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12-13.お説教

「それで?」



私が二人を連れて、

ノアちゃんに経緯を説明すると、

ノアちゃんは無表情でそう言った。



「えっと、この町で保護できないかな~って」


「それはもうわかりました。

目潰しされる覚悟があって連れてきたんですよね?」


「え!?」


「前に言いましたよ?」


「いや、でも事情が・・・」


「そうですね。アルカですから。

それはわかります。

けれど本気でただ保護するだけなら、

そこまで手厚くする必要は無かったはずです。

アリアちゃんが可愛かったから、

そんな高価な服まで買って着飾らせたのでしょう?」


「いや、それは・・・」


「言い訳は結構です。

後でセレネも交えて話しましょう。

少なくとも二人の前でこれ以上話すことでも無いですし」


「はい・・・」


「アルカはグリアさんとも話さなければいけません。

二人は私の方で預かります。

ここまで連れて来てしまった以上は放り出すわけにもいきませんしね」


「二人の事は私に任せて貰います。

アルカは落ち着くまでもう関わらせませんのでそのつもりで」


「いや、流石にそれは・・・」


「不満でもありますか?

やっぱり手元に置くつもりだったのですか?」


「そうじゃないけど・・・」


「アルカ!捨てちゃうの!?」


ノアちゃんに怯えて私の後ろに隠れていたアリアが

話の内容に慌てだす。



「私はアリア達の親にはなれないけど、

少なくとも住む場所は用意してあげるから。

これからは食べるのにも困らないから安心して!」


「え!?いや!アルカが良い!

一緒にいて!」


「アリア・・・」


「まあ、そうなるでしょうね」





ノアちゃんはアリアに視線の高さを合わせて

優しい表情と声音で続ける。


「アリアちゃん。私はノアです。

少しお話をさせて下さい。

アリアちゃんの事もちゃんと聞いておきたいのです」


「・・・お姉ちゃんこわくない?」


「怖くないですよ。

さっきはアルカが悪い事をしたから怒っていただけですから」


「・・アリア達連れて来るの悪いこと?」


「そうではありません。

アルカが何も考えずに行動している事が悪いことなのです。

アルカはアリアちゃんともちゃんとお話をしていないでしょう?」


「ノアお姉ちゃん優しい?」


「ええ。安心して。

ノアちゃんはとっても優しいわ。

私は少しやる事があるから、

ノアちゃんと一緒にいてくれる?」


「うん。わかった」


「ごめんね」


私は三人をその場に残してグリアの元に向かう。






----------------------






「君ってやつは・・・」


私の話しを聞いてグリアは呆れた。



「ごめんなさい・・・

買い出しくらいなら良いかなって思って」


「君以外はそう思っていないとも。

少なくとも君を良く知る者はね」


「まあ、やってしまった以上は言っても仕方あるまい。

幸い大きな事件にはなっていないのだから。

そう思いたいが・・・

君の事だ。

なにか妙な事に巻き込まれていく可能性は高い。

しっかり用心してくれ。

ここで大きな事件を起こせば計画に支障が出かねんのだ」


「別に私が起こしてるわけじゃ・・・」


「本当に反省しているのかね!」


「すみません・・・」


「実際に少し出歩いただけで厄介事を引き込んだではないか!

普通の人は買い出しに出たくらいで

毎回孤児を保護したりせんのだよ!」


いや、別に毎回保護してるわけじゃ・・・

すみません。もう言いません。



暫くグリアに説教されてからようやく開放された。




次はもう一度ノアちゃんだ。

さっきは二人の手前抑えていたけど、

セレネも呼んでまだまだ詰めるつもりだ。



何でこんな浮気バレしたみたいになってるんだろう・・・


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