を取るべきよ」


「何時までも無駄な悪あがきは止めて下さい」


「・・・はい」


「アルカ~!」


「どうしたのリヴィ?」


「こえ、あげゆ!

げんき、たして!」


先を進んでいたリヴィが戻ってきて木の実を差し出す。

短い間に随分喋れるようになったものだ。



「ありがとう!

リヴィは良い子ね」


「「私は?」」


「リヴィも戻ってきたのだからこの話はお終いよ。

子供の前でするものじゃないわ」


私はキャッキャと笑うリヴィを抱き上げて歩を進める。

なんだか人間態になってから、

仕草まで人間みたいになってきた。


精神は肉体に引きずられるのかしら。


あれ?

というかリヴィってどうやってドラゴンに戻すの?

私が魔法を使えるようにならないと、一生このまま?




「まさかリヴィ・・・アルカの事・・・」


「アルカ!流石にリヴィに手を出すのは早いわ!」


「セレネ良い加減にしなさい」


「ごめんなさい・・・」


「二人がそんな事ばっかり言ってたらリヴィの事を一番にしちゃうわ」


「「アルカ!」」


「冗談だから二人ももう落ち着きなさい。

大人の対応をしてほしいのなら、

それ相応の振る舞いがあるでしょ?」



「「・・・納得いかない」」




まあ、確かに。

自分で言うのもなんだけど、

大人の振る舞いを語れる言動してないわね私。

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