13-3.テクニック
私はベットの中間に腰掛けて、
両脇にセレネとノアちゃんが来る。
セレネは早速私の頬にキスをした。
何の躊躇いも無かった。
なんか意外に耐えられそう。
ノアちゃんは緊張しているのか、
なかなか始まらない。
けど、何度も頬の横まで来て止まるので、
息遣いとかが直に感じられてかえってドキドキしてくる。
これが焦らしプレイ・・・
ノアちゃん、
いつの間にそんな高等テクニックを・・・
ようやく意を決したノアちゃんは少しずつキスを繰り返していく
そうして、二人で次々にキスしてくる。
無心だ。
無心になるんだ。
私は肩に置かれた二人の手に意識を向けて、
なんとか頬に当たる感触を忘れようとする。
セレネ躊躇わないと思ったけど、
そんな事ないな。
手に力が入り過ぎだ。
緊張しているんだろう。
きっと勢いを付けることで誤魔化していたんだ。
次第にセレネが私の前面に回り込んでくる。
私は目を瞑って正面からの口撃を耐える。
セレネはいつの間にか私の膝に乗って、
前から抱きつくような姿勢になっていた。
意識を逸らすことに必死過ぎたかもしれない。
これでも、昨晩程じゃない。
どうやら自分からすると気分も違ってくるようだ。
それに、今日は雰囲気が足りていない。
セレネががっついてくれたお陰かもしれない。
まだギリギリ耐えられる範疇だ。
「ひゃ!」
セレネが私の耳に息を吹きかけてきた。
「セレネそれはダメ!」
「これくらい良いじゃない。
ノアなんて舐めてるのよ」
ノアちゃんは私の頬や首筋を一心不乱に舐めていく。
相変わらず舐めるのが好きなようだ。
「ノアちゃんは猫さんだから」
「私は聖女だもの」
そんなわけのわからない事を言いながら、
セレネは耳を弄り始めた
息を吹きかけたり、
舐めたりしてくる。
「ダメ!
耳はなし!」
「アルカはここが弱いのね」
セレネはそう言いながら構わず続ける。
「ダメだってばぁ」
「アルカもキスしてくれたら止めてあげる」
セレネに耳元で囁かれてゾクゾクしてしまう。
私達の会話を聞いて、
ノアちゃんが反対の耳を舐めてくる。
「ストップ!一旦終わり!」
堪らず、二人を遠ざけてしまう。
「頬にキスだけって言ったでしょ!」
「でもノアには昨日も舐めさせたのでしょう?」
「そうだけど・・・」
「なら良いよね?」
「セレネは舐め方がいやらしいからダメ!
ノアちゃんまで学習しちゃったじゃない!」
「だってそういう事をしているのだもの。
当たり前じゃない」
「違うの!
最初は一回くらいなら家族のじゃれ合いだからと思って!」
「でも流されて何度もやってしまったのでしょう?」
「そうだけど・・・」
「なら同じことさせてよ!」
「そんなに同じことって言うならノアちゃんのように無邪気にやって貰いましょうか」
「無茶言わないで!
ノアじゃあるまいし出来るわけないじゃない」
「どういう意味でしょう・・・」
「セレネは意図が違うから同じじゃないのよ。
とにかく私の敏感なところを探すのは禁止よ!
もう耳は禁止!二人とも!」
「横暴~!」
「ちゃんと大人になったら付き合ってあげるから」
「・・・絶対よ」
私はセレネを抱き寄せて、
頬にキスをする。
「今日はもうおしまい。
セレネのお陰で元気でたからご飯食べましょう。
食べるのをすっかり忘れてたわ」
「全然物足りない・・・
けど、仕方ないから許してあげる。
今日から毎日寝る前にキスしてくれるなら」
「ほっぺによ?」
「うん。だから毎日転移して来てね」
「やっぱり今もうちょっと済ませておく?」
「アルカ!ひどい!
面倒臭がってるのね!」
「流石に毎日セレネの就寝時間まで起きてるのはちょっと・・・」
「・・・仕方ないから、
都合が付く時だけにしてあげる。
ノアに合図を送るから来てね!」
「それなら良いわ。
私もセレネの顔見れるのは嬉しいし」
「あと一緒に寝る時も何回かするからね」
「はいはい。
頬になら良いわ。
耳はダメよ」
「お風呂に入る時もよ!」
「わかったわ」
「あと・・・」
「もうおしまい!
その調子でダメって言われるまで続けるつもりでしょ!」