表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

254/1360

14-26.顛末

セレネは泣き止むと直ぐに動き出した。


夜も遅いのに、グリアを起こしてこれからの事を相談する。


グリアに教会の事を任せて暫く私に付いてくると言う。


また邪神に干渉されたら直ぐに手を打つ必要がある。

そのためには私の側にい続けなければいけない。



セレネから状況を説明されたグリアは直ぐに了承してくれた。


私は完全には状況も飲み込みきれていないまま、セレネの後に続く。


そうしてあっという間に支度を済ませたセレネに言われて、

ノアちゃん達の待つテントに転移した。



セレネは全員を起こして今後の事を話始める。



「レーネ、申し訳ないけど緊急事態なの。

アルカと行かなければいけない所があるから、

一度人魚の国に帰ってもらえる?」


『わかりました。

どうかお気をつけて』


「ありがとう。

無事に済んだら

必ずまた会いに行くから。

だからどうか一人で冒険には出ないでね?

レーネに何かあったら嫌よ?」


『約束します。

待っていますので、

必ずまた会いに来て下さい。

またお会い出来るのを楽しみにしています』


「約束よ」


「アルカ!そういう事だから、

今すぐ人魚の国に行ってくれる?

こんな夜遅くに申し訳ないけど、

出来れば王様にも事情を話して謝っておきたいわ」



「わかったわ。

テントも引き払うのよね?」


「ええ。そうしましょう。

すぐに神官の所に行くわ。

もう女神の思惑がどうのと言っていられないもの。

それでどうにもならなそうなら、

ルネルさんの所に行きましょう。

彼女なら頼りになるわ」


「わかった。

ルネルにも声をかけておくわ」


私はレーネとセレネを連れて人魚の国に転移する。


大勢で行くのは憚られたので、

ノアちゃんとリヴィには一旦テントに残ってもらう。


まだノアちゃんにもちゃんと説明出来ていないけど、

セレネの感情を感じ取って待っていてくれた。



私は人魚の国の王様に問題が起きた事を伝えて、

頼まれた件をまた保留にして欲しいとお願いする。


王様は快く承諾してくれた。

改めて、また必ずレーネに会いに来る事を約束した。



『急にごめんねレーネ。

セレネも言っていたけど、

必ずまた会いに来るからね』


『大丈夫です。

信じてお待ちしております。

詳しいことはわかりませんが、

お二人の慌てようを見れば事が重大であるとわかります。

どうかお気をつけて』


『ありがとう』



私はレーネを人魚に戻して、

再びテントに転移する。



また慌ただしく事態が動いていく。

海に来て、レーネと出会って、

人魚の国を訪れて、

レーネと仲良くなった。


けれど、そんな日々にも

突然終わりが来てしまった。


とにかく、今は知ることが先決だ。

私に起きたことは何が原因なのか。

私は今後どうすれば良いのか。

知っていそうな心辺りは女神しかいないのだから。

まずは動くべきだ。



待っていたノアちゃんとリヴィに

セレネが話しをしている間に、私はルネルに連絡を取る。



「状況は承知した。

何時でも来るが良い。

わしも力になってやる」


「ありがとう。

まずは女神の神官の元に行ってみるわ」


「邪神に取り込まれたらわしが始末してやる。

安心して行ってくるが良い」


「それは心強いわね」


「じゃろ?」


私はルネルとの会話を終えて、

テント等を片付けていく。




「アルカ・・・」


「あうか・・・」


不安そうに私を見上げてくるノアちゃんとリヴィを抱きしめる。


「大丈夫よ。

邪神の好きになんてさせないわ。

それに私達にはセレネがいるのだもの。

安心できるでしょ?」


「そうですね。

現に止めてくれましたものね。

私では出来なかった事です。

セレネの側で・・ほんとうに・・よがったでず」


ノアちゃんが泣き出してしまう。

状況を想像して耐えられなかったようだ。



「ノア。気持ちはわかるけど、

泣いている場合じゃないわ。

今すぐ行動しましょう」


ノアちゃんを抱きしめて諭すセレネ。



「はい・・・大丈夫です!

もう切り替えました。

行きましょう!」



私はノアちゃん、セレネ、リヴィを連れて、

女神の神官がいた山頂の神殿に転移した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ